部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

デジャブってる?

とりあえず百ねぇさんとはこの場では問題には
ならなかった。

だが・・・
「センパイ、あの女性の方は誰ですか?」
「・・・昔、僕の近所に住んでいた方です」
と何故か宿に戻るとすぐに、我が彼女である七海の前で
正座をしている僕。
・・・なんか数日前のデジャブが蘇るな~~。
「センパイ、話聞いていますか?」
「イエス、マム!」
「ならよろしい!」
と胸をはる七海。
「で、誰なんですかあの女性は?」
「だから前に近所に住んでいた人だって・・・」
「何年間ですか?」
「5、6年間かな・・・」
「私より長いだと・・・」
と七海が落ち込んでいた。
「いやいや七海?よく考えてみな
僕たちが出会ってからまだ半年もたってないよ?」
「いえ!私たちは出会う前から魂でつながっていたんです!
・・・とアニメではいいますよね?
なのでそうなのです!」
「何が!?」
全く話についていけない僕。
「なので私たちの方が付き合いは長いのです!」
「はいはい」
そういうことにしておこう。
・・・多分これ以上突っ込んだら負けなのだろう。
「で、センパイとあの女性・・・名前なんでしたっけ?」
「山崎百代だよ」
「そうそう山崎さんとはどういうきっかけで?」
「僕が中学生ぐらいの時に隣に引っ越してきたんだ。
そもそも僕の両親とあっちの両親が仲良くて
それでよく僕の家にきて料理とかしてくれたな」
「・・・・そうですか」
と見るからに落ち込んでいた。
「ちょっと!?
どうしたのさ七海?」
「センパイに料理だと・・・
まだ彼女である私がしてないことを!?
彼女である私がしてないことを!?」
「2度も言うなよ」
「重要なことなので2度言いました!
ちなみに山崎さんは料理がお上手なんですか?」
「僕よりも上手いよ?
だって僕に料理教えたの百ねぇだし」
「むぅ・・・」
と見るからに不機嫌になる七海。
「今度はどうしたの?」
「その呼び方はなんですか?」
「ん?」
「その百ねぇっていう呼び名ですよ」
「ああ、僕よりの年上だったから
何て呼ぼうかと思っていたら
百ねぇがそう呼べって」
「ふぅ~ん・・・
さぞ仲が良かったんでしょうね~
流石私のセンパイですわ~」
「えぇ・・・」
やっぱりこの状況見覚えあるわ。
だって2日前ぐらいにこんな状況あったよ。
しかも僕が正座したよ。
・・・多分話が長くなるだろうな~
「って思ったんですが・・・
別にいいですよ」
「えっ?」
「例えセンパイが誰と仲良くしようとも
センパイの1番は私ですからね!」
「まぁ否定しないけど・・・」
僕にとって百ねぇは異性というよりも
仲のいい年上の扱いであり、
異性の中でも1番なのは七海だ。
「流石に同じミスは私だってしませんよ~
七海だって成長しますよ~」
「良かった・・・」
「あっ、でも」
「でも?」
「後でみっちり話を聞きますからね?
セ・ン・パ・イ?」
と目が笑ってなかった。
「ハハハハハ・・・」
・・・これって絶対浮気なんてしたら
ヤバいやつだよね?
まぁ浮気なんてしないけど。
だって僕には七海がいるし。
まぁこの合宿前半で分かったことがある。
それは
七海はとても嫉妬深いということだ。
付き合ってからある程度は知っているが
改めてそう思った。
いや、そう思わざるおえなかった。
・・・まぁそこが可愛いんだけどね!

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