チートペットに奴隷女神と魔法使い

5話天才ルーキー

 
「ふぁー、あっイテテテッ」

 アリスの奴、手加減無しで殴りやがったな!昨日の夜はいったいなんだったんだ?アリスも積極的だったし、神様からも寵愛を受ける用にって....へへへ柔らかかったな。

「おはよう。朝食はどうするかい?」

「頂きます。」

 階段をおり、食事スペースの一階にくると女将が朝食をどうするかきいてきた。頂ただく事にしてテーブルに座ると朝食が運ばれてきた。昨夜の夕食は煮込みスープにパンにサラダと満足出来る味だった。今日の朝食はパンに卵とベーコンを挟んだサンドイッチとサラダだった。味も美味しく異世界で泊まったはじめての宿は当りだったようだ.......しかし..

 なんなんだコイツら!人の顔みて、昨夜はお楽しみでしたね!みたいな目でみやがって!妬みの視線が酷すぎますが!!お楽しみしてませんから!

 視線が辛くさっさと朝食をたべ、セツのいる厩舎にむかう。

「おはようセツ」

「グルゥグルゥグルゥ!」

 セツが寂しかったのか、顔擦りよせたり、ペロペロと顔をなめたりしてくる。

「ハハハ、セツやめて、くすぐったい。ごはんはいっぱい食べたか?」

「グルゥ!」

 うん!とセツが吠える。そんなセツとじゃれあっていると後ろから視線を感じ振り向いてみてみると、人がササッと物陰にかくれた。


「......」

「....にゃー」

「猫か...って..アリスでてこいよ..」

「にゃ!...はい..」

「..いや...その..」

 な、なんでそんな萎れた顔してんだよ!これじゃ俺が悪いみたいじゃねーか!

「グルゥ?グルゥ?」

 セツがどうしたの?とアリスと斗真の顔を交互にみる。

「「あの!」」

「「先どうぞ!」」

「......」

「ご、ごめんなさい」

「えっ?」

 アリスが謝り話しだした。、昨日夜、あの後宿屋の女将から聞かされ、寵愛の言葉の意味を間違えていた事を知ったと顔を真っ赤にして話した。

「だ、だから、昨日は本当にごめんなさい。」

「あ、いや、なんだ、俺の方こそごめん。」

 成る程、だからあんな積極的だったのに胸を触ったら.....やわ、柔らかかったな~...はっ!違う!要は保健体育が幼稚園で止まってたところ女将の夜間授業で中学生レベルまでアップしたって事か。
 にしても、なんでここまで下手にでてるのか?

「あ、あの、だから、奴隷商には..」

 あ...昨日のか...奴隷商で変態貴族に売り渡すって言ったからな...性教育で中学生レベルまでアップしたから、売られたらどんな目にあうか想像したのか...

「わ、わかったよ。売らないよ。」

「よ、良かった~」

「じゃ冒険者ギルドに行って依頼みてくるぞ!金も残り少なくなってきたからな。」

 斗真達は冒険者ギルドにやってきた。セツは入口横の厩舎で待たし、中に入る。昨日と違い朝早い為か人が多く受付も列が出来ていた。
冒険者は基本朝は早い。日が落ちると門が閉まり、時間に間に合わないと辺境の何もない場所で野宿となる。
只でさえ辺境で魔物が強くて多いのに、夜に野宿など誰もしたくないのだろう。
朝早くから依頼を行う者が多数な為、朝早くから冒険者ギルドに来た今日は昨日より混んでいるのだ。

 とりあえず依頼みてみるか..

 昨日教えられたとおり、依頼の掲示板からFランクとEランクの依頼を探す。

 依頼書ランクF

 依頼人 錬金術ギルド

 採取依頼
 いやし草×10(複数可)

 報酬 
 銅貨3枚
 QP 1

 いやし草か、俺の《鑑定》ならすぐ集められそうだな。
 銅貨3枚か、そんなもんだよな複数可ってのはいくつでも買い取るって事か。。んっ?QP?なんだっけ?後で聞いてみるか。

 依頼書ランクE

 依頼者 冒険者ギルド

 討伐依頼 
 ゴブリン×3(複数可)

 報酬
 銅貨3枚
 QP3

 ゴブリンか..やっぱあれなんかな、人間の女を苗床にして...


「ねぇ、ねぇ斗真!これなんかいいんじゃない?」

 ん?どれどれ

 依頼書ランク不問
 依頼者 ルーベンス ガルシア

 採取依頼
 ルーブル草×1

 報酬
 金貨1枚相当
 QP10

 ランク不問?依頼者名字持ちって事は貴族か?報酬が金貨1枚相当ってあやふや過ぎるし無しだな。

「アリス、この依頼は無しっ!」

「おっと!この依頼は俺らが貰った。先取ったもんが優先だからな!」

「ちょっと!なにいってんのよ!その依頼は私たちが先に見つけたのよ!」

 男達3人組のパーティーだろうか?横から依頼書を奪い取っていった。

「おい、おい、お前達ランクいくつだよ?」

「え..Fランクよ!なんか文句ある!?ランク不問なんだし、あ、あんた達はランクなんなのよ!」

「あはははっランクF?ビギナーじゃないか!ビギナーはいやし草でも摘みに行ってな!ランク?俺たちはEランク!只のEランクじゃねーぞ、天才ルーキーと言われる紅蓮の集いとは俺達のことだ!」

