“5人集”は個々の最強異能力を所持しているチート集団だった。【ほのぼの暮らすけどね、】

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第30話 紅い眼女子とミドリ眼男

 


数日前


 「はぁ、はぁ...。」
 暗い部屋の中。昼夜を判断する為の窓も時計もない殺風景な壁はまるでマグマでも固めたような真っ黒なこの部屋で一番印象的だった。この空間は長方形な空間である。その一番端でいるためか奥側に光が見えない。というか暗すぎて奥が見えないのである。
しかし、一見して見てみても国が保有する内密上の土地の中でも無ければ、密輸をする為に用いられる秘密の部屋でもない。
 そう解釈するのが難しいからである。
 
 名は【異次元空間】と言う。このような形など故に
いびつさが空気がモノを言わせている。

 「んぁ?なんだって...ガハッ!!!」
 そんな場所に召喚されては1人紅い眼の光を宿す者がそこに居た。

(畜生、まだ寒咲との戦闘で体が悲鳴をあげてやがって...)

 彼女はそれよりも先に首を回しては自分の状態、いる場所を確認する。
 「おい!ったく、なんでもって俺が...。てか、なんだこの鎖!おい、いんのか!笠崎、三加、泊」

 するとその声の主である者がコツコツと
 「ふん、案外に元気そうじゃないか
伊風殿」

 すると彼女は男の口を紡ぐように言った。
 「...てめぇ、あんときの」

 そして空間はより一層 暗く淀む。

■+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+■

 「我が名はガルバ、お前らの望みを叶える為にさんじた」

 すると数秒間彼女の思考のなかで奮闘が起きる。
(こいつあの転移された時に後にいた奴に違いねぇ)

「...前置きはいらない、他の奴らはどこにいる。というかここはどこだ?寒咲自身の能力下での幻聴か?お前は」

ガルバは少し不安そうな顔で言う。
「やや質問攻めでは過ぎんか」
すると彼女はあうっパリ言う
「分からないことを聞いて何が悪い」

するとガルバが少しこちらに向いては苦笑いをした。
「ふん、今の状況下でその態度。あやつ以外、他の奴らは同じか」
「ったく、知ってんじゃねぇか」
「まあこうの質問なら応えよう。我はお主らが寒咲とやらの投獄する際にコピーとお主らを転移交換させた」

またもや数秒間の沈黙、そして伊風が言葉を出す。
「...なら何故お前との面識など皆無な俺達を助けた」

するとガルバは口角を上げて表情を見せる。
「そんなの簡単です」
そしてこちらに一瞥して背中を見せ歩き出した。

 「“利用する”為です」
 「おい、待ちやがれ!お前のその能力言っておくが俺達には効かないぞ」

 すると今にも闇へと消えてしまいそうな所でガルバは振り返る。

 「ほお、効かないという事はあとにして、なぜ我の能力を知っている?」
 「お前、自分で“転移交換させた”そう言ったね?」
 「ああ、その通り」
 「ならなぜ三加と同じ眼の色をしているか、辻褄がつかないじゃないか」



(なるほど、案外馬鹿なのかと思っていたが骨はあるようだ)

 「ふん、意外にも降格者は増えなかったか」

 またガルバが喋る。

 「そう三加殿の持っている能力は_____

一瞬、それはほんの瞼を下ろした瞬間からだ。覇気とは何なのか、威圧とは何なのか、その事柄が初めて感じるそれだった。無論、伊風はガルバを見ては動揺を隠しきれなかった。

(ああ、間違いない)
そう自分に言い聞かせた。
________我が司る能力なのだから」



(ッチ、厄介な神と絡んじまった)
 心底思う伊風だった。






長らく待たせて申し訳ありません!この度は詳細不明な状態でこのサイトでの観覧、閲覧等を外す形となっていました。今で現状自分の趣味として書いて来た小説ですが少しの程目を離すと流されてしまう始末です。
次出るかどうかでは定かではございませんが。
どうぞよろしくお願いします。

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