土魔法ってそんなに弱いの?(凍結中)

AdieuJury

Fクラスの成長とデート?の約束

「えーっとぉ......テツト君、この子だれ?」


カティアが聞いてきた


「こいつはソフィア、説明するのはだるいから、細かいことは気にすんな」
「気にしちゃうよ!?」


ナイスツッコミだぞ、カティア


「まぁ簡単に言えば、ソフィアはお前らに見本を見せてくれる人だ」
「み、見本?」
「そうだ、じゃあソフィア、頼んだ。まずはアレンの奴から」
「はい、マスター」


その言葉を聞き、ソフィアは魔法を行使し始めた


「な、なぁテツト」
「ん?なんだアレン」
「あれは......なにをやってるんだ?」
「なにって......ファイアショットの上位互換であるファイアバズーカを打ってもらうんだよ」
「はぁ!?そんなことできる訳が「できるんだよ、うちのソフィアならな」......マジで?」
「マジだ、まぁ見てな。これをお前も使えるようになるんだからな。ちゃんと脳に焼き付けろ」
「わ、わかった」


アレンが真剣にソフィアを見る
その視線に気づいたのか、すぐにソフィアが魔法を発動した


「ファイアバズーカ!」


......ドォォォオオオン!!!


という音が壁に激突した瞬間、鳴った
中級でも威力があるな......俺も試験の時あれぐらいにしてればよかったなぁ...


「アレン、ちゃんと見てたか?」
「あ、あぁ。すげぇ威力だな。あれ、中級の威力じゃねぇよ。上級に片足突っ込んでやがる......」
「あ、そうなの?まぁいっか。とりあえず、今の炎をイメージして、魔法を打ってみて、ファイアバズーカでね?」
「わ、わかった」


そう言うとアレンは、少しの間目を閉じ、フゥと息を吐いた
そして目を開いた
イメージが固まったようだ


「ファイアバズーカ!」


......ドォン!


お、できたじゃん


「はい、出来たね?」
「う、嘘だろ......俺が、本当に.....」
「嘘も何も、アレンが使ったんだよ?」
「それでも......」
「よし、これで誰でもイメージさえできれば、中級を使えることがわかったね」
「......あぁ、そうだな.........ありがとな」
「どういたしまして。次回は威力をあげよっか」
「......おう!」
 

アレンは清々しい笑顔で答えた
まだ少し混乱してるかもしれないが、今は結果がすべてだ
アレンは中級を使えるようになった
その事実さえあれば十分だろ
さて......


「次は誰がやりたい?」


こうして、個人差はあるものの、Fクラス全員が中級を使えるようになった






「お礼をしたい?」
「おう!」


次の日、授業が終わった後でアレンにこんなことを言われた


「テツトのおかげで全員が中級を使えるようになったからな。そのお礼だよ」
「おれは授業をしたまでなんだがな......」
「まぁまぁそう言わずにな?」


まぁ、受け取れるものは受け取っておこう


「まず、俺達からはこれだ!」
「これは......カード?」
「そうだ!」
「一人づつで渡せればよかったのですが......何分学生の小遣いでは厳しくて」
「おらとアレン、ウーロンの三人で考えた結果、これを渡すのが一番となったわけやか」
「それはな?トーマスの家のクーポンみたいなもんだ!」
「一度だけ好きな事を頼めるという内容です」
「武器一つ無料とか装備の修理費無料とかやか」

なるほど......


「ありがとう。トーマスの鍛冶屋に行った時に使わせてもらうよ」 
「......俺からはこれだ」
「ん?剣か?」
「一応魔剣だ。土属性しか使えないから最弱の魔剣と呼ばれているものだが......貴殿なら大丈夫であろう?」
「あぁ、ありがとう。有効活用させてもらうよ。それと......ヴェイドはそんな口調だったんだね?」
「......他者と話すのが苦手でな」


あ、そうだったんだ
ってか、魔剣なんてどこから手に入れたんだ?
ま、気にしない気にしない


「次、私たち女子からはこれだよ!」


カティアが渡してきた
これもカードか?


「それはね、マドルス王国案内人の指名券だよ!」
「し、指名券?」
「そうだよ!聞いたところ、まだこの国に来て間もないんでしょ?それを私たちが案内しようと思って!」


いや、それはわかるんだ?
だけど......


「なぜ指名制なんだ?」
「テツト君に選んでもらいたいのだよ!」
「そういうものか?」
「そういうものなのだよ!」


なんか、カティアのキャラが変わってる気がするが......


「俺は別に全員でも構わないんだが?」
「「「「「っ!?!?」」」」」


え?何その反応
なにか不都合でもあった?


「そ、それはちょっとずるいような.........」
「そ、そうです。恥ずかしすぎます......」
「は、はわわぁぁあ.........」
「......照れるね、ルミア」
「......そうね、ラミア」


んんん??
全然分からん


この時、俺は感じていた
先程まで感謝の意を伝えてきた男子達から、妬みの視線が突き刺さってきたのを......

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