俺が出会ったメデューサはなんか他の奴とは違うようです
第2話 〜漫画の読みすぎ〜
「生きてんのかしら。」
「こ、こんなとこに倒れてるんだし死んでるんじゃない…?」
「ならほっておこうかしら。死体処理なんて嫌よ。」
「一回見ちゃったのにほっておいていいの…?」
「いんじゃない?」
「ん、もぉ…お姉ちゃんったら…。」
奏真が目を覚ます奏真はどこかに倒れていた。状況把握ができず、辺りをキョロキョロしてみると見慣れない場所だった。奏真は土の上で倒れており、横に2人の少女がいた。短い丈のワンピースの可愛らしい少女だった。奏真は慌てて目を逸らした。
「あら、お目覚め。どうしてそんなに慌てて目をそらすの?」
1人の方が奏真に話しかけた。
「パッ…、パンツ…が…。み、見え…てる…。」
顔が赤くなり目を手でおさえながら奏真が恐る恐るつぶやいた。
「なっ…‼︎」
話しかけてきた方の少女が慌ててスカートをバッとおさえて顔を赤らめた。そして次の瞬間、
「このっ…ドスケベ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
グーパンチで奏真の頭を殴った。
「ド、ドスケベって…。だから俺は目を逸らしたんだろ…。」
呆れながら奏真は頭をおさえながらつぶやいた。
「いてて…。女の割に力が強ぇな。」
「あなた、何言ってるの?こんなだけで力が強いなんて、よっぽど弱いのかしら?」
「さーあな、それより今の状況説明を頼む。」
奏真がむくりと起き上がり少女に聞いた。
「自己紹介が遅れたわ。私はカシア バンスレー。こっちの弱々しい子はサンシア バンスレー。私の妹。」
カシアの方は目がキリッとしていて髪色は水色で長さはボブくらいだった。
サンシアの方は目がおっとりしめいて髪色はクリーム色で長さはロングだった。いかにもよくある姉妹の設定のような2人だった。
「こっちばかり話しているわ。あなたの名前は?どこから来たの?」
カシアが聞いた。
「あぁ、自己紹介が遅れた。俺の名前は高畑 奏真。デパートで火事にあって…。で、がれきに巻き込まれて…。意識失ったとっからは覚えてねーや。」
2人は奏真の話を目を丸めて聞いていた。
「デパート?デパートってなに?それに、火事にあった割にあなたの体綺麗じゃない?」
「…え…。ん…。デパートしらねぇの…?確かに俺の体傷1つねぇや。どうなってんだ。」
奏真はだんだん状況が読めてきた。どうやら奏真は日本ではない何処かへ来てしまったようだ。
「君らの服装変わってるな…。」
奏真が呟くとカシアがふっと笑った。
2人はこれからダンスパーティに行ってきますというような格好だった。
「変わってるのはあなたの方よ。」
「そっか、ここ日本じゃねぇもんな。日本語は通じるのに不思議だな。」
「日本…?なにそれ。」
「日本もわからないのか。えーっとここの国の名前は?」
「聞いたこともないわ。ここはエケベリア王国よ。」
「エケベリア…?なんだそりゃ。聞いたことねぇや。まさかの地球じゃない感じか。異世界なんだな。なんでだ、漫画みたいな感じかよ。」
「ぶつぶつとなに?まさかエケベリアを、知らないの?あなた宇宙人?」
「宇宙人なわけないぞ…。異世界から来たと思っといてくれ。俺も今の自分がまだよくわからんがな。」
「い、異世界…。なるほど。」
そうしていろいろ話していると遠くの方から声がした。
「メデューサだ‼︎だれかメデューサ討伐隊呼んでこい‼︎」
「メデューサ…?なんだっけそれ。」
「話は後ね。サンシア、行くわよ!」
「う、うんっ‼︎」
奏真は何が何だかわからなかったがとりあえず2人が走って行った方について行った。全力で走ると建物が見えてきた。
「街か…。」
そして街の中まで入っていくとカシアとサンシアがかっこよく構えた。人混みの中に1人、他とは違うのがいた。
「…。あれがメデューサか。」
奏真は目を見開いた。目が蛇のような模様で髪がゆらゆらと揺れていた。舌をペロリと出し辺りをキッと見渡した。するとあっという間に周りの人間が石化した。
「?!め、メデューサの力か‼︎」
「そ、奏真さん。危ないので下がっていてください…。」
ちょこまかと奏真の前に立ちおっとりとした声でサンシアが呟いた。
「え?あ、うぃっす。」
