僕らはいつでも一緒です

黒猫 玲

プロローグ

ガサガサガサッ
茂みの中から角の生えた兎が飛び出してきた。この兎はホーンラビットと呼ばれ、よく畑を荒らす魔物だ。
ボク達はギルドの依頼でこいつを討伐しに来た。幸いなことに茂みの中で眠っているホーンラビットを見つけたが妹のリアが音をたててしまい、ホーンラビットが茂みから飛び出してしまった。
「うげっ!起こしちゃった、せっかく寝てるところ見つけたのに〜!」
「はぁ、全くしょうがないわね」
姉のフィルは呆れながらも魔法を放つ。
「ウォーターボール」
魔法によって創られた水弾がホーンラビットの顔に直撃した。
キュッ!?
ホーンラビットは突然とんできた水弾に驚き、動きを止めた。
「兄さん、いまよ」
「おう!」
ボクは木の上から飛び降り、ホーンラビットを双剣で突き刺した。
キュゥゥゥ...
ホーンラビットは息絶えた。
「よし、今回も仕留められたな!」
「そうね、でもリアが音をたてなければもっと楽だったわね」
「フィル姉ひどい!エル兄も何か言ってよ!」
リアは半泣きでボクに縋ってきた。
「いやぁ、今のはリアのミスだよ。」
「エル兄までフィル姉の味方なんだ...確かに今のは私が悪かったけど...」
「だって、初めてエル兄とフィル姉と私でクエスト受けれて嬉しかったんだもん...」リアはいじけた様子でそう言った。
「でも、どんな時でも気を抜いちゃいけないって、冒険者になる時に言われたでしょ?これからはちゃんと注意しなさい。」
「うぅ~〜~、もうフィル姉なんて知らないっ!先に帰ってる!」リアはそう言って走り出した。


もしこの時、ボクがリアを追いかけていたらあんなことは起きなかったのに...

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