転生王子は何をする?
第17話 街に出よう 3
何が起こったのかを説明しよう。と、いっても単純なことであるが、まず男が蹴ろうと右足を振り上げるが、ステータスの違いからか難なく避けることが出来たトリス。そして標的に当たらなかったため勢い余って後にバランスを崩しかけたところを、トリスが男の左足を柔道でいう大内刈の要領で刈、そして倒す事に成功した。その後鳩尾に本気で拳叩き込み気絶に追いやったのだ。
「あ、アイツ!よくもやりやがったな!」
「ま、まぐれで倒せたからって、自分が強いだなんて勘違いするなよ!?」
「ふん。こんなガキに倒されるようじゃ、そいつの人生が知れるよな。」
「く、クソが!!」
「ぶっ殺してやる!!」
口々に叫びながら、各々武器を抜き襲いかかってくる。
武器を持った男は、流石のトリスでも素手で受け止めるのは怖いので収納から棍棒を取り出し構える。
「何!?どっから棍棒を出しやがった!?若しかしてアイテムボックス持ちか!?」
「ひひっ!このガキぶちのめして取り上げりゃあ、俺達一生遊んで暮らせるじゃねぇか!」
「まったくツイてるぜ!」
どこからともなく棍棒を取り出したトリスに対し驚いていた男達は、勝手に納得して寧ろ興奮しながら襲いかかってくる。
「…はぁ。アイテムボックスが何か分かんないけど、どうせ碌でもないことを考えているんだろうな〜。」
トリスは溜息をつきながら、男達に応戦する。
まず両手剣を持った男は斬り下ろしをして来たのを左に躱し、顎付近を棍棒でぶっ叩く。次に攻撃して来た槍使いの男は、警戒したのかトリスの間合いの外から突きを連続して放ってきたので棍棒を槍投げの要領で顔面にぶち当てた。
手元に武器の無くなったトリスは、また同じような棍棒を取り出して構える。
「はっ!」
残り3人の内1人の男は、掛け声と同時に投げナイフを4本トリスに向かって投げつけるが全て片手で受け止められ、逆に投げつけられる。見事四肢に命中し、男は悶絶しながら気を失う。と、同時にトリスはその場から飛び退く。するとトリスが元いた場所に弓が刺さっている。上から狙撃されているようだ。
「ちっ!めんどくさいっ!」
そう叫びながら屋根に飛び上がり、直接殴り倒した。
「さて、あと1人か。あ、まずったな。」
そう呟きながら飛び降りる。
飛び降りた先には、女の子の首筋に後からナイフをあてがう男がいた。
「お、おい!お前!ぶ、武器を捨てろ!それと近づくな!この女を殺すぞ!」
「はぁ…。どこの世界でも、追い詰められた馬鹿がやることは変わんないのか。」
「おい!何ブツブツ言ってんだ!?は、早くアイテムボックスを寄越せ!」
男は震えながらもまだ自身の欲望を諦めきれていないようであり、アイテムボックスとやらを要求してきた。
「アイテムボックス?何それ?そんなの使ってないぞ?俺が使っているのは収納なんだが?」
「そ、そんなわけないだろ!?時空属性の上級魔法を、お前みたいなガキが使えるわけないだろ!いいからさっさと寄越せ!この女を殺されたくなかったらな!」
トリスは心底呆れたかのような溜息をつきながらも男に言う。
「はぁ…。無い袖は振れないんだがな。それと、自身が不利だと感じたらさっさと尻尾巻いて逃げりゃあいいのにな。『氷の矢!』」
男だけに当たるように放たれた氷の矢は、狙いを寸分違わずナイフを持つ手に当たり、そのまま凍てつかせた。
「なっ!?ぎゃあああ!!」
男は叫び声をあげながら女の子を放し、地面をのたうち回る。
「うるさい、黙れ。」
「ぐふっ!」
その男に向かい棍棒を打ち下ろし、黙らせる。流石に5歳で人殺しはないだろうと考えているため、今は殺さないでおく。
「さて、女の子はどうなったのかな…って、ありゃま。」
どうも先程から何も言わないと思ったら、どうやらあまりの恐怖と混乱で気を失ってしまったようだ。
「ど、どうしよう…。」
先程まで、男達と派手な戦いを繰り広げていたとは思えないほどオロオロとしながら、トリスは頭を抱えてうずくまるのだった。
「あ、アイツ!よくもやりやがったな!」
「ま、まぐれで倒せたからって、自分が強いだなんて勘違いするなよ!?」
「ふん。こんなガキに倒されるようじゃ、そいつの人生が知れるよな。」
「く、クソが!!」
「ぶっ殺してやる!!」
口々に叫びながら、各々武器を抜き襲いかかってくる。
武器を持った男は、流石のトリスでも素手で受け止めるのは怖いので収納から棍棒を取り出し構える。
「何!?どっから棍棒を出しやがった!?若しかしてアイテムボックス持ちか!?」
「ひひっ!このガキぶちのめして取り上げりゃあ、俺達一生遊んで暮らせるじゃねぇか!」
「まったくツイてるぜ!」
どこからともなく棍棒を取り出したトリスに対し驚いていた男達は、勝手に納得して寧ろ興奮しながら襲いかかってくる。
「…はぁ。アイテムボックスが何か分かんないけど、どうせ碌でもないことを考えているんだろうな〜。」
トリスは溜息をつきながら、男達に応戦する。
まず両手剣を持った男は斬り下ろしをして来たのを左に躱し、顎付近を棍棒でぶっ叩く。次に攻撃して来た槍使いの男は、警戒したのかトリスの間合いの外から突きを連続して放ってきたので棍棒を槍投げの要領で顔面にぶち当てた。
手元に武器の無くなったトリスは、また同じような棍棒を取り出して構える。
「はっ!」
残り3人の内1人の男は、掛け声と同時に投げナイフを4本トリスに向かって投げつけるが全て片手で受け止められ、逆に投げつけられる。見事四肢に命中し、男は悶絶しながら気を失う。と、同時にトリスはその場から飛び退く。するとトリスが元いた場所に弓が刺さっている。上から狙撃されているようだ。
「ちっ!めんどくさいっ!」
そう叫びながら屋根に飛び上がり、直接殴り倒した。
「さて、あと1人か。あ、まずったな。」
そう呟きながら飛び降りる。
飛び降りた先には、女の子の首筋に後からナイフをあてがう男がいた。
「お、おい!お前!ぶ、武器を捨てろ!それと近づくな!この女を殺すぞ!」
「はぁ…。どこの世界でも、追い詰められた馬鹿がやることは変わんないのか。」
「おい!何ブツブツ言ってんだ!?は、早くアイテムボックスを寄越せ!」
男は震えながらもまだ自身の欲望を諦めきれていないようであり、アイテムボックスとやらを要求してきた。
「アイテムボックス?何それ?そんなの使ってないぞ?俺が使っているのは収納なんだが?」
「そ、そんなわけないだろ!?時空属性の上級魔法を、お前みたいなガキが使えるわけないだろ!いいからさっさと寄越せ!この女を殺されたくなかったらな!」
トリスは心底呆れたかのような溜息をつきながらも男に言う。
「はぁ…。無い袖は振れないんだがな。それと、自身が不利だと感じたらさっさと尻尾巻いて逃げりゃあいいのにな。『氷の矢!』」
男だけに当たるように放たれた氷の矢は、狙いを寸分違わずナイフを持つ手に当たり、そのまま凍てつかせた。
「なっ!?ぎゃあああ!!」
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