創造主は暇だったので冒険者になった。

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9.

「さあ、行きますよ。私は召喚術師サモナーじゃないんで弱いのしか出てきませんが、練習ならぴったりです。今から私がモンスターを嗾けるので、それを倒してください。」
「分かった。」
買ったばかりのブロードソードを構える。一応防具は一通り身につけているが、割と身軽だ。
「召喚!戦士人形アタッカードール!」
ルナがそう叫ぶと、地面に現れた魔法陣から、金属甲冑(っぽいもの)に剣を持った人形が出てきた。
「かかれ!」
人形が切りかかってくる。その剣は軽く、簡単に弾けた。攻撃を弾かれた人形は、なおも攻撃を繰り返す。三回、四回と受けていると、だんだんコツが掴めてきて、ちょっと剣を捻るだけで逸らすことができるようになった。そして一〇回目。人形が真っ直ぐ振り下ろしてきたのを逸らし、上から力を加えて剣を地面に突き立てさせる。そのまま切り上げ。甲冑は飾りだけのようで、人形の胸から肩口まで簡単に切れた。
「ほほう、なかなか筋が良いですね。次行きましょう。」
ルナはまた杖を構える。
「二体召喚!戦士人形アタッカードール!」
今度はさっきの人形が二体出てきた。
「何体出てきても同じだ。」
二体になっても、その軽くて仕掛けのない剣筋をさばくのは容易だった。今度はさっきよりも短い時間でノックアウト。
「次!召喚!魔術師人形メイジドール!」
出てきたのは、マントとつば広三角帽子に杖を持った人形。人形が杖を振るうと、火の玉が飛んで来る。横っ飛びに避けるが、爆風にあおられて手をつく。きっかり一秒ごと、それも偏差を考えずに打ってくるので、人形の周りを渦巻状に走りながら間合いを詰める。近間に入られると弱いようで、呆気なく倒せた。
「うーん、なかなかやりますね。どんどんいきますよ!」

それから、大量の魔術師人形メイジドールとか守護兵人形ガーディアンドールとかと何度も手合わせして、もう日も暮れかけた頃。
「次いきますよ!召かってあれ?体に…力…が…入らな…。」
バタッとルナは倒れてしまった。魔力を使い果たしたのだろうか。一晩放置するのも気が引けたから、宿まで担いで帰ることにした。

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