とある亜人の奮闘記

50れん

始まりの日

「ゴーン…ゴーン…」
教会の鐘が鳴り響く。。

陸の国アトラスの北部に位置する小さな教会では今日も元気な少年少女達がみんな仲良く朝食を食べていた。
すると1人の男が教会を訪ねてきた。
その男に向かって全力で走る少年がいた。金色の髪、赤い瞳、左肩には赤く燃えるような鱗のついた少年ライゴだ
「こらっ!ライゴ!走るとあぶないよ!」
あきれた顔でライゴに注意をしたのは同じ教会に住む少女、白兎のナナだ。
ライゴは教会に来た男に飛びかかった
「モノクおじさん!今日も立派な角だね!」
訪れた男はイノシシのモノク。
赤子のライゴを最初に見つけた人物だ
「モノクおじさん、その手に持ってる手紙はなーに?」
モノクの手にはアトラス国の王の印がおされている手紙を持っていた。
「嬉しいお知らせだぞ!お前ら王都に行けるんだ!」
その手紙は王からの王都への招待状であった。
「やったぁ!これでこの教会生活とおさらばだ!」
みんな喜びはしゃいでいた。
そのなかでモノクだけは、はしゃぐ少年少女達を見て悲しげな顔をしていた。

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