土魔法ってそんなに弱いの?(凍結中)

AdieuJury

テツトの最初の授業と人化


ランキングにいつの間にか乗ってました
読者の皆さんのおかげです
本当にありがとうございます
これからも頑張りますので、よろしくお願いします





俺たちFクラスは、訓練所に来ていた


「さて、始めるぞ」
「......なぁ?ほんとに使えるようになるのか?」


アレンはそんな疑問を抱いていた
そりゃそうだろう
今まで下級までしか使えなかった人が中級を使えるようになる......そんなのは夢物語でしかありえない
普通はな?


「少なくとも下級の威力を底上げすることは出来る。そこから中級にまで押し上げるのはお前等の努力次第だよ。中級を使いたいと思ってない奴が中級を使えるようになるのはさすがに無理だからな」
「そりゃそうだが......」
「アレンが頑張ればいいだけだ。俺はその手助けだけしか出来ない......やる気があるならその方法を教える」


アレンは少し驚いた様子だ
何に驚いたのかはわからんが
他のみんなはアレンの様子を見てから、俺を信じるかどうかを決めるようだ


「......わかった、やってやるよ!」
「よし、その意気だ」


さて、どこから始めるか......


「まず、アレンが使えるのはファイア系の下級魔法だったよな?」
「あぁ、正確にはファイアショットって魔法だな」


ソフィアの言う通りだったな


「魔法を打つ時、何が重要だと思う?」
「うーん......詠唱の速さ?」


......は?


「全く関係ないぞ?無詠唱の人にそれは当てはまらんしな」
「あっ、そっか......じゃあなんだ?」


......マジで言ってる?


「他のみんなもわからないのか?」
「うーん......考えたこともないよ」
「......知らん」
「私もわかんないよ?セシリアちゃん、わかる?」
「いえ、わかりませんね」
「おらもわからんなぁ......」
「わたしもわからないですぅ......」
「私達も」
「全然」
「「わからないわ」」


マジかぁ......


「じゃあ質問を変えよう、詠唱ってなんでする?」
「そりゃあ......なんでだ?」
「他のみんなは?」


聞いてみたが、みんな首を横に振っている


「簡単に言うと、詠唱ってのはイメージを固めるためのもの。つまり、一番重要なのは、イメージだ」
「イメージ?」


みんながポカンとしている


「わかりやすい例を挙げてみるか......じゃあ今から俺が魔法を使うから、ちゃんと見てろよ?」


そこ言葉通り、みんな俺の方を見てる


「じゃあまずは......ストーンウォール」


そこに現れたのは一つの壁だ
いや、壁とも言えないくらい小さい
みんなこれを見て驚いている


「これはおれがものすごく小さい壁をイメージした上で使ったストーンウォールだ」
「............」


んで次


「次も同じ魔法を使う、これで違いを判断してみろ。...ストーンウォール」


次に現れたのは、この訓練所を飛び出しそうになるくらい大きな壁だ


「......なぁテツト、これは魔力の込め方を変えたわけじゃねぇよな?」
「どちらも同じ魔力量だ」
「......明らかに違いすぎるんだが」
「そりゃそうだろ、一回目はものすごく小さい壁を、二回目はものすごく大きい壁をイメージしたからな」
「それにしてもだなぁ......」
「じゃあ違う変え方にしてやるよ......ストーンウォール」


今度は大きさも変わらない
普通の壁が二つ現れた


「アレン、触ってみろ」
「?わかった」


触ったら驚くぞぉ?
なんせ片方は......


「......なんだこの硬さは...まさか!?」
「お前の考える通りだ」


それはだからな


「土属性は鉄も操れるのか?」
「正確には砂鉄だがな」


鉄も元々は鉱
ストーン系で使えない道理はない


「一つは普通のストーンウォールを、もう一つは強固な壁をイメージした上でストーンウォールを使った。これでもうわかるだろ?アレンの場合燃えさかる業火をイメージすればーー」
「同じファイアショットでも威力が増す......ってことか?」
「正解だ」

 
全員が息を呑む
こんなにも簡単に威力が上がるとは思ってもいなかったからだ


「ちなみにこれが出来れば、お前等が高等技術と言っていた魔法の並列起動、さらには無詠唱もできるようになる」
「......そうか、イメージが固まってれば詠唱をする必要が無い!それに俺の場合、複数の炎をイメージすれば並列起動になるってことか!?」
「簡単に言えばそういうことだ」


これで希望は少し見えてきたかな?


「ただ、そんな簡単な話ではないがな」
「え?イメージさえできればいいんじゃねぇのか?」
「じゃあアレン、燃えさかる業火を正確にイメージできるか?」
「そんなの......あれ?」
「人間、誰しも経験してないことはイメージしにくい訳だ」
「じゃあ、どうすんだよ?」
「そこでだ......クリエイトゴーレム」


とりあえず近場に一体ゴーレムを作り出した


「これでよしっと」
「なにするんだ?」
「まぁまぁ見てろって。出番だぞ、ソフィア」
『了解です、マスター』


鉄虎の言葉と同時に鉄虎の体から光が出てきて、その光はゴーレムの中に入っていった
そしてゴーレム自体も光だし......次に見た時には美少女に変わっていた


「......ふぅ、やっと対面できましたね、マスター」







やっとソフィアを人化できた......

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