fate/badRagnarökーー魔王の名はアーリマンーー

家上浮太

ライダー


「ナチスの魔術力は世界一ィイイイイイ!」

瞳の色は鈍い金色をした魔術師が笑う。
声は、ノイズがかっている間桐 慎二だ。

彼は、悪魔に魂を売ったようなモノだ。

「遠阪家は劣等!  間桐家が優性!」

彼はドイツ系の血が入っていないのにも、関わらず、ネオナチにかぶれてしまう、彼は、選ばれた人間に、誰かの上に立ちたい欲望。

隠された本音。

誰かを見下したい浅ましい情欲。

「あぁ、桜もジナコ姉さんももう必要ない! 俺が! 俺こそが!俺だけが!選ばれし魔術師だ!」見てろよ、根源は俺のモノとなる!!

そう言って彼は人間として踏み外してはいけない一線を越える、召喚したライダーのクラスも、彼と同じ鈍い金色の眼をして、ノイズがかっている声をしている、その女性の若武者の心の影とは、隷属そのものに喜びを見いだす一面、それが色濃く現れている彼女、そんな彼女を、間桐慎二は隷従を敷いたのだ。

「日本人の悪い悪癖だ! 上の者には逆らえない、革命家など誰も欲しがらない! だからお前もまた、従うだけの家畜だ! 色欲ツァーカブ! 見ろよ! 盛者必衰の理は源平両方が味わう、その因果の定めからは誰からも逃れられない! 遠阪、お前もだ! 桜お前は死ね」

学校の屋上から全裸の少女が涙を流しながら、墜落した、地面に激突してなお、大地を濡らす涙がある、彼女はきっと、絶望に沈んだのだ、この現実に正義の味方という都合の良い者はいない、一時のかっこよく見えるナチズムに人は酔いしれたがそれは真の正義ではない、敗北を前提とした闘争など虚無的。

その死体を遠阪凛は現実を受け入れないで、それでもなお直視せざるを得なかった。
目を背けたいほどの嘔吐感がそこにはある。
「桜……………」

「どうだぁ!遠阪ぁ!」
間桐慎二が彼女に紡ぐ。
蹂躙せよパァンツァーフォー

校内のあらゆる窓から銃口が出る、ナチスの戦争に対する卑猥の象徴たるかっこよく、それでいて、若者に憧れを見いださせる、歪な黒い軍服を来た、女性達だ、少年兵ならぬ少女兵、彼は、とことんまで狂っていたのだ。

暗黒カバラの力を借りて。
そして、一斉射撃が…………

残酷アグゼリュス!!!!!」

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