魔剣による(※7度目の)英雄伝説

D_9

第1章『最強の魔剣』編 14話「決闘承諾」


「「「「「「え……えぇぇぇぇーー!?!?!?」」」」」」
 
 会場全体が揺れるほどの声が響いた。
 
「えっ!?人型の魔剣なんていんのかよ?」
 
「知らないよ!!でも、精霊とかそういう類いの物なのかな?」
 
「珍しいねぇ〜〜」
 
 人によって、反応はさまざまだ。
 
「『それと、彼には生徒会に入ってもらいますので、みなさん。よろしくお願いします』」
 
「「「「「「…………」」」」」」
 
 ラナがそう言うと、一瞬の静寂が訪れる。そして、
 
「「「「「「えぇーーー!?!?!?」」」」」」
 
 本日二回目である。
 
「おいおい。無属性で生徒会に入ってるやついたか?」
 
「ううん。いなかったと思う!」
 
「大丈夫なのか?」
 
「でも、学園長が言ってるんだし大丈夫なんじゃないかな?学園長、賄賂とか一切受け付けないし………」
 
「確かにな………」
 
 ラナへの信頼から、大丈夫だろうと思う生徒が想定していたよりも多く、ラナは少し感激していた。……だが、
  
「お待ちください!!学園長!!!」
 
 そう言って壇上に上がってきたのは金髪で腰にいかにも高そうな剣を携えた、貴族っぽい生徒とその取り巻きみたいな生徒が複数いる。
 
「……なにかな?ラルフ・ローレンくん」
 
「私は認めません!こんな奴が生徒会に入るなど、断じて!!」
 
「それは、なぜなんでしょう?」
 
「どうせそいつは、クローセルさんを使って試験を合格したのでしょう?そんな奴を入れるわけにはいかないです!」
 
「「そうだそうだ!!」」
 
「彼の実力は私が保証します。そして、彼の力は生徒会に必要なのです。そのことも、私が保証します」
 
「っ!!…………そうだっ!なら、クローセルさんが僕のモノになればいい!!僕は魔法を三属性使えるし、君のような美しい女性にも釣り合うはずだ!!」
 
「………はい?」
 
「それは、よい案ですね!ラルフ様!!」
 
「そうだろう。そんな奴に君みたいな高貴な存在が使われているなんて、そもそもおかしいんだ!だから、僕が君を使ってあげるよ!!この名誉あるローレン家の次期当主である僕が!!」

「おぉ!!何とお優しい!!」
 
「流石です!!」

「………」
 
 ……三文芝居か何かだろうか?しかし残念ながら、彼らは本気でこのようなことを言っているのだ。
 
「大丈夫だよ。僕なら君を幸せにしてあげれるから……」
 
 そう言って、彼はクロに手を伸ばす。………そのすぐ隣にいる絶対的な存在に気づかずに……




〜クロside〜
「待ってください!!学園長!!!」
 
「(いきなりなんでしょうか?この人たちは……)」
 
 いきなり現れたこの貴族は、先ほどから私に特に気持ち悪い視線を浴びせてくる人です。ただでさえ先ほどから彼ほどではなくても、気持ちの悪い視線が向けられているので、さっさと帰りたいのですが……
 
「……なにかな?ラルフ・ローレンくん」
 
「(ラルフというのですか………どうでもいいですから、早く消えてほしいですね…)」
 
「私は認めません!こんな奴が生徒会に入るなど、断じて!!」
 
「(…………)」
 
「それは、なぜなんでしょう?」
 
「どうせそいつは、クローセルさんを使って試験を合格したのでしょう?そんな奴を入れるわけにはいかないです!」
 
「「そうだそうだ!!」」
 
「(一体この人たちは何様のつもりなんでしょうか?ご主人様に向かって、そんな奴?……何を考えているのでしょうか)」
 
 私の機嫌はさらに悪くなっていく。
 
「彼の実力は私が保証します。そして、彼の力は生徒会に必要なのです。そのことも、私が保証します」
 
 流石はラナですね……。これでさっさと諦めてくれれば……、
 
「っ!!…………そうだっ!なら、クローセルさんが僕のモノになればいい!!僕は魔法を三属性使えるし、君のような美しい女性にも釣り合うはずだ!!」
 
「………はい?」
 
 私は素で変な声を上げてしまう。本当にこの人は何を言っているのでしょうか?どういう思考をすれば、私がこの人のモノにならなければならないのでしょう?
 
