チート特典スキルは神より強い?
第48話 調査8
「で、なんで冒険者ギルドに?」
今、俺達は冒険者ギルドでエイリ、ゼレシア、セリーヌの冒険者登録をしに来ている。その理由は今日から俺達は施設とエイリの言う博士を見つけるために長旅をするからだ。そして地図上にある十印の数は膨大で、その印から印までにいくつもの魔物生息スポットがある。どうせならギルドのクエストを受けながら行こうといくことだ。途中で絶対に魔物と遭遇するのにクエストを受けていなかったら勿体ない。
それにゼレシアとセリーヌは以前から冒険者登録とランク上げをしたいと言っていた。この際、二人共冒険者登録を済ませておいた方が良いだろう。そしてエイリはついでだ。登録をして損は無いだろう。
「3人はまだ冒険者登録をしていなかったから」
「なるほど、冒険者登録ね。でもそれだと始めはEランクだから薬草集めなんかしかクエストは受けられないんじゃないの?」
「いや、その必要は無い」
そう言って俺は黒のT-シャツの中からあるカードを取り出した。
「て、あなたランクアップの試験管じゃない!」
そう、俺は冒険者を自由にランクアップすることが出来る試験官の一人なのだ。それも指定した冒険者のランクアップの数は上限が無い。その上、試験場はどのギルドでもOK!
「あなた、色々と取っているのね。なら私達のランクも上げてもらいたいのだけど…」
「いや、それは無理だ。アリスはまだSランクの実力は無いからな」
「む…。ケチ」
アリスは現在、俺の勘ではAランクの上層って感じだ。だがSランクにしては弱い。ゼレシアとセリーヌは当然Sランクだが…。エイリは…。よくわからない。
「あの、このギルドの試験場を借りてもいいか? この子のランクを上げようと思ってね」
「で、お前は?」
「俺はこういう者だ」
と、俺は冒険者カードとランクアップ試験官のカードを見せた。
「げっ…。無装のアウルかよ」
「って、アウルさんじゃないですか~!」
するとカウンターの方から一人の女性が走ってきた。誰だっけ?
「私ですよ、私。エルです」
エル…? どこかで聞いたことのあるような。あ、先月ここに来た時にいた受付のお姉さんか。
「お久しぶりです。あの、いきなりで悪いですが、この子たちの冒険者登録お願いします」
「酷い、せっかくの再開なのに…!」
ん? この人こんな正確だったか? まあ、良い。時間的にも視線的にもこの場所に長居はしたくない。さっさと冒険者登録をしてくれないかな。
「と、終わり。これで3人のギルド登録は終わりました。で、この子たちのランクアップはしますか?」
「頼む。あとこの子は試験場で実力を試すから」
「わかりました」
というわけで俺達は冒険者ギルドの地下にある試験場へと向かった。
「やっぱり私、この部屋苦手。今回は私が受けるわけでは無いけどやっぱり緊張する…」
「そうだね。試験場に来ると緊張するよね」
「皆さん、そう言いますね。私はタダで冒険者同士の真剣勝負を見ることが出来て楽しいんですが…」
確かに無料で冒険者の試験官とのマジの勝負を見ることができるというのだから楽しいだろう。特に冒険者ランクが高い同士の戦いになるとそれなりの強力な魔法や技も増えてくるから見ていて飽きない。
「では試合開始!」
エイリは当然のごとく魔法を複数、同時に発動。彼女が発動したのは上級魔法ばかりで俺はあまり上級魔法を知らないのでその魔法がどんな効果の魔法なのかも知らないが、同時に上級魔法を4個くらい発動できるのはやっぱり凄く便利だ。
複数の魔法を俺に向かって直進し、それをよけようとしても体が動かない。体を封じられた。そう、彼女は攻撃系魔法を複数放ちながら俺に呪い系の魔法を既に放っていたのだ。俺は彼女から逃げることも魔法を消去することも出来ないため、ただただシールドを身の周りに張ることしか出来なくなった。
“パリッ”
シールドが粉々に割れた。どうやらエイリは魔力制限の魔法も使用していたようだ。ということは彼女はこの一瞬で同時に10以上の魔法を使用し、その魔法は俺がなすすべ無い状況を作り出した。それもただの上級魔法だけで。この試験場を壊わすまいと複合魔法を使わないようにしていたが、やはりこれでは勝たせてもらえなさそうだ。
[ブラックホール]
俺はブラックホールを丁度俺の目の前で出現させ、その黒く渦を巻いた物体はエイリが放った魔法を軽々と吸い込んだ。多分これで彼女の魔力はお終まいだろう。なぜかと言うと彼女は最初から全力で俺に挑み、そして戦闘開始の直前に彼女の中にあった魔力を全て一瞬で放出したからだ。
「ふう、これでお終い—――」
その瞬間、俺の背後からはただならぬ気配のエイリが立っており、俺に向かって直線の光を放った。その光からは魔力は全く感じられず、ただ俺が理解したのはその光は高密度の光で出来た”レーザー”だということだ。
俺は勿論のこと時間停止を使い、レーザーを避けたわけだが今のは何だったのだろうか? 溜めも無しに発動させられた超高密度のレーザー。
「あ、すみません。つい終わっていたのに攻撃をしてしまいました…」
慌てて俺に謝るエイリ。
「いや、まさかここまでとは思わなかった…。この強さでもあの施設からガイン博士から逃げなくてはならなかったのか?」
この強さのエイリでさえ逃げなくてはならないほどの強さの人物、ガイン博士。早く会いたくなってくる。
今、俺達は冒険者ギルドでエイリ、ゼレシア、セリーヌの冒険者登録をしに来ている。その理由は今日から俺達は施設とエイリの言う博士を見つけるために長旅をするからだ。そして地図上にある十印の数は膨大で、その印から印までにいくつもの魔物生息スポットがある。どうせならギルドのクエストを受けながら行こうといくことだ。途中で絶対に魔物と遭遇するのにクエストを受けていなかったら勿体ない。
それにゼレシアとセリーヌは以前から冒険者登録とランク上げをしたいと言っていた。この際、二人共冒険者登録を済ませておいた方が良いだろう。そしてエイリはついでだ。登録をして損は無いだろう。
「3人はまだ冒険者登録をしていなかったから」
「なるほど、冒険者登録ね。でもそれだと始めはEランクだから薬草集めなんかしかクエストは受けられないんじゃないの?」
「いや、その必要は無い」
そう言って俺は黒のT-シャツの中からあるカードを取り出した。
「て、あなたランクアップの試験管じゃない!」
そう、俺は冒険者を自由にランクアップすることが出来る試験官の一人なのだ。それも指定した冒険者のランクアップの数は上限が無い。その上、試験場はどのギルドでもOK!
