部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

ごめんなさい~!?

私は同期から言われた言葉が
頭の中で何回も繰り返されていた。
"・・・例えば私、とか"
「ヤバイヤバイ・・・!」
私は焦った。
同期が先輩が好き?
いやいやそんな訳あるはずが・・・
「ありそうだから怖いんだよ~!」
だってあの天然が入った先輩だよ?
無意識に色々とやってそうだから
そうなっていてもおかしくない!
「うわ~!」
私は頭を抱えて部屋でじたばたしていた。
「平塚うるさい」
とさっきとは別の女子の同期に注意された。
「ど、どうしよう!?」
「な、なにが・・・」
とその同期は若干引きながら答えた。
私はその同期にさっきまであったことを
話した。
・・・無論個人名は伏せたよ。
「なるほど・・・
国木田先輩のことが好きな人が部員にいると?
それで平塚は不安になっていると?」
「そうなの~!」
「と、ちょっと抱き着かないで!?」
「どうしよう~!?」
「いやでも国木田先輩はそんな普通にしていれば
別れないと思うけどね・・・」
「そうかな?」
「試しに聞くけど、彼女らしいことしてる?」
「そりゃ勿論!」
だって彼女だよ?
しないわけないじゃん~!
「例えば?」
「そうだね・・・」
と私は日々の行動を振り返ってみた。

晩御飯前
「センパイ~ご飯まだ~?」
と私はセンパイのベットで漫画を読みながら
センパイに聞いていた。
「もう少し待っててね・・・
ほらできたよ」
「わ~いいただきます~!」

センパイのエプロン姿かっこいいな~!
・・・
・・・
・・・う、うんでもこれ以外には
きちんとやっているよね?

とある夜
「センパイ~!?怖い映画見たから
一緒に寝てよ~!」
と私はセンパイに抱き着いた。
「じゃあ見なきゃよかったじゃん・・・」
とセンパイは面倒くさそうな顔をした。
「寝て寝て!」
「はいはい・・・分かりました」

・・・いやいやまだまだ
私が彼女らしいことしてる事は
あったはずだよね・・・?
あっ、でもセンパイ暖かったな~
・・・じゃなくて!

とあるデートにて
「センパイ!ジェットコースター
乗りましょう~!」
「えぇ、僕苦手なんだけど・・・」
「行きますよ~!」
「僕の意見無視かい!?」

・・・このデートはセンパイを
沢山ジェットコースターに乗らしたな。
そういえばセンパイ途中から表情が無かったな・・・
ま、まぁまだあるよね!?

とある日
「センパイ!今日はセンパイの部屋を
掃除してあげます!」
「おぉ~じゃあお願いするよ」
「よし!頑張るぞ~!」
ーーー10分後
「わぁっ!」
ガッシャ~ン!
「七海!?大丈夫!?」
「あぁ~!?センパイのプラモデルが!?」
「プラモデルぐらいならいいや・・・
怪我はないかな?」
「う、うん・・・」

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」
私センパイに甘えってばっかりじゃん!?
何も彼女らしいことしてないよ!?
数分前の自分にバカって言いたい!
「ど、どうしたの平塚!?
いきなり頭を抱え暴れているけど・・・」
「ど、どうしよう!」
「な、なにが・・・?」
「センパイの彼女らしいこと一切してない!」
「え・・・」
「だって料理もほとんどセンパイだし
デートとかも私が乗りたい物乗っているし
わがまま言ってばかりじゃん!」
「うわ・・・
まさかジェットコースターは乗ってないよね?」
「・・・」
「本当に乗ったの!?」
と同期が若干キレながら言ってきた。
「だ、だってセンパイそこまで
嫌がってなかったし・・・」
「あのセンパイ、あまり意見言わない人でしょ!?
夏目先輩は別にして。
彼女の平塚が嬉しそうだからって
無理やり乗ったんだよ・・・」
「ごめんなさい~!?」
と私は目の前にいないセンパイに
全力で謝っていた。
「平塚・・・
本当に気をつけなよ?」
「・・・はい、気を付けます」









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