「それは、よい案ですね!ラルフ様!!」 
 
 何が『よい案』なのだろうか。そもそも、私の柄に触れてよいのはご主人様だけなのですが……。もし他のやつが触ろうとした瞬間、凍らせますし……

「そうだろう。そんな奴に君みたいな高貴な存在が使われているなんて、そもそもおかしいんだよ!だから、僕が君を使ってあげるよ!!この名誉あるローレン家の次期当主である僕が!!」
 
「おぉ!!何とお優しい!!」
 
「……」
 
 目の前の人が何を言っているのか、あまり聞こえてきません。ただ、気持ち悪さと怒りだけが私の頭の中をグルグルとしていました。
 
「大丈夫だよ。僕なら君を幸せにしてあげれるから……」
 
 そう言って、私の方に手を伸ばして来る。私は今現在ご主人様のお側にいられることが、幸せ過ぎてどうにかなってしまいそうなくらいなのですが…………。よし、もう凍らせてしまいましょう………。そう思っていると、急に私のご主人様愛しの人が目の前に現れた。
 
 



 
「………申し訳ありませんが、それは出来ません」
 
「何?……貴様、何を言っているのか、わかっているのか?」
 
「彼女を渡さないと言っています」
 
 その一言に女子生徒は「キャー!」などと盛り上がる。
 
「ちっ!面倒な……。で?どのくらいほしいんだ?」
 
「?……何をでしょうか?」

「は?金だよ金。君も欲しいんだろ?………それでいくら欲しいんだ?」
 
「いえ、いりませんが」
 
「………なに?」
 
「私にとって、お金などよりも彼女の方が大事ですから」
 
 すると、またもや女子生徒から黄色い声援が飛ぶ。
 
「キャー!!カッコイイ!!!」
 
「私もあんなこといわれてみた〜い!!」
 
「あんな彼氏欲しい〜〜!!」 
 
 とリュートに対する女子の評価はうなぎのぼりである。男子も………

「……最初はイケメン死ね、とか思ってたけど中々骨のあるやつみたいだな」
 
「いいぞっ!!リュートー!!」
 
「お前は男の中の男だ!!!」
 
「ハァ、ハァ❤私もあんなこと言われてみた〜い!」
 
「いや、だからお前男だろっ!!」
 
 など、彼の男気に感動してこちらの評価もうなぎのぼりである。一方…
 
「……❤………❤」
 
 クロはその言葉を聞いたときこそ、ポカンとしていたがしばらくすると顔を赤くして、首をイヤンイヤン振っていた(耳はピコピコ、尻尾はフリフリとしている)。この姿に心奪われる者も多く、クロは知らないうちに自らのファンを増やしていた。
  
「っ!!………フフ、いいだろう。愚民にこの世の常を教えてやるのも、我々の務めだ」
 
「おぉ!学年ランキングでも、トップ10に入るほどの実力を持つ、ラルフ様自らですか!!」
 
「しかし、相手が可愛そうではありませんか?(ニヤニヤ)」
 
「思い上がった愚民に格の違いを思い知らしめるのも貴族の務めだ」
 
「おぉ!!流石です!!」

 ラルフ&取り巻きがリュートをバカにしたように言う。しかし、
 
「学園長、アリーナの使用許可をお願いできますか?」
 
「はい、分かりました。この決闘は全校で観戦します!それでは、全校移動開始!」
 
「…………」
 
 リュートは(当然だが)彼のことを気にもせずに、学園長に話しかけ生徒たちは移動を開始する。学園生のなかには、いつもはバカにしている側の貴族が、こんな風にコケにされて顔を真っ赤にして、怒っているのを見て、いい気味だと思っているようだ。そんな中、クロは満面の笑みで嬉しそうにリュートの後ろをついていく。
 
「〜〜〜❤〜〜〜〜❤」
 
 先ほどのリュートの言葉を思い出しているのか、ニヤニヤしている。
 
 そんな彼らを見て……、
 
「……絶対に後悔させてやる………!!」
 
 リュートへの憎しみをさらに大きくして、ラルフ・ローレンはそう呟いた。
 
 
 



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コメント

  • D_9

    Toおじいちゃん
    コメント、ありがとうございます!そんなふうに言っていただけるとこちらもやる気が更に出てきます!これからも、よろしくお願いします!

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  • おじいちゃん

    個人的にめっちゃ好きです(笑)
    更新待ってます!!!頑張って!!

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  • D_9

     どーも!D_9です!この作品のフォロー数がいつの間にやら100に達していることに今さっき気付きましたwこの作品をお読みいただいている皆様には、感謝しきれません!これからも、なるべく早く更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします!!…………あ、コメントなどももしよろしければご記載ください!

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