 はぁ、めんどくさいのに捕まった。アリスいいから、絡むなよ....
 どうみても強そうにみえないんだが..《鑑定》してみるか。

 【 名 前 】 トーマス
 【 年 齢 】 17才
 【 種 族 】 人族
 【 レベル 】 Lv7
 【 体 力 】 80
 【 魔 力 】  70 
 【 攻撃力 】 102+6
 【 防御力 】  90+5
 【 俊敏性 】 90

 【 スキル 】 剣術Lv1

 【 状 態 】

 【 装 備 】 アイアンソード 皮の鎧


 【 名 前 】 アルト
 【 年 齢 】 17才
 【 種 族 】 人族
 【 レベル 】 Lv5
 【 体 力 】 69
 【 魔 力 】  88 
 【 攻撃力 】 80+6
 【 防御力 】  102+10
 【 俊敏性 】 78

 【 スキル 】 

 【 状 態 】

 【 装 備 】 アイアンソード 木の盾 皮の鎧

 【 名 前 】 イワン
 【 年 齢 】 17才
 【 種 族 】 人族
 【 レベル 】 Lv5
 【 体 力 】 80
 【 魔 力 】  121+6 
 【 攻撃力 】 70
 【 防御力 】  69
 【 俊敏性 】 70

 【 スキル 】 火魔法Lv1

 【 状 態 】

 【 装 備 】 ゴブリンの杖

「ねぇ、トーマス、この子可愛くない?」

 後でみていたアルトがトーマスに話してきた。

「..可愛いな..よし。おい、お前がどうしてもって言うなら俺達のパーティーにいれてやってもいいぞ!」

「嫌です。断ります。」

 なにこいつら..このステータスでよくこんな事言えるよな....あっアリス引きと..ちっ断りやがった。ほっといて受付並ぼ..

「なっ!断るだと!この紅蓮の集いのトーマス様の誘い...を...お、おい、どこいく!」

「と、トウマまってよ~私もいくから。」

「ガシッ」

「ちょ、放して!」

 トーマスがアリスの右手首を掴む。 

「勝手にいくな!俺達のパーティーに入れ!」

「だから、嫌です!無理なの!私には勝手に他の人とパーティー組めないの!」

「勝手に組めない?何言ってるだ?いいから俺らのパーティーに入れって!」

「私はトウマの奴隷なの!だから自分でパーティー組むとか無理なの!」

「「「奴隷!」」」

 あーいつまで絡んで来るんだよ。アリスも無視すれば..って何言うつもり!?え、ウソ、アリスさん、ま、まって、い、いわな、「私はトウマの奴隷なの!」...あ、ははは、はは、

「おい、おい、あんな綺麗な若い娘を奴隷にって」
「トウマって彼奴だろ?サイテーなクズ野郎だな!」
「俺、昨日銀狼亭泊まったんだが、あの子が泣きながら部屋から出てきて、女将に泣きついてたのみたぞ!」
「鬼畜だな!」


「あーそうなんですか...」

 トーマス達はさっさと受付を済ましギルドを出ていった。

 違う、違うんです。俺は無実なんだ、た、たしかに、昨日ヤろうと思った、だけど未遂だ...俺は童貞だー!

 冒険者者生活一日目に回りから鬼畜とよばれ、心がバリバリに折れながらも受付に行く。

「こんにちは.ひっ!鬼.トウマさん!..」

「今鬼って..はぁっ...あのこの依頼を受けたいですが..」

「あ..はい、依頼ですね。こちら依頼を受けるならこの依頼も一緒に受けといた方がいいですよ?」

 依頼は複数受けれる事が出来るらしく、期日指定のない依頼などは複数受ける事が普通らしい。

「報酬のQPってなんですか?」

「クエストポイントの事ですね。こちらは一定ポイント貯まるとランクアップする事ができます。それから..」

 QP=クエストポイント

 依頼にはギルドが難易度でQPを決め、依頼を達成し一定のポイントを溜めた人はランクアップする事が出来るらしい。パーティーを組めば1つの依頼で同じQPをみんな貰えるそうだ。依頼をパーティーで受ける際はギルドにパーティーの届け出を先に出さなければならない。



「以上ですかね。他に質問はありますか?」

「ゴブリンのいる場所といやし草の採取場所教えて貰えますか?」

「はい。街をでて、すぐ東に30分をほど歩くと、いやし草の採取ポイントがあります。そこから10分ほど南に歩くと川があるのでその辺りならほぼ巣が近くにあると思います。」

「ありがとうございます。」

 パーティーの届け出をだし、冒険者ギルドを出る。依頼はゴブリン討伐といやし草の採取依頼を受けた。
 セツと合流し門に向かう。門では検査の為3~5グループの列があった。セツをみかけた人は騒ぎ出すが、従魔の首飾りをみてほっとしていた。

「トウマさんじゃないか!街を出るのかい?ギルド登録は済ましたかい?」

 門兵のアルファンドが斗真にきずき声をかけてきた。

「あぁ、おかげさまで身分証も作れたよ。金を稼がないといけないから依頼をな」

「依頼か!ホワイトウルフをテイムするくらいたから大丈夫だと思うがきおつけてな!」

「あぁありがとう。」

 出門の検査をおえ、街を出た斗真達は東に歩きだした。

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