土魔法ってそんなに弱いの?(凍結中)

AdieuJury

結果

翌日......
鉄虎はまた学園に来ていた
結果発表を見るためだ


「さてさて、受かってますかねぇ......」


入口付近に合格者の番号の貼り紙があった


「俺は49だから......お、あった。合格ってことか」


とりあえず異世界最初の目標達成だな
んで......合格者は中に入って、入学式の説明と必須書類の受け取りね


「じゃ、中に入りますか......ん、あれが受付かな?」


入ってすぐに受付らしき場所と、椅子に座っている先輩方がいた
近くに行くと、すぐに話しかけられた
赤髪の女の人だ


「合格者の人かな?」
「はい、そうです」
「じゃあ、受験番号と名前を教えてくれる?」
「49番でテツトです」
「えーっと......はい、確認できました。じゃあ案内するから、着いてきて」
「え?」


案内?書類もらって説明受けるだけじゃないの?


「ん?あぁ、説明してなかったね。ま、とりあえずついて来てくれればわかるから」
「あ、はい」


何があるんだ?






「ここは......」
「学園長室だよ?」
「はぁ!?」


何故いきなり!?
適当について行ったらまさかの学園長室!?


「ささっ、中に入って」
「えぇ......わかりました」


腹括るしかねぇか


「......失礼します」
「ん?おぉ、来たか来たか」


そこには如何にもファンタジーで出てきそうな魔導師の格好をした爺さんが座っていた


「えーっと、僕はなんでここに連れてこられたのでしょうか?」
「なんじゃ、聞いとらんかったかの?」
「来ればわかると言われたので」
「まぁよい。それで、用件なんじゃがな?お主にはFクラスに入ってほしいのじゃよ」
「わかりました」
「そうじゃよな、いやじゃ.........いやじゃないじゃと!?」


え、逆になんでそんなに驚いてんの?


「どうせ土属性だから、たとえいい結果を出してもそうなると思ってましたよ?」
「そうか......なんか、すまぬな」
「いえ、ホントのことですから」


逆に謝られると悲しくなるし


「お主をFクラスにするのには二つの理由がある。一つ目はお主の言う通りじゃ。たとえ超級の魔法を使えたとしても、土属性しか適性がなければ高ランクのクラスであってはならない。もし、それをしてしまった場合、この学園は貴族によって潰されるだろうな」


うわ、結構ガチな理由だったし......そこまでは考えてなかったわぁ


「そして、二つ目なんじゃが......Fクラスの底上げしたいのじゃよ」
「底上げ...ですか?」
「そうじゃ。Fクラスというのは落ちこぼれ、という訳では無いのじゃよ」
「え?そうなんですか?」


初耳だ


「まぁそう捕えられてもしょうがないのじゃが......実際には才能が開花していない者が集まるクラスなのじゃ。そこで、お主がその才能を開花させ、最終的にはSクラスと渡り合えるくらいのレベルに仕上げてほしいのじゃよ。この3年間で」
「はいぃ!?」
「もちろん報酬は出す。週に1度だけ、教師の代わりになってほしいというわけじゃよ」


マジかぁ......まぁ話としては悪くない
だけどその話には問題点が一つある
それも決定的な問題だ


「あの......俺、魔法の使い方も独学なんですけど...」
「.................................マジ?」
「マジです」


あまりの驚きで学園長が若い言葉を発したよ
だけどその後に続けた言葉で、俺の思考は一瞬停止した


「まぁ良いじゃろ?お主、転生者なんだし」


......................................................え?


「.........何故そのことを?」
「なんじゃ、意外と冷静じゃな」


実際には心臓バクバクだけどね


「簡単な話じゃ。儂は鑑定が使えるし、そのテツトという名前、この世界ではほとんどない名前じゃ。儂の元仲間にもヒロシという者がいてな。そこから逆算したわけじゃ」
「ちなみにそのヒロシという人は今どちらに?」
「10年前に魔物にやられ、そこで死んでしまったよ」
「そう......ですか...」


少し情報を得られるかと思ったんだが......仕方ないか


「ということで、転生者なら色々知ってるじゃろ?火を生み出す原理とか、水の原理とか、風の発生原理とか」
「たしかに知ってますが......そこまで詳しくはないですよ?」
「それでも構わん、結果的に実力を伸ばせれば良いのじゃ」
「......わかりました。受けさせてもらいます」
「おぉ、助かったぞい。では、明日また来てくれるかの?」
「わかりました、朝早いほうがいいですか?」 
「できればの」 
「わかりました。では、失礼します」


そう言って鉄虎は部屋を出た、
 

その日、心労が強かったため、寝るのがかなり早かったテツトだった

 





ちなみに......鉄虎の言う大して覚えていない→小中高の教科書の数ページを除いた全てのページを覚えているレベル

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