異世界で美少女吸血鬼になったので”魅了”で女の子を堕とし、国を滅ぼします ~洗脳と吸血に変えられていく乙女たち~

kiki

Ex1 彼女たちの血縁は肉欲を拒まない

 




 リーザの喉を温かいお茶が通り過ぎると、彼女は気だるげに息を吐いた。
 なんてことは無い日、なんてことはない昼下がり。
 リリーナは買い物に出かけ、リズは外で友達と遊んでいる。
 簡単に言うと、リーザは暇していた。
 とは言え、こうして一人きりでゆっくりする時間と言うのは、常にリリーナが傍に居る今の生活では非常に貴重で。
 今しか出来ないことをやろう、と思い立って早一時間。

「はぁ……リリーナ、早く帰ってこないかしら」

 リーザは憂鬱げな吐息を漏らす。
 結局、1人の寂しさの方が勝ってしまい、何も出来なかった。
 何気なく自分の目の前に左手をかざし、薬指を飾る指輪を見つめる。
 2年ほど前、リリーナがくれたペアリング。
 現在、この世界に結婚という制度は存在しないが、しかし”ツガイ”と呼ばれる夫婦に近い関係はある。
 リーザと、その実の娘であるリリーナは、現在そのツガイとなっていた。
 彼女の薬指につけられた指輪は、それを示す証なのだ。
 かつては夫との結婚指輪が付けられていた場所だが、リリーナとの関係を結んだ時に捨てて以降、もはやどこに行ったのかも覚えていない。
 興味もない。

「一緒に行けば良かったわ、そしたらこんなに寂しい思いをすることも無かったのに。ねえ、リリーナ?」

 右手の指先で愛おしく指輪に触れると、頬が紅潮し、目が潤んでいく。
 指輪を眺め、愛おしい人の表情を思い浮かべるだけで陶酔してしまうほど、リーザはリリーナに溺れきっていた。
 実の娘であるというのに――いや、実の娘だからこそ、血の繋がりが彼女の思いをさらに深いものにしているのだろうか。

「ただいまー!」

 玄関から聞こえてくる声。
 リーザの胸は高鳴った。
 彼女は、まるで新婚の妻が仕事から帰ってきた夫を迎えるかのように、小走りでリリーナの元に向かう。
 そして袋いっぱいに野菜を詰めた愛娘を強く抱きしめるた。

「おかえりなさい、待ってたわっ」
「ママ、ちょっと苦しいよぉ」
「我慢出来なかったのよ。離れ離れになるのがこんなに辛いだなんて想像もしてなかった」

 まるで子供のように甘えたことを言う母親に、苦笑いを浮かべるリリーナ。
 夫の前ではここまで子供っぽい姿を見せることは無かったのだが。
 しかし、どうやら元より心の奥底には好きな相手の前で甘えたがる気質が眠っていたようで。
 それが”恋人”と”娘”という2つの愛情が乗算した存在であるリリーナを前にしたことで、露呈するようになってしまったらしい。

「ほんのちょっとの時間なのに。もう、ほんとママは私のことが大好きだね」
「当然よ。あなたが子宮に居た頃から今まで、一度だって好きじゃなかった瞬間なんて無いもの。リリーナさえ居れば、他には何もいらないの」

 とは言え、ここまで言われてリリーナも悪い気はしない。
 自然と手はリーザの頭へと伸び、固く抱き合いながら優しく撫でる。
 そのまま2人はしばし密着したまま、感動の再会を満喫したのだった。



 ◇◇◇



 彼女たちが家族3人で暮らしていた家には、今も家族3人で暮らしている。
 1人居なくなって1人増えたわけだが、以前誰がここに居たのか、もう彼女たちは思い出すことすらない。

「ふうぅっ、んっ……ちゅぱっ、ちゅ……える、ん、ちゅうぅ……っ」

 そんなことより・・・・・・・遥かに大事な物があまりに多すぎるのだ。
 だから過去に死んだ人間のことなど思い出す余地などないし、目の前の現実は必死で貪り尽くす。

「リリーナぁ……にゅ、むちゅ……にちゃ……はぷっ、ん、んむ……れるっ」

 リーザは椅子に座り、その膝の上に向かい合ってリリーナが座る。
 そして娘は母に向かって顎まで伸びた長い舌をでろんと差し出し、母は娘の舌を隅から隅まで舐めしゃぶり、味わう。

