朝の顔と夜の顔をもつ男

ノベルバユーザー109731

第五章~ホストになって思うこと~

俺がホストになってから数か月が経った。 

ホストになって思ったのが、“いかに客を喜ばすことができるか”ということだ。

俺の本職はカウンセラーというのもあり、話を聞くのは、自分で言うのも変だが聞き上手ではある。

で、話すほうはどうなんだよ!と思うかもしれない。

まぁその・・・何だ・・まぁ・・うん・・話し上手ってわけでもないけど、評価するなら、中の上?だな。うん。

だいたい朝の仕事が終わってから直で仕事場へ行かなくてはならなくて、その時に、誰かに引き留められると、困るものがある。

この仕事を始める前までは、のんびりできていたのだが、始めてからというものの、休む暇なし、体重も少しばかりか減ったのだ。
仲間からは、痩せた?って言われるようになってきたから痩せたんだろう。
そのせいか、今まで着られていた服がぶかぶかになっていた。
こうなるとまた、服を買いなおさなければならなくなるから面倒なのだ。

最近痩せたせいか、街を歩いているとモデルとかのスカウトにあうことが多くなった。

これ以上仕事増やしたら俺が倒れそうになるから断っている。

いつしか俺が強制的にこの世界に入れ込まれた、あのくそオーナーみたいに強制的に引きずり込まれなくてよかったと思っている。
まぁ、あのオーナーは特別?なのか、わからないが、本当、ウザかった。
いきなり声をかけてきたと思ったら、強制的に店に連れ込まれるし、勝手に契約されてるしで、“こいつ(くそオーナー)人の話聞かないやつなんじゃ?”って思ったけど、現在進行形で、このオーナーは今でも人の話を聞かないことが多い。

このオーナーに付いてきている仲間がすごいと俺は思っている。
話を聞かないオーナー、いったいどうやって経営してこられたのだろうか?
だいたいあの人が話を聞くときは、自分に興味のある話、利益に繋がるものぐらいしか聞く耳を持たない。
まったく困ったオーナーだ。
毎回思うのが、オーナーが人の話を聞かないせいで、他のクラブより売り上げが悪かったんじゃないのかと思うぐらいだ。
というか、オーナーがちゃんと話を聞けば俺、入んなくても良かったんじゃないのかと思うのだが・・・・。

まぁ、俺が強制的に入れられたから、売り上げはアップしたらしいが・・・。

なんでも、売り上げが悪いと、食べていくのも大変らしい。

俺は、掛け持ちしているから、そんなことはないのだが・・・・・。

この仕事一筋でやっている仲間はある意味すごい。
聞けば掛け持ちはしていないそうだ。

まぁ、俺が、この世界に入って思ったこと、というより、感じたことは、まず、お客を楽しませ、喜ばせること、売り上げはその日の客によって決まること、やはり、この世界は競争心がないと生きていけないということだ。

これが、この世界に入ってわかり、感じ、思ったことである。

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