奏真は言われるがまま、後ろへとずいずい下がった。するとサンシアが自分の両手を握りしめ、なにか願うようだった。その次の瞬間、サンシアの周りに激しい風が吹いた。サンシアの周りだけだった。
「これは、魔法かよ…。」
奏真が呟いてじっとサンシアを見ているとサンシアがほいほいと周りの風を操りメデューサに戦いかけた。ちらっとサンシアの横をみるとカシアも風を操りメデューサに戦いかけていた。
「魔法が存在する異世界とか、俺漫画の読みすぎで夢見てんのかな。」
奏真が目をこすって見直してみるもはっきりとそこには世界が広がっていた。
「死にかけた褒美がなんかか。俺も魔法が使えんのかな。メデューサ片付いたら2人に聞くか。」
いろいろ奏真が考えているうちにカシアとサンシアはメデューサを捕らえていた。
「メデューサさんもここまでですっ‼︎」
サンシアがおっとりとした声でメデューサに話しかけた。するとメデューサが口を開いた。
「すっすっす…。まさか討伐隊がこの街にいるとはね…。しかもバンスレー姉妹とは。恐れいったわ。」
ロープで縛られているメデューサは大人しく座っていた。縛られていると人を石にすることはできないようだった。
「黙りなさい。メデューサめ。THに連れて行くわ。」
カシアがメデューサを睨みながら声を上げた。
「TH?なんだそりゃ。」
「この世界では最近メデューサがひどく活動しているんです。私たちはメデューサを捕らえるメデューサ討伐隊に属しています。お姉ちゃんと私は討伐隊の幹部やってます。」
サンシアが奏真の後ろに立ちぼそぼそと呟いた。
「なるほどな。なんだこの漫画見てぇな。」
「漫画…?私たちもあなたのことがまだなにもわかりません…。とりあえずあのメデューサをTHに連れて行くので一緒についてきますかー?」
サンシアがとことこと歩き出しながら奏真に聞いた。
「あぁ、俺の今の状況が少しでもわかるお前らについて行った方がまだいいだろう。」
そして奏真とカシア、サンシア、メデューサはTHへと移動した。これも魔力かなにかで一瞬で別の街へと移動した。そしてTHと呼ばれる建物の中に入ると沢山の人がいた。メデューサと思われるやつらの運搬も行われていた。
「でかいなここは。」
「奏真さんは、こっちに来てください。」
サンシアが奏真の手を取りカシアとは別の方へと歩き出した。白く綺麗な手だった。奏真はなんだか照れくさくなった。そしてしばらく歩いていくと研究室のようなところへ着いた。
「お、お父さん…‼︎開けて、サンシアです‼︎」
サンシアがドアの前で声を上げるとドアがゆっくりと開いた。
「サンシアが俺の研究室に来るとは珍しい。どうした。」
中から白衣を着た男が出てきた。
「こ、このひとの能力が何かわからないから調べて欲しいの。」
サンシアが呟くと白衣を着た男はじろりと奏真をみた。
「変わった格好だな。誰だ貴様は。」
「あ、えっと…。サンシア…さんに助けていただいた高畑 奏真といいます。」
「高畑 奏真?変な名前だな。どこの国のものだ。」
「あ、名前が奏真っす。少なくともこの世界の人間ではないです。」
「奏真 高畑ってことか、なるほど。この世界の人間ではないということは宇宙人かなにかか?メデューサの一味か?」
「メデューサは見たこともなかったです。普通の人間だと…思いますが自分に能力があるとは思いません。」
「自分の能力すらもわからないのか。よろしい、サンシアの願いだ。そこのカプセルに横になれ。」
男は研究室のなかのカプセルを指差した。奏真はカプセルに入った。
「このカプセル…。死んだりしないよな…。怪しい…。」
「あ?ぶつぶつとなんだ。数秒じっとしてたらすぐ分かるから大人しくじっとしてろ。」
「あ、はい…。」
奏真は大人しくカプセルの中で寝ているとカプセルが大きな音を立てた。そして、カプセルが機械声を出した。
「コノニンゲンノ、ノウリョクハ、コオリヲアツカウノウリョクデス。」
「ほう、氷とは恐れいった。サンシア、カシアと共にこいつにいろいろ教えてやれ。」
男がサンシアに言った。
「お父さん直々のお願いとは珍しいです…。この人何か特別なの?」
「俺の勘だ。B-13室にとりあえず行け。開けておく。」
奏真は2人の会話をじっと聞いていた。《俺にも能力があるのか…。漫画の読みすぎでまだ夢見てるかと思ったけど、現実か…。
こっから俺、どうすりゃいんだ?》
