創造主は暇だったので冒険者になった。

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23.

運び屋クエストは割と多く存在する。交易商が馬車で運搬するよりも、襲われにくいし金もかからないからだ。クエストにされる目的地は大体馬車でも一週間以上かかる所が多い。一週間となると馬車も何台か用意しなければならなくなるから、期限の無いものはギルドに持ち込むのが普通だ。今回のクエストも例外ではなく、フィスファまでは真っ直ぐ向かっても三週間はかかるらしい。そこで、途中の街に幾つか寄りながら、ゆっくり行こうという算段だ。

「ねーえーそろそろ休みませんかー?」
「馬鹿言え、もう日が傾いてんのにまだ森の中だ。」
「えー。もうそこらへ─」
「そこら辺で立ち止ってたら狼に食い散らかされるのがオチだ。」
          ─ウオォォォン─
クレアの言葉に呼応するかのように、狼の遠吠えが聞こえる。
「…歩きます。」

三〇分後、崖っぷちの少し開けた所に出た。もう空には月が出ていた。
「…ここで良いかな。」
「あー。やっと休める。」
「休むのはまだ早い。薪を探してこないと。」
「え。魔法で火ぐらい─」
「寝て火が消えたら狼が…。」
「探してきますっ!」

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