 仲睦まじい母娘のスキンシップと言うには過剰すぎる、あまりに官能的な交わり。
 それは今や、2人にとっての日常に過ぎなかった。
 離れているよりも触れ合っている時間の方が、乾いているよりも湿っている時間の方が遥かに長い。
 致し方ないことである。
 ただの肉親よりも、ただの恋人よりも、さらに深く結びついた2人の心は、常に激しい情欲に燃えている。
 自分の胎内で生まれ、育ててきたこの世で最も愛おしい娘が、自分のことを求めてくれる。
 ただそう思うだけで愉悦と背徳でリーザの体は熱く滾った。
 自分を産み落とし、愛を注いでくれたこの世で最も愛おしい母が、自分のことを今も狂おしく求めてくれる。
 ただそう感じるだけで満たされ、リリーナの脳は蕩け茹だった。
 整然とした理屈もある、理由不問の獣欲もある、ならば交わらぬ道理は一厘も存在しない。

 リーザの柔らかな唇が敏感な感覚器を優しく食み、そして同じ剥き出しの器官が優しく表面を愛撫する。
 舌の輪郭を尖らせた先端でなぞったかと思うと、今度はまとわりついた唾液をすくい上げ自らの口内に運び、次は自分の唾液を絡め塗りたくる。
 粘り気のある母の涎を転がし味わってから、癖のある甘みを満喫して、飲み込む。
 毎日欠かさず、数え切れないほど摂取してきた伴侶の体液は、慣れはしても飽きはしなかった。
 むしろ中毒に陥れるように体に馴染んでいって、日々媚薬としての効果を高めていっている。

 リーザの唾液が食道を通り胃袋へと落ちていく感覚に、リリーナは軽く「んっ」と喘ぎ体を震わせた。
 全身がかぁっと熱くなる。
 準備はとっくに出来ている、だからキスよりももっと先のことをしてくれてもいいのだけれど――母は口づけに夢中のようで、まだまだ前戯は続きそうだ。
 ペースを合わせることは苦痛ではない。
 むしろ、自分の舌に必死で愛撫する母の姿を見ているだけで、愛おしさが破裂しそうな程に膨らむ。
 その愛らしい姿は、きっと一生眺めているだけでも飽きはしないだろう。
 ご褒美でも与えたくなってくる。
 リリーナがひときわ多めの唾液をリーザへと送り込むと、彼女は悦んでそれを飲み干し、「んふうううぅ……っ」と甘い声を出しながら、体を震わせ、娘を抱きしめる両手に力を込めた。
 体がさらに強く密着する。
 さらに年不相応に豊満に成長したリリーナの胸が、母の大きな膨らみとぶつかりあい、ひしゃげた。

「ちゅぱ……はふ、んふぅ……ん、ごめんね、ママばっかり気持ちよくなって」
「いいよ、ママがきもちいいのを見てると、私もきもちいいから」
「優しい子。誰に似たのかしら」
「ママしかいないよ。私を産んだのは、ママたった1人なんだから」

 遺伝子も記憶も流れる血も、リリーナが意識するのはいつだってリーザのことだけだ。
 それだけ誇りに思い、他に混ざっていた何かなんてこれっぽっちも考えない。
 不要な物だから、捨ててしまった。

 2人はその後、見つめ合い、口づけ、見つめ合い、口づけを何度も繰り返した。
 そうこうしているうちに、外で遊んでいたリズが帰ってくる。
 玄関を開け、ドタバタと元気に廊下を走りリビングへと駆け込むと――

「あーっ! ママとお母さん、また2人で始めてるー!」

 2人の座る椅子を指差して、大声でそう言い放った。
 部屋に満ちていた淫靡な雰囲気が、一気に吹き飛ぶ。
 リリーナとリーザは見つめ合いながら微笑むと、立ち上がってリズの元へと近づいた。

