創造主は暇だったので冒険者になった。
28.
「なんだ?!」
外に出る。まず目に入ったのは、次々と家から出てきて、逃げ惑う妖精達。そして、赤々と炎をあげる家が一軒。その向こうにいるものを見て、言葉を失った。
直径一〇メートルはあるだろうか。巨大な球体からは先程の爆音と光の原因であろう砲身が生えている。胴体となる球体をぶら下げるようにして、四本の細長い足が伸びている。高さは三〇メートル程。表面は金属の鈍い光沢をまとい、時々赤い光の線が走っている。
「…ナ…。」
ヴィドが何か呟いたが、ほとんど喧騒に掻き消された。
「あれはカタルナだ!」
「カタルナ?」
「うん。前、本で読んだんだ。失われた文明の破壊兵器で、陸海空と作られた内の陸戦用、それがあれ。」
─ズドンッ─
カタルナの砲身が再び火を噴く。
「随分と物騒なもの作ってくれたな…。」
「しかも砲撃対象が生命と建造物になってません?」
「…倒す他無いか。」
─ギギギギギッ─
不気味に軋む音をたてて、カタルナの砲身が俺達を見下ろした。
外に出る。まず目に入ったのは、次々と家から出てきて、逃げ惑う妖精達。そして、赤々と炎をあげる家が一軒。その向こうにいるものを見て、言葉を失った。
直径一〇メートルはあるだろうか。巨大な球体からは先程の爆音と光の原因であろう砲身が生えている。胴体となる球体をぶら下げるようにして、四本の細長い足が伸びている。高さは三〇メートル程。表面は金属の鈍い光沢をまとい、時々赤い光の線が走っている。
「…ナ…。」
ヴィドが何か呟いたが、ほとんど喧騒に掻き消された。
「あれはカタルナだ!」
「カタルナ?」
「うん。前、本で読んだんだ。失われた文明の破壊兵器で、陸海空と作られた内の陸戦用、それがあれ。」
─ズドンッ─
カタルナの砲身が再び火を噴く。
「随分と物騒なもの作ってくれたな…。」
「しかも砲撃対象が生命と建造物になってません?」
「…倒す他無いか。」
─ギギギギギッ─
不気味に軋む音をたてて、カタルナの砲身が俺達を見下ろした。
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