俺が出会ったメデューサはなんか他の奴とは違うようです

朝霧 えてる

1章 第1話 〜火事〜

死にかけたあの日俺の人生は大きく変わった。
母さんと妹と、妹の買い物をしにデパートに行った時だった。

「火事ダァァ‼︎‼︎」

誰かが叫んだ。レストランで火事が起きたらしい。誰かの叫び声が聞こえたあとすぐ焦げ臭い匂いがしだし、デパートにいた人々は大騒ぎしながら走り出した。

「ここはレストランのすぐ近く…‼︎ママ、パパが…‼︎」

妹が母さんの服の袖を引っ張り叫んだ。父さんはレストランでコックをしている。母さんも妹も人の流れに逆らって父さんの方へ行こうとした。

「は⁈おい、母さん、舞華、待てよ‼︎」

俺も大慌てで母さんと妹の舞華について行った。レストランの前まですぐ着いたがもうあたりは煙でいっぱいだった。

「あなたぁぁぁっ‼︎‼︎‼︎」

母さんが思い切り叫ぶ。火事で燃える音と遠くで聞こえる人の叫び声のせいで母さんの叫び声は聞こえにくかった。母さんはずんずんと奥へと進む。舞華は夢中で母さんを追いかける。

「おい、2人とも、危ねぇ、そろそろこっち…‼︎」

俺の呼び止める声は届かなかった。俺はレストランの前で立ち尽くしていた。すると突然ものすごい音が上から聞こえた。慌てて上を見た時にはもう遅かった。火事でもろくなった天井ががれきとなって崩れ落ちてきた。

「はっ…⁈」

逃げようとしたが遅かった。気づいた時にはもう俺はがれきの下だった。

「か、母さん…。ま、舞華…。」

数秒後、俺、高畑 奏真は意識を失った。

「俺が出会ったメデューサはなんか他の奴とは違うようです」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く