「おかえり、リズ」
「ただいま、お母さん!」

 そう言って、リズとリリーナが唇同士、子供同士のキスを交わす。

「おかえりなさい」
「ただいま、ママ!」

 同じくリズとリーザも口づけをした。
 リズは、リリーナのことを”お母さん”と呼び、リーザのことを”ママ”と呼んでいた。
 最初はどちらもママと呼ぼうとしていたのだが、どちらが呼ばれたかわからなくなるので、使い分けるよう躾けたのだ。
 それがリズが1歳の頃だった。
 つまり今の彼女は3歳で――その割には、リリーナと2,3歳離れた妹のようにしか見えない。
 半吸血鬼デミヴァンプの胎児の成長が早かったように、半吸血鬼デミヴァンプから生まれた子供も成長が早かったのだろう。

「リズを仲間外れにしないでって言ったばっかりなのにぃ……むぅ」
「仲間はずれになんてしてないよ、リズも一緒にやろ?」
「お母さん、ほんとに? リズも仲間に入れてくれる?」
「もちろんよ、さあ寝室に行きましょうか」
「うん、ママっ! あ……でも、友達と遊んできたからちょっと汗かいてるかも」
「あら……言ったでしょう、リズ」

 リーザは腰をかがめ、リズの耳元に口を寄せて言った。

「そっちの方が私たちの好みよ、って」

 リズの頬が赤らむ。
 そして彼女は無言で、こくりと頷いた。
 リーザは満足げに微笑むと、リズの手を取る。
 リリーナももう一方の手を握り、3人は寝室へ向かうのだった。



 ◇◇◇



 寝室に入るなり、リズはベッドの上に押し倒される。
 リリーナとリーザはその両端に寝そべり、2人は手際よくリズの服を脱がせていった。
 幼い彼女は、またたく間にキャミソール姿になってしまう。
 さすがにまだ年が年だからか、体の凹凸はあまりない。
 それでも、年の割には女性らしさを感じさせる体つきではあった。

「むぅ、またリズだけ……」

 リズは1人だけ脱がされて不満だったのか、唇を尖らせた。
 リリーナとリーザは、ひとまず彼女をひたすらに愛でるつもりだったのだが、そうもいかないようだ。
 仕方なしに、2人も纏っている衣を脱ぎ、ランジェリー姿になる。
 触れ合う素肌の滑らかな感触に、リズは今度こそ満足気に笑った。

「それじゃバンザイしてー」

 リーザの幼子を諭すような指示に従って、リズが両腕を上げる。
 半吸血鬼デミヴァンプという種は、人間に比べると甘い雌の匂いが強くなる傾向にあるが、彼女の匂いもその影響なのだろうか。
 蒸れた腋から、むわっとした空気が広がり、2人の母親の鼻腔をくすぐった。
 そして、その甘酸っぱい匂いに誘われるようにリリーナとリーザの顔が腋に近づいていく。

「すうぅぅぅ……」

 リリーナはそこに顔をうずめると、思い切り鼻で息を吸い込む。

「ん、ふうぅ……っ」

 すると直後に喘ぎ声と共に吐息を漏らし、太ももをもじもじとこすり合わせた。
 一方リーザは腋に口を近づけると、そこに舌を這わせた。

「あっ、あうぅ……んひっ、ひうぅっ!」

 たっぷり舌に唾液を纏わせてから、娘の恥部を舐めあげる母。
 自らの体液とリズの汗とが混じり合って更に濃くなる匂いに、リリーナ同様、足を動かしながらも舐め続ける。

「ぺちゃ、ぺちゃ……ちゅううぅぅ……ちゅっ、にちゅ、ぷちゅぅ……っ」
「はっ、ママぁっ、ママあぁぁっ!」

 リーザばかりが呼ばれるのに嫉妬したのか、ここでリリーナもリズの腋に口を近づけた。
 ――と、その前に、最後にもう一度鼻を近づけて、思い切り息を吸い込む。
 そして十分に蒸れた匂いを堪能した後で、舌を伸ばした。
 もちろん母を真似て、舌を体液でてらつかせながら。