「こ、こんなとこに倒れてるんだし死んでるんじゃない…?」
「ならほっておこうかしら。死体処理なんて嫌よ。」
「一回見ちゃったのにほっておいていいの…?」
「いんじゃない?」
「ん、もぉ…お姉ちゃんったら…。」
奏真が目を覚ます奏真はどこかに倒れていた。状況把握ができず、辺りをキョロキョロしてみると見慣れない場所だった。奏真は土の上で倒れており、横に2人の少女がいた。短い丈のワンピースの可愛らしい少女だった。奏真は慌てて目を逸らした。
「あら、お目覚め。どうしてそんなに慌てて目をそらすの?」
1人の方が奏真に話しかけた。
「パッ…、パンツ…が…。み、見え…てる…。」
顔が赤くなり目を手でおさえながら奏真が恐る恐るつぶやいた。
「なっ…‼︎」
話しかけてきた方の少女が慌ててスカートをバッとおさえて顔を赤らめた。そして次の瞬間、
「このっ…ドスケベ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
グーパンチで奏真の頭を殴った。
「ド、ドスケベって…。だから俺は目を逸らしたんだろ…。」
呆れながら奏真は頭をおさえながらつぶやいた。
「いてて…。女の割に力が強ぇな。」
「あなた、何言ってるの?こんなだけで力が強いなんて、よっぽど弱いのかしら?」
「さーあな、それより今の状況説明を頼む。」
奏真がむくりと起き上がり少女に聞いた。
「自己紹介が遅れたわ。私はカシア バンスレー。こっちの弱々しい子はサンシア バンスレー。私の妹。」
カシアの方は目がキリッとしていて髪色は水色で長さはボブくらいだった。
サンシアの方は目がおっとりしめいて髪色はクリーム色で長さはロングだった。いかにもよくある姉妹の設定のような2人だった。
「こっちばかり話しているわ。あなたの名前は?どこから来たの?」
カシアが聞いた。
「あぁ、自己紹介が遅れた。俺の名前は高畑 奏真。デパートで火事にあって…。で、がれきに巻き込まれて…。意識失ったとっからは覚えてねーや。」
2人は奏真の話を目を丸めて聞いていた。
「デパート?デパートってなに?それに、火事にあった割にあなたの体綺麗じゃない?」
「…え…。ん…。デパートしらねぇの…?確かに俺の体傷1つねぇや。どうなってんだ。」
奏真はだんだん状況が読めてきた。どうやら奏真は日本ではない何処かへ来てしまったようだ。
「君らの服装変わってるな…。」
奏真が呟くとカシアがふっと笑った。
2人はこれからダンスパーティに行ってきますというような格好だった。
「変わってるのはあなたの方よ。」
「そっか、ここ日本じゃねぇもんな。日本語は通じるのに不思議だな。」
「日本…?なにそれ。」
「日本もわからないのか。えーっとここの国の名前は?」
「聞いたこともないわ。ここはエケベリア王国よ。」
「エケベリア…?なんだそりゃ。聞いたことねぇや。まさかの地球じゃない感じか。異世界なんだな。なんでだ、漫画みたいな感じかよ。」
「ぶつぶつとなに?まさかエケベリアを、知らないの?あなた宇宙人?」
「宇宙人なわけないぞ…。異世界から来たと思っといてくれ。俺も今の自分がまだよくわからんがな。」
「い、異世界…。なるほど。」
そうしていろいろ話していると遠くの方から声がした。
「メデューサだ‼︎だれかメデューサ討伐隊呼んでこい‼︎」
「メデューサ…?なんだっけそれ。」
「話は後ね。サンシア、行くわよ!」
「う、うんっ‼︎」
奏真は何が何だかわからなかったがとりあえず2人が走って行った方について行った。全力で走ると建物が見えてきた。
「街か…。」
そして街の中まで入っていくとカシアとサンシアがかっこよく構えた。人混みの中に1人、他とは違うのがいた。
「…。あれがメデューサか。」
奏真は目を見開いた。目が蛇のような模様で髪がゆらゆらと揺れていた。舌をペロリと出し辺りをキッと見渡した。するとあっという間に周りの人間が石化した。
「?!め、メデューサの力か‼︎」
「そ、奏真さん。危ないので下がっていてください…。」
ちょこまかと奏真の前に立ちおっとりとした声でサンシアが呟いた。
「え?あ、うぃっす。」
奏真は言われるがまま、後ろへとずいずい下がった。するとサンシアが自分の両手を握りしめ、なにか願うようだった。その次の瞬間、サンシアの周りに激しい風が吹いた。サンシアの周りだけだった。
