Endless・Magic〜終焉に近づく魔法はやがて永遠に終わらない悲劇の幕開けなのかもしれない

水定ユウ

FirstMagic1

新西暦1000年、かつてこの世界は今とは違っていたと言う。それは教科書に書かれるほど有名で、とある魔法使いの引き起こした「終焉」によりいまに至っている。しかしいまこの時、かつてのような普通はなくなり、新たな常識によって世界は敷かれいる。

 しかし戦争などと言った犯罪はなおも耐えない。最近には未確認の生命体が現れると言う事態がワイドショーに小さく取り上げられるほどだ。かつては「魔法」により対処されていたことも今は「機械」によってどうとでもなっている。

 「黒、そろそろ行くぞ」
 「分かったよ、父さん」

 先の事はとある研究者の残した手記。これは僕のお気に入りのうちの一冊だ。

 「荷物は全部持ったか?」
 「ほとんど送ったじゃないか」
 「そうだったな、忘れていた」

 長年住み慣れた家、この家には様々な資料によく分からない機械がひしめいてる。この家を僕達は今日出る。しかし売りわけではない、僕の高校進学に合わせて父さんと母さんが国の研究機関に呼ばれたのだ。そのため僕達はここ「京都」を離れ「東京」に向かう。

 ここ日本は昔から何かしらの歴史的なことが起こるたび巻き込み、巻き込まれていた。そしてここ日本初での「魔法」にも関係の深い地として調査が起こなわれている。

 そして僕の通うこととなる学校「国立付属魔工機科学アルタイル高校」と呼ばれる、「魔法」「機械」「科学」の三つの分野を学ぶ学校。そして今日がその入学式。僕は親の都合で今日行けなかったので、明日が初登校となる。

 「貴方、黒ちゃん。もうすぐ新幹線が来るわよ。早く準備して」
 「「分かった」」

 僕は父さんと共に荷造りを急ぐ。と言っても先も言ったがすでにほとんどの荷物は向こうに送ってある。後は大切な本をまとめて持って行くだけ、しかし数が多いので厳選してだ。これが今僕が止まっている原因。

 「よし、こっちにしよう」
 
 ようやく決まり、リュックに入れる。なんとか入ったので、僕は背負い母さんの所へ向かう。

 「よし、準備はいい?」
 「大丈夫」
 「よし、じゃあ行くぞ」

 僕達は父さんの車に乗り込み、駅まで向かう。そして、それまでまでの道中の間、僕は学校のことを考える。友達ができるのか、やっていけるのかとしかし不安はすぐにかき消す。そんなことを考えていてもどうにもならない事はある。僕はジブをにそう言い聞かせ、ポジティブに考えることにする。

 そしてこれから起こる「魔法」とのつながり、大切さを僕はいずれ知ることとなる。大切な物を守ることの大切さを。

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