それでも僕はその愛を拒む
無月と詩音
「私が死んだら、あなたは悲しい?」
僕が詩音と恋人と言う関係になった際に、週一回以上は詩音の家に行かなければいけないと言う約束をさせられた、そして今、詩音の部屋にいる際に唐突にこんな質問をされた。
「何故、そんなことを聞く?」
「良いじゃない。こたえてよ」
僕が素直に疑問をぶつけると、詩音はいつものように冷静な態度で返答してきたので、話を進めるために僕は詩音の質問に対して返答することにした。
「僕はただ受け入れるだけだ」
「あなたらしわね。悲しんではくれないの?」
また、妙な質問をされた、これにも返答しろと言うことか、それなら今度は返答の後に僕が同じ質問をしよう。
「悲しまない。じゃあお前は僕が死んだらどう思うんだ?」
「そんな事は、考えるに値しないわ」
まただ、この女は妙なことばかり言う。
「何故だ?」
「だって、あなたは私が死なせはしないもの」
いったい何を言っているんだ、この女は何が言いたいんだ。
「言っている事の意味が分からん。どうして、そう言いきれるんだ?」
「そのままの意味よ。私があなたを死なせはしない」
僕を死から守るとでも言いたいのか、まったくもって、この女が言いたいことを理解できない。
「だとしたら、お前は僕が死なないように守り続けるとでも言うのか?」
「えぇ、守ってあげる。何が相手だとしてもね」
本当に妙な女だ、だが、それは、とある条件が付いているはずだ。
「それは、僕がお前の恋人である限りだろ?」
「そもそも、無月君は私と別れられないでしょ?」
そうだった、僕は詩音と別れることが出来ない。詩音が僕の秘密を握っている限り、それならば、僕の本心をこの女に伝えてやろう。
「その通りだ。僕はお前と別れられない。だが、お前に対してはっきりと言わなければならないことがある」
「何かしら?」
伝えるんだ!僕の本心を!僕の思いを!
「僕はお前の事が誰よりも嫌いだ!」
「……。そう、でも残念ね。 私は誰よりも無月君のことが好きだから私から別れをきりだすことは確実にないのよ」
一瞬、詩音の顔が歪んだ様に見えたから、効いた様にも思えたが、すぐに冷静ないつもの見下す様な顔に戻ってしまった。
「言うだけ無駄だったな……」
「えぇ、あなたが何を言ったとしても私の気持ちは変わらないもの」
だとしてもだ、僕はこの女と別れなければならい。
「お前が知っている僕の秘密を必ずとりもどすからな!」
「どうぞご自由に。できるものならね」
彼女はそう言った瞬間、彼女の部屋の壁にもたれて座っている僕の元まで来て、その不気味な程に白い手で僕の頬にそっと触れてきた、そして、上を見ると冷静に見下す様ないつもの顔が静かに笑っていた……。
僕が詩音と恋人と言う関係になった際に、週一回以上は詩音の家に行かなければいけないと言う約束をさせられた、そして今、詩音の部屋にいる際に唐突にこんな質問をされた。
「何故、そんなことを聞く?」
「良いじゃない。こたえてよ」
僕が素直に疑問をぶつけると、詩音はいつものように冷静な態度で返答してきたので、話を進めるために僕は詩音の質問に対して返答することにした。
「僕はただ受け入れるだけだ」
「あなたらしわね。悲しんではくれないの?」
また、妙な質問をされた、これにも返答しろと言うことか、それなら今度は返答の後に僕が同じ質問をしよう。
「悲しまない。じゃあお前は僕が死んだらどう思うんだ?」
「そんな事は、考えるに値しないわ」
まただ、この女は妙なことばかり言う。
「何故だ?」
「だって、あなたは私が死なせはしないもの」
いったい何を言っているんだ、この女は何が言いたいんだ。
「言っている事の意味が分からん。どうして、そう言いきれるんだ?」
「そのままの意味よ。私があなたを死なせはしない」
僕を死から守るとでも言いたいのか、まったくもって、この女が言いたいことを理解できない。
「だとしたら、お前は僕が死なないように守り続けるとでも言うのか?」
「えぇ、守ってあげる。何が相手だとしてもね」
本当に妙な女だ、だが、それは、とある条件が付いているはずだ。
「それは、僕がお前の恋人である限りだろ?」
「そもそも、無月君は私と別れられないでしょ?」
そうだった、僕は詩音と別れることが出来ない。詩音が僕の秘密を握っている限り、それならば、僕の本心をこの女に伝えてやろう。
「その通りだ。僕はお前と別れられない。だが、お前に対してはっきりと言わなければならないことがある」
「何かしら?」
伝えるんだ!僕の本心を!僕の思いを!
「僕はお前の事が誰よりも嫌いだ!」
「……。そう、でも残念ね。 私は誰よりも無月君のことが好きだから私から別れをきりだすことは確実にないのよ」
一瞬、詩音の顔が歪んだ様に見えたから、効いた様にも思えたが、すぐに冷静ないつもの見下す様な顔に戻ってしまった。
「言うだけ無駄だったな……」
「えぇ、あなたが何を言ったとしても私の気持ちは変わらないもの」
だとしてもだ、僕はこの女と別れなければならい。
「お前が知っている僕の秘密を必ずとりもどすからな!」
「どうぞご自由に。できるものならね」
彼女はそう言った瞬間、彼女の部屋の壁にもたれて座っている僕の元まで来て、その不気味な程に白い手で僕の頬にそっと触れてきた、そして、上を見ると冷静に見下す様ないつもの顔が静かに笑っていた……。
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