創造主は暇だったので冒険者になった。

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2.

俺は目を覚ました。と言っても、目は開けていない。初めて『感じる』という事をできるようになったのだ。『触覚』『聴覚』『嗅覚』。生命が持つ五感の内の三つでしかないが、今まで自分には無かったのだ。これらは今ここに寝転んでいても楽しめる。
─首や頭に当たる柔らかいチクチクは…『草』か?首を回すとガサガサいうな。臭いは…なんだかよく分からん─

しばらく楽しんで、俺はいよいよ『視覚』を試す事にした。上を向いて、目を少し開けて…。
「うっ!」
視界がチカチカする。あれが『太陽』なのだろうか?人間の目は太陽も直に見れないのか。よいしょと体を起こす。周りを見ると、見渡す限りの草原に、ポツポツと木や岩が覗いている。側の大木の影に、大きめのリュックサックが置いてあった。
─あぁ、そう言えばこれも創ったな─
中には人間の旅道具と、この世界のお金。人間達はこれを肩に引っ掛けるようにして持ち運んでいた。試しにやって見ると、手で持つより楽に運べる。人間も大したものだ。

改めて周りを見ると、遠くに『街』が見えた。
こんな草原にいてもしょうがないので、街に行ってみることにした。

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