fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー
無明城の火種
「元凶っ!」
両儀式が虎穴に飛び込む。
其処は日本有数の怨霊の楽園。
都内有数の最も忌むべき霊場。
吉原跡。
女霊が、殺されたがりに彼女に寄る。
カラクリ人形が、殺したがりに寄る。
「なんで、笑顔で死を受け入れる!」
女霊は、皆ただ成仏したがっていた。
カラクリ人形は、皆、殺したがった。
壊す。
苦悶。
声が出ぬはずの物質から声が出る。
破壊する。
破壊する。
破壊する。
破壊する。
破壊する。
破壊する。
破壊する。
「人形は皆俺を求めているのか?」
両儀式の推測は概ね当たっていた。
「…まさか、荒耶宗連の弟子か?」
「不正解だ」
能面をした男。
蝙蝠のようなキィキィと切なげに紡いだ。
「霊媒体質、というのには流石に聞き覚えあるだろう? イタコが減ったのは霊の質が下がったからだ、病み、死を望み、誰もが、生ける屍のように、自分の生に自信がない、つまり、私は、救いたいのだ、哀れな魂をな!」
「それが、この地獄か?」
「最初の禍根は既にばら蒔いた種からだ、私は、その咲いた彼岸花を愛でる事はする、枕にも、服にも、女の香り、それは彼岸に触った霊達だ、お前はこの亡者をなんと見る?」
「分からない、どう言っていいのか、分からない、だが、この殺戮を善意とは思わない」
「良い心構えだ、よくぞたどり着いた偽善者、お前は、殺すことによって満たされる虚無、お前の声は彼岸に触るのを許されない」
「だが、お前を殺す事はできるさ、外道!」
「やってみろ、歓迎する」
その者は死の線で真っ黒だ。
死で満ちていた亡者である。
「反魂の術は魔法の域には未だに届かない」
「お前はそこまでなんで生き足掻く?」
「救いたいからだ、私は涙を流す女を放っておけない、慈善事業にも劣る愚鈍だがな」
「何が愚かなんだ?」
「ここに何人の霊がいる?」
「霊気を感じているが見えないのか?」
「そうだ、鈍いものだろう、これを外道よりも、虚ろな無道と言う、さぁ、皆殺せ!!」
「お前も死にたいのか?」
「下らん、それは輪廻転生のその場しのぎ」
「なら、なぜ殺す?」
「男は醜い、私を含めてだが」
「殺して」「殺してくれ!」「助けてくれ!」「体の自由が効かない!」「謝る!謝るから!」「自首をするから!」「助けて」
男達が群がる。
その者達は自分の意思で体を動かせない。
どいつもこいつも、罪人だ。
女を強姦したり凌辱したり。
セクハラ、パワハラ、虐待。
そんな者達が白き蛆のように足掻いている。
「言っておくが、どういう事か爆発する」
「人間爆弾だと………」
「カラクリ人形と同じギミックはあるがな」
その両目は深淵のように暗い。 
暗澹、怖く、恐ろしい眼の色。
「私は既に無明に到達した、癒すな、救うな、助けるな、同情するな、キリスト教では、人を迷える仔羊というが、私はもう、迷宮の黒山羊、霊満ちる柳の王であるゆえに」
「かはっ!」
背後からの攻撃。
「ッ!」
カラクリ人形の後にはね。
ビスク・ドールも混ざる。
「………お前は、今、何を感じているんだ、この地獄絵図を哀れんだか、哀しんだのか?」
その返答は彼の感情、心、精神の壊死を意味していた、惨く、惨く、酷く、酷い、解答。
「無感動」
両儀式が虎穴に飛び込む。
其処は日本有数の怨霊の楽園。
都内有数の最も忌むべき霊場。
吉原跡。
女霊が、殺されたがりに彼女に寄る。
カラクリ人形が、殺したがりに寄る。
「なんで、笑顔で死を受け入れる!」
女霊は、皆ただ成仏したがっていた。
カラクリ人形は、皆、殺したがった。
壊す。
苦悶。
声が出ぬはずの物質から声が出る。
破壊する。
破壊する。
破壊する。
破壊する。
破壊する。
破壊する。
破壊する。
「人形は皆俺を求めているのか?」
両儀式の推測は概ね当たっていた。
「…まさか、荒耶宗連の弟子か?」
「不正解だ」
能面をした男。
蝙蝠のようなキィキィと切なげに紡いだ。
「霊媒体質、というのには流石に聞き覚えあるだろう? イタコが減ったのは霊の質が下がったからだ、病み、死を望み、誰もが、生ける屍のように、自分の生に自信がない、つまり、私は、救いたいのだ、哀れな魂をな!」
「それが、この地獄か?」
「最初の禍根は既にばら蒔いた種からだ、私は、その咲いた彼岸花を愛でる事はする、枕にも、服にも、女の香り、それは彼岸に触った霊達だ、お前はこの亡者をなんと見る?」
「分からない、どう言っていいのか、分からない、だが、この殺戮を善意とは思わない」
「良い心構えだ、よくぞたどり着いた偽善者、お前は、殺すことによって満たされる虚無、お前の声は彼岸に触るのを許されない」
「だが、お前を殺す事はできるさ、外道!」
「やってみろ、歓迎する」
その者は死の線で真っ黒だ。
死で満ちていた亡者である。
「反魂の術は魔法の域には未だに届かない」
「お前はそこまでなんで生き足掻く?」
「救いたいからだ、私は涙を流す女を放っておけない、慈善事業にも劣る愚鈍だがな」
「何が愚かなんだ?」
「ここに何人の霊がいる?」
「霊気を感じているが見えないのか?」
「そうだ、鈍いものだろう、これを外道よりも、虚ろな無道と言う、さぁ、皆殺せ!!」
「お前も死にたいのか?」
「下らん、それは輪廻転生のその場しのぎ」
「なら、なぜ殺す?」
「男は醜い、私を含めてだが」
「殺して」「殺してくれ!」「助けてくれ!」「体の自由が効かない!」「謝る!謝るから!」「自首をするから!」「助けて」
男達が群がる。
その者達は自分の意思で体を動かせない。
どいつもこいつも、罪人だ。
女を強姦したり凌辱したり。
セクハラ、パワハラ、虐待。
そんな者達が白き蛆のように足掻いている。
「言っておくが、どういう事か爆発する」
「人間爆弾だと………」
「カラクリ人形と同じギミックはあるがな」
その両目は深淵のように暗い。 
暗澹、怖く、恐ろしい眼の色。
「私は既に無明に到達した、癒すな、救うな、助けるな、同情するな、キリスト教では、人を迷える仔羊というが、私はもう、迷宮の黒山羊、霊満ちる柳の王であるゆえに」
「かはっ!」
背後からの攻撃。
「ッ!」
カラクリ人形の後にはね。
ビスク・ドールも混ざる。
「………お前は、今、何を感じているんだ、この地獄絵図を哀れんだか、哀しんだのか?」
その返答は彼の感情、心、精神の壊死を意味していた、惨く、惨く、酷く、酷い、解答。
「無感動」
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