fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

魔昼・剣豪死天王

山田が太陽を睨んだ。
真名・山田浅右衛門。
各山田浅右衛門に血縁関係のあるものはほとんどいない。 
これも首を刎ねる事の難しさに由来するもので、山田浅右衛門はまず多くの弟子を取り、その中から最も剣の腕の立つ者を跡継ぎにしたと言われる。 
そんな彼が太陽を睨んだ。
「刀に鬼宿らず、刀には無情が宿る」

「俺もそう思うよ」
高杉 晋作も頷く。
「苛烈さが足りない、侍とは修羅道だよな」

「そうだ、それでも人斬りは鬼のようだろ」
鬼童丸が言う、人を斬りすぎて人から鬼となった身、血の浴びすぎこそ鬼へと没落する穴、血に酔いしれるのではない、人への食欲ではない、殺戮そのものが快楽になっただけである。
剣豪将軍が、その剣豪死天王を束ねるマスターと共に世俗を憂う、それを描く愚者達も。
「熱き決闘を鬼の如くとは剣豪達、古強者にも失礼だ、彼等は人間の誇りを刃に乗せる」
「あぁ、もはや不敬だな、剣豪の看板だけで、中身は侍を鬼扱いする冒涜行為だ、なんたる侮辱、今の時代では残虐性があれば何でも鬼にされる、侍達は屈辱的だろうなぁ……」

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