部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

ウホッ‼︎野郎だけの野郎による野郎のための野郎会

海に行った数日後・・・
「意外とこの組み合わせ久しぶりですね」
と織田が言うと
「確かに」
と僕も思った。
今日も僕の部屋に集まるのは変わらないのだが
メンバーが僕、森、織田という野郎だけだった。
元は七海と与謝野さんが女子会を
するということを聞き、森が
「ならば俺らは野郎会でもしますか?」
という提案が始まりである。
そして女子会が開かれる日に、僕の部屋で
野郎会を開催することになった。
恒例のように酒やソフトドリンク、つまみを
買い込み、僕の部屋に集合した。

「じゃあ野郎共に乾杯〜‼︎」
「乾杯〜‼︎」
「その乾杯の挨拶は
どうにかならないのか・・・」
「まぁいいじゃないですか〜
実際野郎しかいないんですから」
「確かにそうだがな・・・
ほれ、つまみ食べようか」
「「あざっす〜‼︎」」
「てか俺ら昼から酒飲んでますよ?」
そうなのである。
現在時刻は午後1時過ぎ。
丁度真っ昼間だ。
「まぁこれができるのは大学生の特権だろよ。
僕は2年後は社会人だし、君らは3年後には
同じになるよ?」
「うわ・・・現実見たくない」
と織田が落ち込むと
「ま、まだ俺は院に行くから
最低2年間は遊べるからな‼︎」
と森も若干動揺していた。
「てか森は単位大丈夫か?
今回のテストの結果によっては留年
じゃなかったか?」 
「織田は現実見せるな‼︎
せめてテストの結果が来るまでは
夢を見せてくれよ・・・
てか織田はどうなんだよ⁉︎」
「多分、単位落としてないが?」
「くっそー‼︎彼女を落として
そのままの勢いで単位も
落としてしまえ‼︎」
「お、上手いな森。
悪いが単位は落とすつもりはないし
桜だが、俺は落としたんじゃない
俺が落とされたんだ‼︎」
「能動か受動かなんて聞いてないんだよ⁉︎
しかもノロケかよ‼︎」
「ああ、ノロケて悪いか‼︎」
「開き直るなよ⁉︎
てか織田キャラ変わったよな⁉︎」
「まぁ色々と吹っ切れたからな
てか、国木田先輩もキャラ変わった
時あったろ?」
「国木田先輩はいいんだよ‼︎
同期のお前がキャラ変わったのが
1番ムカつく‼︎」
「あら、僕はいいのか?
ラッキー」
「いやいや先輩、見ていないで
森を止めてくださいよ・・・」
「それもそうか。
・・・はいはい森、それぐらいにしとけ」
「ちっ、織田よ命拾いしたな‼︎」
というと森は缶ビールを持ち再び飲み始めた。

「気がついたら2週間後には合宿ですか・・・
そういえば今年はどこに行くんですか?」
「今年は伊豆に行く事になんとかなった」
「そういえば合宿地で揉めてましたよね?
主将とOB先輩で」
「そうそうお互いが中々意見折れないから
折衷案探すのに大変だったよ・・・
あっ、思い出したら胃が痛くなってきた・・・」
「・・・先輩、お疲れ様です。
今度何か持ってきます」
「そうだな、胃の消化が良い物を頼む」
「合宿といえば主将が心配ですね」
「・・・七海の事か?」
と僕が尋ねると森が頷き
「主将さんはまだ日頃平塚に
しつこく誘っているようですよ」
「それは七海から良く聞くよ。
そろそろ夏目とはケリをつけないと
いけないのかな・・・」
「先輩」
「どうした森?」
「・・・反乱なら協力します」
「いやしないからね⁉︎」
この後輩はいきなり何を言いだすんだ⁉︎
「もし反乱を起こすなら下級生全員が
全力でバックアップ‼︎」
「うわ〜すごい心強い‼︎
・・・てかしないわ‼︎」
「でも先輩。それぐらいしないと
夏目先輩変わりませんよ?」
・・・確かに織田の言う通りだ。
あいつはそれぐらいしないと
何も感じないだろう。
ただ・・・
「僕は反乱なんて起こして
部活を混乱させたくないかな」
柳田先輩が守ってきた部活を
僕の身勝手な理由で混乱させて
良いはずがないだろう。
「先輩・・・先輩のそういうところは
尊敬しますが、良い人すぎるのも
大変ですよ」
と織田が心配そうに言うと
「そうっすよ先輩。先輩は部活の為に
一生懸命なのは後輩一同知ってます。
ですが、平塚の件に関しては良い人を
やめても誰も文句を言う人は
いないはずですよ」
森も言ってきた。
「そうしたいのは山々なんだけどね・・・
こういう性格が体に染み付いちゃってさ
中々変えられないんだよな」
「先輩・・・」
「すまないな・・・
とりあえず飲み会だしパァーッと呑もうか‼︎」
「そうですね
楽しく飲みましょう‼︎」
「飲むぜ〜‼︎」
と僕らは夜まで野郎会は続いた。

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