「あなた、色々と取っているのね。なら私達のランクも上げてもらいたいのだけど…」
「いや、それは無理だ。アリスはまだSランクの実力は無いからな」
「む…。ケチ」
アリスは現在、俺の勘ではAランクの上層って感じだ。だがSランクにしては弱い。ゼレシアとセリーヌは当然Sランクだが…。エイリは…。よくわからない。
「あの、このギルドの試験場を借りてもいいか? この子のランクを上げようと思ってね」
「で、お前は?」
「俺はこういう者だ」
と、俺は冒険者カードとランクアップ試験官のカードを見せた。
「げっ…。無装のアウルかよ」
「って、アウルさんじゃないですか~!」
するとカウンターの方から一人の女性が走ってきた。誰だっけ?
「私ですよ、私。エルです」
エル…? どこかで聞いたことのあるような。あ、先月ここに来た時にいた受付のお姉さんか。
「お久しぶりです。あの、いきなりで悪いですが、この子たちの冒険者登録お願いします」
「酷い、せっかくの再開なのに…!」
ん? この人こんな正確だったか? まあ、良い。時間的にも視線的にもこの場所に長居はしたくない。さっさと冒険者登録をしてくれないかな。
「と、終わり。これで3人のギルド登録は終わりました。で、この子たちのランクアップはしますか?」
「頼む。あとこの子は試験場で実力を試すから」
「わかりました」
というわけで俺達は冒険者ギルドの地下にある試験場へと向かった。
「やっぱり私、この部屋苦手。今回は私が受けるわけでは無いけどやっぱり緊張する…」
「そうだね。試験場に来ると緊張するよね」
「皆さん、そう言いますね。私はタダで冒険者同士の真剣勝負を見ることが出来て楽しいんですが…」
確かに無料で冒険者の試験官とのマジの勝負を見ることができるというのだから楽しいだろう。特に冒険者ランクが高い同士の戦いになるとそれなりの強力な魔法や技も増えてくるから見ていて飽きない。
「では試合開始!」
エイリは当然のごとく魔法を複数、同時に発動。彼女が発動したのは上級魔法ばかりで俺はあまり上級魔法を知らないのでその魔法がどんな効果の魔法なのかも知らないが、同時に上級魔法を4個くらい発動できるのはやっぱり凄く便利だ。
複数の魔法を俺に向かって直進し、それをよけようとしても体が動かない。体を封じられた。そう、彼女は攻撃系魔法を複数放ちながら俺に呪い系の魔法を既に放っていたのだ。俺は彼女から逃げることも魔法を消去することも出来ないため、ただただシールドを身の周りに張ることしか出来なくなった。
“パリッ”
シールドが粉々に割れた。どうやらエイリは魔力制限の魔法も使用していたようだ。ということは彼女はこの一瞬で同時に10以上の魔法を使用し、その魔法は俺がなすすべ無い状況を作り出した。それもただの上級魔法だけで。この試験場を壊わすまいと複合魔法を使わないようにしていたが、やはりこれでは勝たせてもらえなさそうだ。
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俺はブラックホールを丁度俺の目の前で出現させ、その黒く渦を巻いた物体はエイリが放った魔法を軽々と吸い込んだ。多分これで彼女の魔力はお終まいだろう。なぜかと言うと彼女は最初から全力で俺に挑み、そして戦闘開始の直前に彼女の中にあった魔力を全て一瞬で放出したからだ。
「ふう、これでお終い—――」
その瞬間、俺の背後からはただならぬ気配のエイリが立っており、俺に向かって直線の光を放った。その光からは魔力は全く感じられず、ただ俺が理解したのはその光は高密度の光で出来た”レーザー”だということだ。
俺は勿論のこと時間停止を使い、レーザーを避けたわけだが今のは何だったのだろうか? 溜めも無しに発動させられた超高密度のレーザー。
「あ、すみません。つい終わっていたのに攻撃をしてしまいました…」
慌てて俺に謝るエイリ。
「いや、まさかここまでとは思わなかった…。この強さでもあの施設からガイン博士から逃げなくてはならなかったのか?」
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