「これは、魔法かよ…。」
奏真が呟いてじっとサンシアを見ているとサンシアがほいほいと周りの風を操りメデューサに戦いかけた。ちらっとサンシアの横をみるとカシアも風を操りメデューサに戦いかけていた。
「魔法が存在する異世界とか、俺漫画の読みすぎで夢見てんのかな。」
奏真が目をこすって見直してみるもはっきりとそこには世界が広がっていた。
「死にかけた褒美がなんかか。俺も魔法が使えんのかな。メデューサ片付いたら2人に聞くか。」
いろいろ奏真が考えているうちにカシアとサンシアはメデューサを捕らえていた。
「メデューサさんもここまでですっ‼︎」
サンシアがおっとりとした声でメデューサに話しかけた。するとメデューサが口を開いた。
「すっすっす…。まさか討伐隊がこの街にいるとはね…。しかもバンスレー姉妹とは。恐れいったわ。」
ロープで縛られているメデューサは大人しく座っていた。縛られていると人を石にすることはできないようだった。
「黙りなさい。メデューサめ。THに連れて行くわ。」
カシアがメデューサを睨みながら声を上げた。
「TH?なんだそりゃ。」
「この世界では最近メデューサがひどく活動しているんです。私たちはメデューサを捕らえるメデューサ討伐隊に属しています。お姉ちゃんと私は討伐隊の幹部やってます。」
サンシアが奏真の後ろに立ちぼそぼそと呟いた。
「なるほどな。なんだこの漫画見てぇな。」
「漫画…?私たちもあなたのことがまだなにもわかりません…。とりあえずあのメデューサをTHに連れて行くので一緒についてきますかー?」
サンシアがとことこと歩き出しながら奏真に聞いた。
「あぁ、俺の今の状況が少しでもわかるお前らについて行った方がまだいいだろう。」
そして奏真とカシア、サンシア、メデューサはTHへと移動した。これも魔力かなにかで一瞬で別の街へと移動した。そしてTHと呼ばれる建物の中に入ると沢山の人がいた。メデューサと思われるやつらの運搬も行われていた。
「でかいなここは。」
「奏真さんは、こっちに来てください。」
サンシアが奏真の手を取りカシアとは別の方へと歩き出した。白く綺麗な手だった。奏真はなんだか照れくさくなった。そしてしばらく歩いていくと研究室のようなところへ着いた。
「お、お父さん…‼︎開けて、サンシアです‼︎」
サンシアがドアの前で声を上げるとドアがゆっくりと開いた。
「サンシアが俺の研究室に来るとは珍しい。どうした。」
中から白衣を着た男が出てきた。
「こ、このひとの能力が何かわからないから調べて欲しいの。」
サンシアが呟くと白衣を着た男はじろりと奏真をみた。
「変わった格好だな。誰だ貴様は。」
「あ、えっと…。サンシア…さんに助けていただいた高畑 奏真といいます。」
「高畑 奏真?変な名前だな。どこの国のものだ。」
「あ、名前が奏真っす。少なくともこの世界の人間ではないです。」
「奏真 高畑ってことか、なるほど。この世界の人間ではないということは宇宙人かなにかか?メデューサの一味か?」
「メデューサは見たこともなかったです。普通の人間だと…思いますが自分に能力があるとは思いません。」
「自分の能力すらもわからないのか。よろしい、サンシアの願いだ。そこのカプセルに横になれ。」
男は研究室のなかのカプセルを指差した。奏真はカプセルに入った。
「このカプセル…。死んだりしないよな…。怪しい…。」
「あ?ぶつぶつとなんだ。数秒じっとしてたらすぐ分かるから大人しくじっとしてろ。」
「あ、はい…。」
奏真は大人しくカプセルの中で寝ているとカプセルが大きな音を立てた。そして、カプセルが機械声を出した。
「コノニンゲンノ、ノウリョクハ、コオリヲアツカウノウリョクデス。」
「ほう、氷とは恐れいった。サンシア、カシアと共にこいつにいろいろ教えてやれ。」
男がサンシアに言った。
「お父さん直々のお願いとは珍しいです…。この人何か特別なの?」
「俺の勘だ。B-13室にとりあえず行け。開けておく。」
奏真は2人の会話をじっと聞いていた。《俺にも能力があるのか…。漫画の読みすぎでまだ夢見てるかと思ったけど、現実か…。
こっから俺、どうすりゃいんだ?》
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