半魔族の少女は料理と共に

秋雨そのは

15話 料理は料理人と愛のスパイス?

PV数安定してます、感謝です


 彼は私が別行動すると言ったら、最後まで抵抗したが。
 女神と私に説得されたら折れてくれた。
 王女は私と行動を共にするらしい。

「朝の朝食は私が作ります!」

 そう言われたので、作らせたのだけど……。

「どうやったら、こんな物体xと液体xが出来上がるのかしら……」

 そう目の前にあるのは、料理だ。
 ただ、鍋に入っている具はめちゃくちゃ、色は紫。
 もう一つは真っ黒焦げのような、食材だったもの。

 例えば、魚の切り身が無造作に放り込まれてたり。
 カレーのルーの様なものが半溶け状態だったり。
 リンジがそのまま入っていたり。

「す、すみません」

 半分泣きそうになりながら、説教する私に謝ってくる。
 おばあさんもこれには、呆れた様子で。

「これじゃ料理というより錬金術みたいだね」

 と言っていた。

「今日も私が作りますから、皿などお願いしていいいかしら?」

「はい!」

 棚にある食器を取ろうとした瞬間、エンカの手が滑り床に落下する直前。

「もう少し、落ち着かないと危ないですよ」

 ケルトさんが皿を寸前のところで拾った。
 器用ね。

 それをエンカは、ボーッとした様子で見ていた。
 顔を真っ赤にしながら。

「あ、ありがとうございます!」

 なんだか胸騒ぎがしたけど、気のせいよね?
 エンカって意外とこういう男の子好きなのかもね。

「ケルトさんは料理が出来るまで机で待っててもらえると助かります」

「分かりました」

「また、エンカさんが落としかけるかもしれないけど」

「ぜ、善処します……」

 そうして、朝食を終えた。
 あの物体と液体は?  スタッフが綺麗に捨てましたけど?

 ケルトさんと別れ、エンカと並んで歩く、変装しなくても、この世界には写真はないそうで。

 普通に歩いても、貴族だと分からない服装であれば問題ないみたい。

 商店街に来て、お金がない事に気がついた。

「お金はどうしようかしら」

 そう私が言うと。

「私が払います!」

 エンカはそう言うけど、私は納得しない。

 そしたら、昨日あった。バリリを勧めたおじさんが、

「今日は女の子2人でお出かけかい?」

「そうです、でもお金の無いので、どうしようか迷ってたところです」

「お、それじゃ家で少し働いてくれないか? 実は家の嫁が産休に入っちまって、人手が足りねぇんだ」

 丁度いい、働き先が!
 食材の名称も知りたいし、珍しい果物あったらいいな~。

「いいんですか!」

「マリアさん……、目を輝かせ過ぎですよ」

 好奇心には勝てない!
 食材使うのに、分からないんじゃ料理も作れない!

「ははっ、嬢ちゃんはこの辺りの者じゃないのかい?」

「家にずっと居たもので、周りの事がわからないんです」

 実際合っている、家に引きこもってたし森の中だからね。

 果物の屋の店番をしてみた。

「お、お嬢ちゃん店番かい? 偉いね~、今日は何オススメなんだい?」

「そうですね~、これなんかどうですか?」

 私が差し出したのは、桃もとい、ナナ。

ナナ
あちらの世界での桃、大きな違いは大きさであり、風味も違うとか

「ほぅ、どんなとこだい?」

「自分も食べてわかったのですが、甘さもあってこの暑い時に涼しくなるような果物ですよ!」

「お、良いねぇ~、最近暑いから買ってみようじゃないか」

「ありがとうございます!」

「私も買ってようかな、1つください~」

 売上は上々、この後も結構人並んじゃった。
 前世で、レストランや果実店のバイトをしたことがあるから。
 ウリ文句は意外と役に立つ。

 売れてる一方、エンカはというと。

「あ、あの買っていってください~」

「お嬢ちゃん、頑張ってね」

 客にも励まされる現状である。

 日も傾きかける時間に、接客は終わった。

「お嬢ちゃん、店番上手いね~いつもの倍の売上だよ。コツでもあるのかい?」

「そうですね、自分で食べてみるのが一番ですかね」

「ほぅほぅ、食べてみるね」

「そうすると、どんな味だったり、どんな時に食べたいのか分かるじゃないですか。それを相手に上手く伝えるんですよ」

「なるほどな~」

 お金をもらい、エンカとお礼を言う。

「「ありがとうございました!」」

 金は4つに分けてあって。

銅貨=10
銀貨=100
金貨=1000
黒貨=10000

 それぞれ1枚でその役割らしい。

 今日の収入は金貨3枚、これ結構凄いんじゃない?
 ケルトさんと言った食店は銀貨1、2枚ってところだった。

 明日も何処か行ってみよう~、その内ケルトさんから連絡来ると思うし。

「私はもうクタクタです……」

 隣でエンカは、疲れている様子だった。
 懸命に励ましながら、宿屋に戻っていった。


次もほのぼの回の予定です

(マリア)ついに予告が曖昧になったんだけど
(女神)どうせ変えるなら、予定の方がいいのよ
(マリア)適当が悪いとは言わないけど、ちゃんとしようよ

感想、レビュー書いてくれると嬉しいです、(こっそりタイトル募集してます)
(マリア)タイトルくらい自分で考えなさいよ……
(女神)センス無いの分かるからじゃない?
(ケルト)諦めんなよ!
(マリア・女神)それは色々不味い!

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