部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

本当に今日はどうした⁉︎



今回は森視点です







国木田先輩に電話した次の日・・・

「中々決まらない・・・あぁ〜日頃からもう少し
ファッション雑誌を読んどけば良かったなぁ ︎」
俺は髪型と服装で朝から悩んでいた。
今日は昼過ぎにたまたま江國さんと会う用事があり
それに合わして早めに起きて準備をしているが・・・
「分から〜ん ︎」
江國さんがどんな髪型、服装を好みなのか分からない。
・・・そもそもどういうのが女性に受けるのか
俺には分からん。
今までファッション雑誌読んで人を見て
"何で読んでいるんだ"って思ってすいませんでした ︎
今ほどファッション雑誌の有り難みを理解した日は無い。
「って考えている暇ねぇじゃんか ︎」
こうなったら最終手段だ
・・・あまり使いたく無いが。
背に腹は変えられない事もあり、俺は電話をした。
「はいはい〜どうしたの森?」
「与謝野助けてくれ〜 ︎」
「わっ ︎ど、どうしたのさ?」
「ファッションが分からん ︎」
「え?ファッションの意味は・・・」
「誰も意味なんてきいてない ︎
俺が聞きたいのは・・・」
と与謝野に俺が今置かれている状況を話した。
すると・・・
「へぇ〜ついに森もそんな気持ちになる日が来ましたか〜
私は嬉しいよ〜」
「・・・うるせぇ
とりあえず服の組み合わせとか教えてくれ ︎」
「はいはい〜じゃあどんな服があるか教えて〜」
いつもはふざけているがなんやかんや俺が困っていると
この同期は助けてくれる。
「服の種類か?」
「そうそう、出来れば写真で送って〜」
「わ、分かった ︎」
俺は与謝野に言われた通りに家にある服を
片っ端から写真で送った。


ピンポン〜
と不意に俺の家のインターホンが鳴った。
「クソッ、誰だよ・・・こんな忙しい時間に ︎」
若干イライラしながらドアを開けた。
「はい・・・
って織田に与謝野、平塚?」
そこには織田と与謝野、平塚がいた。
「こんにちは〜森先輩」
と平塚
「来ちゃった ︎」
と与謝野
「ふはぁ・・・疲れた・・・おはよう森・・・」
と何故か1人だけ息切れをしている織田。
そして織田は手に紙袋を持っていた。
「お前ら、何をしている?」
「いや〜さっき森の服を送ってもらったんだけどさ
・・・正直全部微妙だった」
だろうな。
だって今までファッションとかに気を使った事
皆無だからな ︎
「辛辣な意見ありがとう・・・で、それで?」
「だから森と体格が似ている吉晴にいくつか服を
持って来てもらったんだ〜ねぇ吉晴〜」
「・・・朝、大学でぐうたらしていたらいきなり
服をダッシュで家まで帰って持って来てと言われた
俺の気持ち分かるか?」
織田は疲れた顔でそう言った。
そりゃ息切れするよな・・・普通。
なんかすまん。
「与謝野と織田は来た理由が分かったが・・・
ーー何故平塚がいる?」
「だってこんなおもし・・・
ーー珍しいイベントに参加しない訳ないですよ ︎」
おい、今言い直したよな?
なんなら面白いって言いかけたよな?
「って事で家に入るよ〜」
と与謝野達は俺の家に入ってきた。
「って事で森・・・
ーー今から森を改造するよ」
「はっ?」
「吉晴〜森抑えといて〜」
ガシッ
俺はいきなり織田に羽交い締めにされた。
「ち、ちょっと織田?何をしているんだ?」
「・・・ハハッ、せっかく家まで走ったんだ。
ーーせっかくのイベント楽しまないとなぁ ︎」
「いつもの織田じゃ無いぞ ︎」
なんか疲れで頭のネジが数本緩んでる ︎
いつもなら真っ先に止めるよな ︎
ってか織田までイベント言いやがったよ ︎
「さぁさぁ森・・・暴れないで
私達に任せなさい・・・フフ」
と俺の方に与謝野と平塚がどんどん近づいてきた。
「ち、ちょ ︎お前ら目がおかしいって ︎
ーーうわぁ〜〜 ︎」




数分後・・・
「ふぅ完成・・・私良く頑張った」
「・・・遊ばれた」
「カッコいいですよ森先輩 ︎」
と平塚
「中々似合ってるじゃないか」
と織田
まぁ確かに素人目で見ても中々カッコよく
決まっている風に見える。
・・・何だろうか素直に感謝出来ない。
「ほらほら〜笑顔、笑顔。
笑わないと失敗するよ〜」
「人が告白する前にそういうの言うか ︎
あぁ余計に緊張してきたじゃんか ︎」
「森先輩、どうどう」
「俺は犬じゃねぇ ︎」
「森」
「・・・何だ?」
「心配するな、骨は拾ってやる。
ーー録画もしてやる」
「織田は本当に今日はどうした ︎」
もうこいつ頭のネジ数十本抜けたんじゃないか ︎

・・・まぁこいつらといたおかげというかせいというか
変な緊張は無くなったが。






ショートストーリー〜とある女性の決意〜
「き、今日こそはつ、伝えるわ・・・ ︎」
と思いながら、一旦気持ちを落ち着かせるために
何度も深呼吸をした。
「ってあれ?森先輩から・・・?
えっ ︎だ、大事な話があるって ︎
ど、ど、どんな話なの ︎」
私の心臓はしばらく落ち着きそうには無かった。

・・・この後、私は危険な事に巻き込まれる
なんてこの時の私は考えてなかった。

ーーただ浮かれていたからだ。

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