俺が出会ったメデューサはなんか他の奴とは違うようです

朝霧 えてる

第15話 〜メデューサVS人間1〜

戦争当日。

「シェルア様、そろそろ人間が襲撃に来るかと。」

使用人が言うとシェルアは頷いて大きく深呼吸をして声を上げた。

「いいか皆の者!街をいままで取られたからと言ってもこの街を取られてはいけない!全力で戦えっ!私もこの身を捧げるつもりで戦うっ!」

「おおぉーーー!!!!」

騎士達が髪をなびかせメガネを輝かせ叫んだ。その時だった。さっそく攻撃が来た。

「来たぞー!襲撃開始だぁぁぁ!!!!!」

「うおおおおおおーーーーー!!!!!」

奏真は無事回復し人間側について今回の戦いに参加している。アシェフは城で大人しくしている。城が襲撃された場合は、アシェフが戦うことになっている。シェルアとサンシアはのりのりで戦い始めた。

「メデューサなんかみんな死んじまえっ!」

「メデューサなんか生きる意味がない、ゴミだ!」

メデューサの一番基地の中での争いは声が響く。メデューサへの暴言が耳に刺さる。

「罪のないメデューサを殺す人間もゴミだ!」

知らない人間に反論しながらシェルアも戦う。花の魔法を使える輩のようでバラの花の棘などをシェルアに刺してくる。シェルアは髪の毛でそれを払ったり腕で払い、相手の体に髪をあてようとするもなかなか当たらない。なかなかのいい勝負をしていた。

「これはこれはサンシアじゃねーか。どーゆーこっちゃっ。」

「悪いけど私はメデューサになっちゃったものでねっ!」

サンシアは討伐隊の幹部だったため顔見知りが多く、知り合いとやり合っているところだった。サンシアは元人間だったため風魔法がまだ使えるため風魔法で戦っていた。相手は水魔法を使う男のグラッテだった。

「お前の相棒の奏真くんはこちら側の戦闘リーダーを務めてるよっ。」

「奏真さんは私からはなにがあろうと特別っ!」

「ははっ、残念だったな。カシアのを捨てて奏真くんに切り替えた癖にその奏真くんすらも敵になるとはっ!」

「カシアの話はもうしないでっ。」

「奏真くんは今回いちばんノリノリだったぞっ!裏切られたなっ。」

「べつに、かんけーないわっ!」

「俺はお前をここで殺すっ!」

「氷魔法と大して変わらないのに相変わらず弱いわねっ。残念ね、私はもうメデューサよっ!」

髪をふよふよなびかせ人間に触った。どんどん石になっていく。

「くそっ!」

「安心して、壊しはしないっ。」

そういいサンシアは全身を石に変えた。いままでは罪のあったメデューサを殺っていたが罪がある訳では無い人間を殺るのは流石に申し訳なくなり、唇を噛み締めた。

「サンシアちゃん、一発目からさすがーね。でも、どうして壊さないの?」

「殺したくは…ないです…。」

「そっかそっか!まぁ最初はそんなもん!引き続きがんばろぉ!」

見かねたシェルアがサンシアを励ます。サンシアは頷き、また襲いかかってくる人間を石にする。いっぽうその頃奏真は、戦闘リーダーとして皆の先頭に立ち襲いかかってくるメデューサ共をどんどんと氷にしていった。その横でさりげなくイノもメデューサを殺っていた。

「見ろ!空想上の魔法を使えるふたりがかっこよく頑張ってるぞ!」

「最強コンビだっ!」

「ははっ。やべっ。快っ感。」

奏真がペロリと唇をなめ笑った。

「奏真、落ち着いて、流石に興奮、しすぎ。」

イノが隣で奏真の気を落ち着かせる。

「おー。大丈夫だっ。俺は襲いかかってくるメデューサからサンシアの友達たちを守るんだっ。」

「サンシアに会ったらしっかり守って。」

「おう、当たり前だっ!」

最強コンビと言われながら2人はメデューサをどんどん殺った。するとふたりの後ろからぴゅんと飛び出して来たやつがいた。

「あははっ!ははっ!!!!!」

奏真以上に楽しそうに興奮してメデューサを殺る奴だった。

「ベルグイ!!」

奏真が呼び止めるも突き進んでいく。華麗に蜘蛛の糸を靡かせる。

「ベルグイ、シェルアの友達と、アシェフ殺ったやつ。」

「くそっ、まじかよっ。あいつとサンシアは会わせたくねーな。」

「油断してると、危ない。メデューサにもシェルア達より何倍も強いやつが何人もいる。」

「気をつけるぜっ。」

「じゃあ、向こうを。私はこっち。」

「おうよっ。」

奏真は思い切りジャンプしてメデューサの集団の中に飛び込んだ。氷魔法を使いメデューサをどんどん凍らせる。メデューサの石にする力と似ている。ひとりのメデューサと奏真はやり合うことになった。

