創造主は暇だったので冒険者になった。

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18.

「ここで最後か。」
「ですね。」
「ああ。」
中央塔最上階、レッドシャイア城探索の最後の部屋の扉の前。この部屋を掃除すれば、この依頼は達成できる。
「行くぞ。」
扉を開いて中に入る。狭い通路の両側は棚になっていて、本がぎっしりと詰まっている。
「書庫か?」
すると突然、ルナの光球が小さく弱くなった。
「な、魔力抑制マジックサプレッション?!」
「何かいるな。」
俺は剣に手をかけ、クレアも身構える。突如、俺達の頭上に色とりどりの光球が無数に浮かぶ。
「?!防御シールド!」
ルナの張った青い光のドームが、三人を包み込む。そして次の瞬間─
          ドドドドドドーン
轟音と共に、周囲の本棚が、床が、壁が、光弾に砕かれる。先ほどの光球は全部魔法弾だったようだ。さらに、周囲に淡い緑の光が溢れたかと思うと、穿たれた物が元通りに治っていた。
「気を付けて下さい。この部屋にいるのは高位の魔術師メイジ、もしくはヴァンパイアの残党です。」
防御シールドを解いたルナが言う。

三人とも身構えたまま、そろりそろりと本棚の迷路を進む。最初の魔法弾以降何もないので、敵は俺達が死んだと思っているのかもしれない。また一つ、角を右に曲がろうと顔を出すと、そのまた向こうの角から白い明かりが漏れているのが見えた。
「主みっけ。」
足音を忍ばせ、明かりの元に近付く。

破壊の領域デストラクションレギオン

鈴の音のような声が、本棚の迷宮に響いた。

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