部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

いつか君と・・・


本日も2人は甘々である。







とある休日

僕らはデートをしていた。
毎度恒例の七海の思いつきによってだが・・・
そしていつものようにカフェで次の目的地を
考えていた。
「センパイ〜どこ行きますか?」
「人混みは避けたいけど・・・
ん?あれは何をしているんだ?」
僕はガラスの向こう側に不思議な光景を見た。
「何ですかセンパイ?」
「ウェデングドレス試着会・・・?」
「よし!!行きますよ!!」
「ちょっ!?はあっ!?」
何故か七海が異常に興味を示したので
僕は彼女に連れて行かれるままカフェを出た。

「まさか本当にやっているとは・・・」
僕はその看板の目の前に連れてこられた。

ーーウェデングドレス試着会実施中

説明には結婚式場の人達が企画していて
先着50名限定と書いてある。
どうやら就活支援など幅広く事業を展開している
大企業が大元らしい。
「センパイ〜行きましょうよ〜!!」
七海はいつも以上にグイグイ来る。
まぁウェデングドレスを着れる機会なんてそうそう
無いから着せたいけど・・・
「でも僕らは学生だよ?ああ言うのは社会人の人達が
行くものだと僕は」
「ーー学生さんですか!!」
「はい?」
僕らが振り向くと、そこにはスーツに身を包んだ
女性がいた。多分このイベントの係の人だろう。
・・・この女性もグイグイ来るな。
「はい、学生ですが・・・」
「学生さんも大歓迎です!!
是非試着して行ってください!!」
・・・うん、そんな気がしてたよ。
「だって七海」
「行きます!!試着したいです!!」
と七海が希望したことによって、そのイベントに
参加する事になった。
「お2人は学生さんですよね?
大学生ですか?」
「僕が3年生で、彼女が1年生です」
「彼女だって〜えへへ〜」
と頬を緩める七海。
(七海・・・今回の彼女は自分の3人称単数形の
意味なんだけどね・・・)
「彼女さん、とても幸せそうですね」
「まぁ・・・この子はいつもこんな感じです」
「若いですね〜!!じゃあ彼女さんには
そろそろ着る準備に入ってもらいましょうか!!」
「じゃあセンパイ行って来るね〜」
と七海は係の人に連れられて試着室に向かった。




そして待つこと10数分・・・
「彼氏さん〜!!彼女さんの着替え終わりました!!」
「あっ、はい!!」
と僕は呼ばれたので試着室の方に向かった。
「いや〜彼女さんの元がかなり良くて
ウェデングドレスがバッチリ似合ってますよ〜
では、見ていただきましょう!!」
と係の人が試着室のカーテンを開けた。
(そりゃ七海だよ?元々可愛いに決まっているでしょ?
どんな風になったかな)
とワクワクしながらカーテンの先を見た。
そこには・・・
「えへへ〜センパイどう、かな・・・?
似合ってる?」

ーー色々と言いたい言葉がある。

ーーだけど忘れてしまった。

ーーいや、何を言えばいいか分からない。

ーーだってあまりにも似合っていたからだ。

ウェデングドレスを完璧に着こなした七海がいた。
肩を完全に出したデザインのドレスを着ており
白いウェデングドレスが彼女の綺麗で長い黒髪を
目立たせ、いつも以上に可愛く・・・
(いや、綺麗だ・・・)
今の七海は可愛いという言葉よりも綺麗という言葉が
似合っていた。
そして彼女自身は若干恥ずかしいのだろう
顔が少し赤くなっていて、それもまた本人の綺麗さを
際立たせていた。
もしここに誰もいなければ確実に襲っていたレベルだ。
・・・というか今もギリギリで耐えている。
「あ、あのセンパイ・・・?」
七海が不安そうに聞いてきた。
「あ、ご、ごめん!!ど、どうしたのかな?」
「このウェデングドレスどうですかって
聞いていたんですけど・・・?」
「彼女さん〜多分彼氏さんは貴方が綺麗すぎて
言葉を失っているんですよ〜」
「・・・ッ!!」
僕の考えている事を当てられて一気に顔が赤くなるのが
自分でも分かった。
「え、え、え・・・」
どうやら七海もその意味が分かったらしく。
先ほどよりも顔が赤く染まる。
そしてお互い黙ってしまう。
「七海」
「な、何ですか・・・?」
「ウェデングドレスさ、似合ってるよ。
とっても綺麗だよ」
とりあえず勇気を振り絞り、なんとか感想を言えた。
「そ、そ、そうですか、ありがとうございます・・・
そうなんだ似合っているんだ・・・えへへ」
七海が頬を緩めて笑った。
(・・・七海、その笑顔も反則だよ)
僕はしばらく彼女の顔を直視出来なかった。
「ちなみにお2人は子供の予定は?」
「2人欲しいですね〜ねぇセンパイ〜
あっ、でもセンパイが望むなら・・・」
「君はかなり気が早くないかな!?」
やっぱりどんなに綺麗な服を着ていても
七海は七海だった。
(まぁ、でもいつか君と・・・
こういう日が迎えられた良いな)
そう思わずにはいられなかった日であった。


その後、何故か僕もスーツを着せられ
2人で記念撮影になってのだが・・・
「センパイ、カッコいい〜!!
スーツ似合ってますね〜!!」
「そうか・・・?自分では分からないけど・・・」
「はぁはぁ・・・センパイがかっこよすぎて
私の理性が・・・」
「七海はどうしたの!?」
若干我が彼女が壊れていた。
ーーいや、かなり壊れていた。









ショートストーリー〜とある彼女の疑問〜

「もぅ・・・最近のセンパイは変だ」
隣に寝ている彼氏を見て思う。
「何故かスマホの画面を見ると笑顔になるし
・・・見せてって言っても
教えてくれないし・・・
ーーハッ、まさか浮気!?」
これは確かめないと・・・
「センパイのスマホは〜あっ、あった」
私はセンパイのスマホを探して見つけると
彼の手で指紋認証を行った。
「さてさて・・・浮気の証拠が・・・
ーーってえっ・・・」
センパイのスマホの待ち受けにあった写真に
私は驚いた。
「こ、これって私のドレス姿じゃん!!
いつ撮ったの!?ま、まぁ私の写真で
ニヤニヤするなら許可しましょう・・・」
と言いながらも私自身もニヤニヤが
止まらないのであった。

コメント

  • ペンギン

    無茶苦茶いいですね!もっと甘くてもかまわないくらいですーwてか、お願いします!この2人のw

    3
  • ミラル ムカデ

    すごい甘いです!
    ブラックコーヒー下さい!

    5
  • ノベルバユーザー81968

    ガスマスク付けながら読まなきゃ(使命感

    4
  • Flugel

    甘々過ぎて口から砂糖出て来たわ
    出来れば!もっと!ラブラブで甘々な2人をお願いします!!

    4
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