Endless・Magic〜終焉に近づく魔法はやがて永遠に終わらない悲劇の幕開けなのかもしれない
FirstMagic8
謎の蟋蟀の様な形をした人型の何かを倒した後は急に再び空気は戻る。謎はかなり多い。今まで聞いた事ない「魔法」について触れてしまったのなら気にならないはずがない。この事を聞くには一つ詳しそうな人に聞くだけである。
 「鞍馬さん、聞いてもいいですか?」
 「何ですか。何にしましても、ここではあれです。お連れの方にも関わりがある事なので、下に戻りましょうか」
 「はい」
 確かに連太郎の事をずっと忘れてしまっていたが、心配になってしまう。多分ないとは思うが、まだ気絶しているかもしれない。そう思い、再びあの永遠とも思えるほどの階段を駆け下りて行く。
 
 下の階に降りた時にはすでに連太郎の意識は戻り、暇そうに塔の瓦礫の一部に座っていた。
 連太郎は僕と鞍馬さんの姿を見ると、ホッとした様に走って近づいてきた。まるで無邪気な子供の様に。
 「どこ行ってたんだよ。気づいたら誰もいねえし、心配したんだぜ」
 「ごめん。悪かったよ」
 「所で、それ何だ?」
 連太郎が示してきたのは僕の首にかけられた、懐中時計の事だった。
 「これのことだよね。僕も今から聞くとこ何だ」
 「と言うと?」
 「鞍馬さん話してくれますか」
 「はい。ではお話します」
 そこにいた鞍馬さんの話を僕らは聞く。連太郎は何の事か分かっていない様だが今は構っていられない。
 「まず私ですが、私の過去よりの正式名称はクラマリオ・エンディミオンと言います。かつての魔法使い達が元の私に手を加え、作り出しした唯一無二の初号「古代魔法人形」と呼ばれる存在のはずです。その存在理由は世界の記憶を保管する事。「魔法」を守る事です」
 「つまり、あんたは人間でないと」
 「分かりません。ただ私の記憶の先にあるのはそのような記憶のみなのです。よって私はその記憶を伝えたまでです。しかし先程の応えを理解するのであれば、飲み込みが早いですね。その通りです」
 意外にも連太郎は今回の事をすぐに飲み込んだらしい。全く凄い。しかし自分でも何か分かっていないのに、自分が作り出された存在と考える記憶とはいかなるものなのだろうかと思ってしまう。それに、過去のや、元の私とは一体何のことなのだろうか?しかし話は先へと進み、やがて僕の考えは記憶の奥底へと消えて行くのだった。
 「さっき言ってた世界の記憶って?」
 「そこまでは分かりません。私は今まで眠っていたためそのほとんどの記憶が凍結してしまっています。今の私は普通の人と同じです」
 「じゃあ、「古代魔法具」って言うのは分かる」
 「それは覚えています。「古代魔法具」とは、かつての魔法使い達が「終焉」を止めるため命をもってして身を投じた時に所持していた最強の魔法具の事です。全部で十三存在し、世界中にあるここと同じ様に魔法の素質を持つもののみが立ち入ることを許された遺跡の中に保有されているそうです」
 「命って」
 話の事がよく分からないが、命をもってしてまで今を作り上げた魔法使いの人達には尊敬の意を示す。
 「もう少し説明を濃くしてくれるか?」
 「残念ながら、私の記憶は凍結していたと言いました。もしくはその記憶自体が世界中に散っているのでしょうか」
 「悪かった」
 
 連太郎が鞍馬さんに頭を下げる。
 
 「じゃあ、さっきのも分からないかな」
 「さっきのって何だ」
 「いや、この塔の中によく分かんない奴がいていきなり襲ってきたんだよ。何とかこれの力を使って倒したけど」
 「ちょっと待て、倒したって何だ。何の事だ」
 「そのことについても私からお話します。しかし私にも先程の敵は分かりませんが、意思を持っていながら人や「魔法」を持つ者を襲い、「魔法」により倒す事が出来るようです」
 その後は連太郎に「古代魔法具」を使って、敵を倒した事を話した。そして何が起きたのかを知った連太郎は、最初は真には受けていないようだったが、次第に顔はマジの顔になっていった。そして話が終わると、やがて言葉を発する。
 「それって、俺も戦うのか」
 「おそらくそうなるでしょうね」
 