「初めて見る顔じゃない。その割に暴れ回って強いわね。」

「戦いの常連さんっすか。残念だけど今日限り君は戦えなくなるよっ。」

「ふっ。口が達者ねぇ。でも、これで終わりよっ。」

メデューサが髪を伸ばし奏真の肩に触れようとする。

「とった!!」

メデューサが牙を突き立て笑った。奏真もふっと笑った。メデューサがゾッとして肩に触れると驚いた。

「パリーッンッ!!!」

肩の上で何かが割れた。

「なにっ?!」

「どんまいっ!」

驚くメデューサに奏真が触れてメデューサは氷の像となった。

「あーあ、割れちまった。」

奏真は体の上に透明な氷の膜を張っていたのだ。

「へーぇ。君やーるねぇ?」

ベルグイがメデューサの氷の像をぶち壊してニコッと笑った。

「ベルグイ、あまりひとりで先に行くなよ…。」

「なーんでっ?僕強いもーん。どんだけ先に行こうと君には関係ない。そうでしょっ?なんで戦闘リーダーの癖にちょっと控えめなのー?あれぇっ?もしかして、君、メデューサ?」

「んなわけあるかっ!俺はメガネかけてねーしー!」

「メガネかけないことだって可能でしょっ?多少見えないけどっ。」

「目があまり見えなかったらこんなに暴れられないと思うぞ?」

「…。確かにー。じゃあメデューサほいほいやっつけていこーっ!」

ベルグイがふっと笑って糸を張って飛んでいった。

『あいつ…、何かを感じた…?』

奏真は少しゾッとした。周りは血で染まっていた。奏真はここまで酷い血の海は初めてだ。サンシアとシェルアもそれを感じていた。周りが砕けた石だらけだ。敵ではあるが知り合いの石もきっとこの中に混ざっている。敵が周りにいなくなりサンシアはかがみこんで石を手に取り眺めた。泣きそうになった。

「私はもうれっきとしたメデューサになっちゃった…。」

小さく呟くと背中をポンポンと誰かに押された。振り向くとシェルアが少し切なげに笑っていた。

「大丈夫。奏真くんが人間側についている限りサンシアちゃんは両方の立場につけると思うよ?奏真くんはサンシアちゃんの分身みたいな感じだしっ。」

「シェルアちゃん…。」

「無理に戦わなくてもいーのよ。このビルの中で見回り程度のことしてくれたらいいよっ!その分私が働いてやろうじゃないのっ!」

シェルアが走り建物を出ていった。

「シェルアちゃんっ!!」

サンシアが声を上げたらもう遅かった。シェルアは出ていった。サンシアは建物の中に響く戦いの音を頼りに建物の中を走り回った。倒れていたメデューサ達を安全な場所、小さな研究倉庫へ運び簡単な手当などをした。人間に出会い襲われた時はやむを得ず石にした。基本的にはサンシアより強いやつはおらずぽんっと触ったらみな石になっていった。

「お前っ…誰だっ…。いままでの戦いで見たことがなかったが…っ。」

傷ををおった男のメデューサがサンシアに聞いた。サンシアは少し悩んで口を開いた。

「メデューサ界のナイチンゲール…ですっ。」

「ははっ。面白い…。」

「ここは安全なので大人しくしていてくださいね。」

「助かる…。」

「他にもけが人で息がある人を連れてくるので、何かあったら、叫べる限り叫んでくださいっ。」

「…あぁっ。」

サンシアはまた走りけが人を探しに行った。

「た、助けて…ちょうだいっ…。」

「どこっ?!」

書斎に入ると小さな声がした。

「ここ…っ。」

声を頼りに探し回ると体半分が氷になったメデューサがいた。

『奏真さんが来たんだっ!!!入れ違いになっちゃったっ…?!』

「ど、どうすればっ。」

「ここにいたら人間に…殺されてしまうっ…。どこかに移動して置いておいてくれないかしら…。」

「ええっ。もちろんですっ。」

サンシアは半分氷のメデューサを抱え倉庫へと足を運び出した。メデューサ1人、そして半分は重い氷になっていたため足取りが重く、なかなか進めずに困り書斎の出口に差し掛かった時だった。

「背中ががら空きだよっ。」

ぴゅんっと光と血が飛んだ。

「?!」



P.S.
作品フォロワー様(?)50人突破ありがとうございます(*´︶`*)これからも誤字脱字や矛盾や説明不足などがあるかもしれませんが暖かい目でお守りください…。何かございましたら気軽にコメント等してくださいっ!

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