部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

俺ららしい






俺達はスポーツに熱中し終えた後、時計を見ると
丁度いい時間になっていた。
「ふぅ〜良い汗流した〜!!」
「そうだな」
俺らはベンチに座り、汗を拭いていた。
……結局勝負は決着は付かなかった。
「さて帰ろうか」
「いやいや桜、まだ行くぜ」
「えぇ〜もう疲れた〜!! 無理〜休みたい〜」
「誰も運動するとは言ってないぞ?」
と言うと俺は桜に手を伸ばした。
「えっ……? じゃあどうするの?」
「とりあえず付いて来いって。
ーー答えはそこにある」
「……? 変な吉晴」
「変なとは桜には言われたくないな……」
「酷っ!?」
俺らが遊んでいた最寄りの駅から電車に
揺られること30分、目的地に着いた。
「ここは……」
「ここが今日のメインイベントだ。
まぁ桜には秘密にしていたんだが」
「ここってホテルだよね?」
目の前には都内である部門で有名なホテルがあった。
……決していかがわしい事をする場所ではない。
「何をするの?」
「そりゃ目一杯動いた後は……
ーー沢山食べないとな」


「うわぁ〜!! 沢山の料理がある〜!!」
目をキラキラさせて驚いている桜。

ーー和食

ーー洋食

ーー中華

ーーそしてデザート各種

目の前には沢山の料理が広がっていた。
「吉晴!! これってどういう事!?」
「これか? これは見て分かる通りバイキングだ。
しかもクリスマス限定のな」
「えっ!? 本当に!? でも何で?」
「そりゃ今日はクリスマスだぜ?
たまにはこれぐらいの贅沢許してくれるだろ?」
そう、このホテルはバイキングが有名な場所で
結構なお値段がする。
……まぁ俺の数日分のバイト代は飛んで行ったが
桜を笑顔にするためならこれぐらいの出費はいたくない。
「吉晴……」
と若干泣きそうな桜。
「泣くのは食べてからにしようぜ?
さっ、行こうか俺の彼女さん」
「うんっ!!」


「へへ〜いっただきます〜!!」
「おう……召し上がれ」
俺は目の前にある食べ物の多さに若干引いていた。
まぁいつもといったらいつもなのだが
この光景は未だに慣れない。
俺のスペースには皿が2つ、ご飯モノとそれ以外で
分けたのだが、対して桜のスペースには皿が5つ。
なぉデザート以外は料理のジャンルはバラバラだ。
……なお俺のスペースも当たり前の様に侵略している。
俺が皿を2つに抑えたのはそれを見越しての行動だ。
「さて〜どれから食べようかな〜!!
やっぱり肉からだよね!! このハンバーグ美味しそう〜
あっ、でもローストビーフも美味しそう〜!!」
「まぁゆっくり悩んでくれ。時間は沢山あるしな」
「じゃあローストビーフから食べよう〜!!
ーーうん、美味しい!!」
と笑顔になる桜。
そして凄いスピードで消えていく料理。
「すげぇ……もう1つの皿食べきったよ……」
「まだまだ!! だってまだ私のお腹のエンジンは
かかってないからね!!」
「はぁ!? これだけ食べてまだなのか!?
……ったく、次何欲しい?」
「ポテト!! じゃがいも!! ポム!!」
「って全部同じ意味じゃねぇか!?」
「おぉ〜よくわかったね〜流石私の彼氏〜
誇らしいよ〜!!」
「……全部マッシュポテトにするからな?」
「ごめん、それはやめて。
地味に嫌がらせこもっているよね?」
「気のせいだ、気のせい」
「えぇ〜本当かなぁ〜? 彼女として疑いたくなる……」
「よし、マッシュポテト大盛りな。
分かった、待ってろ。今すぐ持ってきてやる」
「ごめん〜!? それは許して〜!!
せめて肉にして〜なんならローストビーフで
妥協してあげるから〜!!」
「全然妥協してねぇからな!?」
相変わらず自分の欲望に忠実な桜であった。


次回で織田と桜の話はおしまいです。


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