「んちゅっ、ちゅ、ちゅるぅっ……ん、ぁ、えれ……れるぅ……っ」
「んにゃっ、にゃあうぅんっ! お母さんっ、おかあさぁんっ!」

 両サイドから腋を舐め上げられるリズ。
 腰をくねらせ、背中をのけぞらせ、足の指にピンと力を込めながら、2人を呼び喘ぐ。

 実を言うと、リリーナもリーザも腋が相当に弱い。
 おそらくは、両側から舐められれば今のリズと同じような反応を見せるだろう。
 やがて2人は気づいた。
 これは遺伝であり、自分たちの娘であるリズにも受け継がれているのではないか、と。
 そして実際に試してみると、見事その予想は当たっていた。
 それでも最初はくすぐったさの延長線上にある感覚のようだったが、毎日のように舐められていくうちに目覚めてしまったようだ。
 香る匂いも、最初は今ほど強くはなかった。
 リリーナとリーザ好みに合わせて変わっているのかもしれない。
 リズはそんな自分の体を、誇らしく感じていた。
 誰よりも、世界で一番大好きな両親を喜ばせるために、自分を捧げることが出来るのだから。

「はっ、はひゃっ、リズっ、リズぅっ、もう……だ、だめっ、なのぉ……!」

 そろそろ限界が近いようだ。
 2人はラストスパートをかける。
 リーザはひときわ滑り気のある唾液で舌を塗れさせ、強く押し付けるように、にゅるりにゅるりと腋に円を描く。
 リリーナも同様に、リズの甘酸っぱい腋の味と匂いに息を荒くしながら、舌を削るように押し付ける。

「んあっ、あ、おぉっ、ほおぉっ! んっ、ひううぅぅぅううううっ!」

 リズはひときわ大きな、年に見合わない下品な声をあげると、体をえび反りさせ、その体制のままビクビクと震えた。
 上にあがった手は強くシーツを掴み、目は自然と上を向き、歯を強く噛みしめる。
「ん、んうぅっ!」としばらく喉を絞ったような声を漏らしていたが、それも少しずつ収まっていき――
 ぼふん、と体をベッドに投げ出した。
 リズは口を半開きにして、胸を上下にしながら体に酸素を取り込んでいく。
 その開いた唇にリーザは口を近づけ、呼吸を整えていることなどお構いなしに舌をねじこんだ。

「むちゅっ、んううぅ、ぐっ、はふ、ふうぅ……んっ、ママ……えぅ、じゅるっ、ちゅぱぁ……っ」

 最初は目を見開き、抵抗していたリズだったが、やがて受け入れ自ら舌を絡めていく。
 リーザが顔を離す。
 2人の間を唾液の銀色の糸が繋ぐ。
 すると間髪いれずにリリーナが唇を落とし、また舌でリズの粘膜をかき乱した。
 自分の腹を痛めて産んだ娘2人が、目の前で激しく舌を絡めあっている。
 その様を見て、母が興奮を抑えきれるはずもなく。
 リーザは太ももに指先を這わせながら、再び腋に顔を埋め、吸い付き始めた。
 リズは口内と、両親にすっかり開発されてしまった腋を刺激されて、さらに激しく腰をくねらせ、甘い声をあげる。
 じきに母の手によってリリーナの嬌声も響きはじめ、それに対抗した娘の手によってリーザも啼かされ。
 その日、レングランド家からは夜が更けるまで――いや、夜が明けてもなお、3人の喘ぎ声が聞こえ続けていたのだという。



 もっとも、実の母娘が愛し合っていようが、肉体関係を持とうが、その関係を格子もせず大っぴらにしていようが、そんな物は今の世界・・・・にとってはただの日常に過ぎない。
 ご近所さんに「レングランドさんの家は仲がいいわねえ」と言われる程度の出来事だ。
 それは今日も明日も変わらない。
 1年後も、10年後も、100年後だって、きっと彼女たちの幸福は永遠に続く。
 なぜならここは、完成された世界なのだから。





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