俺の理想の異世界生活

百花止水

No.11 焦りそして本音

今日もいつも通りの朝が来ると思っていた。
しかし、コユキからの手紙が扉の隙間から入れられていた。

(マナトくん今日は、朝のトレーニング一緒にできずにすみません。私のことは、大丈夫です。)

そう読み終わると宿屋のカウンターに急いで行って、

「すみません、今日出かけて行く女の子がいませんでした?どこに行くとか言ってたら教えてください!」

カウンターの人が驚きながら

『た、確か白髪の女性の方が通りましたが…そういえば、ギルドに行くって言ってましたよ。』

「そうその人です。ギルドってこんなに早くからしてるんですね。」

『はい、この街のギルドは、基本、24時間営業、年中無休ですから。一応街の自慢なんですよ。』

「ありがとうございます!」

それだけ言うとマナトは、ギルドに向かって走り出した。

ギルドに着くと、ギルドマスターが

『こんな早くから冒険者とは、珍しいですね。先ほど白薔薇さんが来たところですよ。』

やっぱり依頼を受けに来てたか。

「コユキ、白薔薇は、何を受けたんですか?」

『この依頼です。大鳥グロウの討伐という依頼です。』

何!その依頼は、昨日ユリナとコユキが倒したやつじゃないか。
あの時納得してない顔していたのは、1人で倒せるか試しに行ったのか。

「ありがとうございました。」

そう言うとマナトは、昨日の林の中に入って行くと、沢山の氷の矢が落ちていた。
大鳥の叫ぶ声が聞こえて来た。
行ってみるとコユキが足を引きずりながら逃げていた。

「ファイヤーボール!大丈夫かコユキ!」

「マナトくん…どうして来たんですか?大丈夫って言ったのに…。」

「そんなの仲間だからに決まってるだろ!今は、そこの木の陰で隠れてろ!」

そう言うとマナトはバーンソードを構えて、

「フレイムアーマー、ファイヤーボール!ファイヤーボール!」

大鳥は、攻撃しに突撃して来たけどフレイムアーマーがそれを防いでいた。

「これでとどめだ!ファイヤーストーム!」

すると炎の竜巻が起きて大鳥グロウが飛べなくなり地面に叩きつけられるとアイテムだけが残り消えてしまった。

「よし、コユキ。その足大丈夫か?とりあえず街まで肩を貸すよ。」

「ありがとうございます。」

マナトは、コユキに肩を貸して沈黙が続く中、2人はユーマクの街に戻った。
気づけばコユキの足は、綺麗に治っていた。ペンダントの効果だろう。

「コユキ、足は大丈夫か?見た感じ治ってそうだけど。」

「はい、痛みは無くなったので、多分このペンダントのおかげですね。」

コユキは、ペンダントを強く握った。
2人は、マナトの部屋に入った。

「コユキ、どうしてあんな無茶をしたんだ?まだ武器に慣れていないのに。」

「私は、怖かったんです。周りからは、白薔薇と呼ばれて期待をされて。そんな時に、マナトくんに出会ったんです。最初はみんなと同じように期待されて失敗したらどうしようと思っていました。でもマナトくんは、違った。私を仲間として見て、私に頼るだけじゃなくて自分が強くなろうとしていました。それで足を引っ張っては、ダメだと思って練習をしていたけどすぐに抜かれました。しかもそんな時にユリナちゃんと出会って。それが凄腕の魔法使いで私の存在価値がないような気がして焦っていたんです。」

「コユキの言いたい事は、分かった。でも俺には、コユキが必要なんだ。コユキもユリナも大事な仲間だから。どんな事があっても見捨てたりなんか絶対にしない。これからも一緒に冒険をするぞ!」

コユキは、泣きそうになりながら

「こんな私でもいいんでしょうか?」

「そんなコユキがいいんだ!」

マナトは、コユキを引き寄せ抱きしめた。
コユキは、泣き止むと

「私は、部屋に戻ります。これからもよろしくお願いします。」

それだけ言うと部屋を出た。

やばい、やばいコユキを抱きしめてしまった!今のは、良かったのだろうか?実は、嫌がってたんじゃ…後で謝っておこう。マナトは、そう決めた。

すると扉を叩く音が聞こえた。

「おはようございます、マナトさん」

目をこすりながらユリナが入って来た。

「あ、あぁおはよう。そういえば、もう10時か。」

「今日は、何かあったんですか?服がいつもより汚れてる気が…」

そういえば、さっきコユキが涙を拭いたんだった。

「きょ、今日は、いつもより汗をかいたからな。」

そう言うと後ろを向いた。
すると突然ユリナに後ろから抱きつかれた。

「マナトさん今日は、何するんですか?ゴロゴロしましょうよー。」

「な、何してだよ。離れろって。」

ユリナから逃げるように離れてから

「そうだなーコユキも疲れてるだろうから休みにするか。」

「では私は、部屋でもうひと眠りして来ます。」

そう言うと、ユリナは部屋から出て行った。

よし、謝りに行くか。

「マナトくん、どうしたんですか?」

「今日は、ユリナの提案で休みになったから。それと、さっき抱きしめてしまったことは、本当にごめん!」

そう言うと、コユキは、顔を赤らめてから、顔色を変えて少し怒ったように

「マナトくんのばか!温泉にでも行って来ます。」

コユキは、部屋を出て行った。
やばい、怒らせてしまった。やっぱり気にしてたんだ…

ギルドにでも行って体を動かすか。

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