fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

第六章『戦乱焦土』


愛が枯れた心は悟る男の話をしよう
貴様達の全部を自分は拒絶する愛を否定した時男は蝿王と仲良くなる
貴方の愛が儚げよ、と少女は言った。
ただのマリア様のようだと男は笑う。
お前の全ては既に自分の物ではない。
と、男は泣いた、少女は、嘲笑った。
そうよ、私が貴方を破滅させたのよ。
愛などいらぬ、と男は言った。
御愁傷様と少女は無貌となる。
男女は裂かれた双子のようだ。
剥離する唇の如く、墨となった桜のように。
憎悪を陰鬱する男は狂った。
万人を支配してこそ、真実王の器を得るのだと。

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