fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

遠野秋葉

「貴方何してるのですか?」
ゴミ箱を漁る少年のお腹が鳴る。
それが蝙蝠との出会いであった。
街では殺人鬼事件が起きている。
「いや、財布落としたらこうするでしょ?」
「はぁ!?」
「お嬢様っぽいね、居候させてよ、お願い」
「嫌です」
「オイラは情報屋でね」
「なら街の殺人鬼を知ってますか?」
「片方は元恋人、片方は腐れ縁だぜ」
「なるほど、察っしました、貴方が黒幕?」
「正解だよ、混血ちゃん」
「なぜ、その事を」
「有名だからね、七夜を潰した一族だもの」
「そこまでですか」
「うん、その生き残りの事まで」
「何が目的ですか?」
「別に良い玩具を見つけたってだけさ」
その人物は魔性そのものの穢れっぷり。
兄と相対すれば兄は死ぬかもしれない。
「兄には手を出さないで下さい」
「取引をしよう、遠野家の当主」
「取引ですか?」
「君は兄への欲求不満を吐き出すべきだよ」
「それが何か?」
「体が疼いているなら少しは満たせるよ?」
「…………っ!体が目的ですか?」
「やだなぁ、君の悲願を叶えてあげようか」
「悲願?」
「◼◼◼◼◼◼ですよ」
「あ、そ、それだけは」
「負い目を感じるなよ」
「やめて、頭が割れる」
解放してしまえよ狂ってしまえよ!」
「消えて!」
燃やした。
「熱素を奪って熱傷させるか、天才だねぇ」
火傷は残ったが、直ぐに再生してしまう。
「吸血鬼?」
「いや、既に何もかも終わってる存在だよ」
頭部を鷲掴みされ、直接支配歪みが開始される。
「その心よ怪死しろ、ラフレシアになって咲き誇れ、終われ綴じろ終われ綴じろ終われ綴じろ終われ綴じろ終われ綴じろ終われ綴じろ、繰り返す事六回、その精神は破綻しクリフォを纏う」

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