 再び黙り込む連太郎。
 「連太郎?」
 「俺も戦うよ。俺らじゃないといけないんだろ。それに俺も…」
 「何かあったの?」
 「最近よくニュースになってる事件あるだろ。あれな話聞いてると似てんだよ、それと。それに俺の叔父さんがそれに巻き込まれて今意識不明なんだ」
 「そうなのか、ごめん」
 「謝らなくていい。それよりむしろやる気が出てきたぜ。俺の叔父さんの事もそうだけど、世界の記憶とか遺跡とか俺も巡ってみたいしな」
 俄然やる気が出たような連太郎に対し少し、不謹慎な感じがしたけどまあそれも個性だと思い飲み込んだ。
 「それでは出ましょうか」
 「そうだね」
 こうして僕らは塔から出たのであった。
 「鞍馬さん、聞いてもいいですか?」
 「何ですか。何にしましても、ここではあれです。お連れの方にも関わりがある事なので、下に戻りましょうか」
 「はい」
 確かに連太郎の事をずっと忘れてしまっていたが、心配になってしまう。多分ないとは思うが、まだ気絶しているかもしれない。そう思い、再びあの永遠とも思えるほどの階段を駆け下りて行く。
 
 下の階に降りた時にはすでに連太郎の意識は戻り、暇そうに塔の瓦礫の一部に座っていた。
 連太郎は僕と鞍馬さんの姿を見ると、ホッとした様に走って近づいてきた。まるで無邪気な子供の様に。
 「どこ行ってたんだよ。気づいたら誰もいねえし、心配したんだぜ」
 「ごめん。悪かったよ」
 「所で、それ何だ?」
 連太郎が示してきたのは僕の首にかけられた、懐中時計の事だった。
 「これのことだよね。僕も今から聞くとこ何だ」
 「と言うと?」
 「鞍馬さん話してくれますか」
 「はい。ではお話します」
 そこにいた鞍馬さんの話を僕らは聞く。連太郎は何の事か分かっていない様だが今は構っていられない。
 「まず私ですが、私の過去よりの正式名称はクラマリオ・エンディミオンと言います。かつての魔法使い達が元の私に手を加え、作り出しした唯一無二の初号「古代魔法人形」と呼ばれる存在のはずです。その存在理由は世界の記憶を保管する事。「魔法」を守る事です」
 「つまり、あんたは人間でないと」
 「分かりません。ただ私の記憶の先にあるのはそのような記憶のみなのです。よって私はその記憶を伝えたまでです。しかし先程の応えを理解するのであれば、飲み込みが早いですね。その通りです」
 意外にも連太郎は今回の事をすぐに飲み込んだらしい。全く凄い。しかし自分でも何か分かっていないのに、自分が作り出された存在と考える記憶とはいかなるものなのだろうかと思ってしまう。それに、過去のや、元の私とは一体何のことなのだろうか?しかし話は先へと進み、やがて僕の考えは記憶の奥底へと消えて行くのだった。
 「さっき言ってた世界の記憶って?」
 「そこまでは分かりません。私は今まで眠っていたためそのほとんどの記憶が凍結してしまっています。今の私は普通の人と同じです」
 「じゃあ、「古代魔法具」って言うのは分かる」
 「それは覚えています。「古代魔法具」とは、かつての魔法使い達が「終焉」を止めるため命をもってして身を投じた時に所持していた最強の魔法具の事です。全部で十三存在し、世界中にあるここと同じ様に魔法の素質を持つもののみが立ち入ることを許された遺跡の中に保有されているそうです」
 「命って」
 話の事がよく分からないが、命をもってしてまで今を作り上げた魔法使いの人達には尊敬の意を示す。
 「もう少し説明を濃くしてくれるか?」
 「残念ながら、私の記憶は凍結していたと言いました。もしくはその記憶自体が世界中に散っているのでしょうか」
 「悪かった」
 
 連太郎が鞍馬さんに頭を下げる。
 
 「じゃあ、さっきのも分からないかな」
 「さっきのって何だ」
 「いや、この塔の中によく分かんない奴がいていきなり襲ってきたんだよ。何とかこれの力を使って倒したけど」
 「ちょっと待て、倒したって何だ。何の事だ」
 「そのことについても私からお話します。しかし私にも先程の敵は分かりませんが、意思を持っていながら人や「魔法」を持つ者を襲い、「魔法」により倒す事が出来るようです」
 その後は連太郎に「古代魔法具」を使って、敵を倒した事を話した。そして何が起きたのかを知った連太郎は、最初は真には受けていないようだったが、次第に顔はマジの顔になっていった。そして話が終わると、やがて言葉を発する。
 「それって、俺も戦うのか」
 「おそらくそうなるでしょうね」
 
 再び黙り込む連太郎。
 「連太郎?」
 「俺も戦うよ。俺らじゃないといけないんだろ。それに俺も…」
 「何かあったの?」
 「最近よくニュースになってる事件あるだろ。あれな話聞いてると似てんだよ、それと。それに俺の叔父さんがそれに巻き込まれて今意識不明なんだ」
 「そうなのか、ごめん」
 「謝らなくていい。それよりむしろやる気が出てきたぜ。俺の叔父さんの事もそうだけど、世界の記憶とか遺跡とか俺も巡ってみたいしな」
 俄然やる気が出たような連太郎に対し少し、不謹慎な感じがしたけどまあそれも個性だと思い飲み込んだ。
 「それでは出ましょうか」
 「そうだね」
 こうして僕らは塔から出たのであった。
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