ときどき、ホットミルクが飲みたくなる人生

極大級マイソン

第25話「恥知らず」

 峰長は、引き攣っていた。

「こ、こいつ…………! 砂糖を食っている!! 化け物だわ!!」
『いや、砂糖を食うのは普通だろう。ちょっと食い過ぎだけどな』

 俺がゴキブリでなかったら糖尿病になっているところだ。もしくは痛風。

「その能力を渡しなさい! それは貴方が持って良いものじゃないのよ!?」
『誰が渡すか! この力で俺は生まれ変わるんだ! 手始めに俺に何度もを煮え湯を飲ませてくれたお前に、倍返ししてやろうか!!』
「イカガワシイ事をする気なんですね!! エロ同人みたいに! エロ同人みたいに!!」
『うわっ! 美山っ!? お前居たのかよ!!』

 振り返ると、そこには後輩兼俺の使いっ走り、美山イヅナが立っていた。彼女は俺がゴキブリになっている事にも驚かず、視線を合わせるようにその場で屈んだ。

「先輩っ、イカガワシイ事をする気なんですね!? 私、お手伝いしますよ!」
『しねえよ!! あと、その体勢だと、俺からパンツ丸見えだぞ!?』
「如月先輩の手伝いをすっぽかして戻って来たんですよ!? 峰長先輩にイカガワシイ事をしてくれないと困っちゃいます!」
「貴女、つい数分前に出掛けて行ったのに、もうサボって来たの!?」

 うぅむ、この後輩。やはり見た目以上にアグレッシブだな。

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