チート特典スキルは神より強い?
第38話 パーティー!!2
「それワイン?」
二人は紫色の液体が入ったワイングラスを持ち口に入れた。
「そんなわけないよ。僕らはもう成人だからと言ってもまだ体は子供だからね。これはブドウジュースだよ」
なるほど。15歳はこの世界で成人だからワインを飲むことが出来るのかと思っていたが、そうでも無いみたいだ。
「ところで、アウル、その恰好…」
「ん? どうした?」
何故かハクがクスクスと笑っている。
「いや、ごめん。アウルがそんなちゃんとしたスーツを着ているのが面白くて…。やっぱりあのアウルがスーツを着ていると何というか…真面目そうで気持ちが悪い」
「なんでだよ!?」
失礼な。
「セリーヌ姫、このような所でお会いできるとは光栄です」
セリーヌの隣から男が現れ、お辞儀をした。
「僕はバナーム家の長男のバークです。今宵はどうしてこのようなパーティーへ?」
「なに、かしこまることは無い。某もこの学院の生徒だ。某もこの三人を祝いに来たのだ」
「あの、セリーヌ姫がこの魔法学院の生徒とはどういうことでしょうか?」
「いや、そのままの意味だ。某は魔法大会の後、この学院で生徒になり、共に魔法を学ぶことにしたのだ」
するとバークは凄く驚き、そして同時に喜んだ。
「あの、ところであなた入学試験の第二次試験でハクと戦っていたバーク?」
「ああ、そうだが?」
「随分と可愛くなったのね。以前は筋肉だるまとしか言いようの無い体だったのに…」
「うん、そうだね…ってあのバーク!? 以前のキモさが全て消し飛んで今度は逆に可愛過ぎではないか? 一体何があったんだ?」
やはり、今俺達の目の前で立っている男の娘はバークだったか…。名前が同じでまさかとは思ったが、あの筋肉がこんなもやしみたいになっているとは。本当に何があったんだ?
「別に、いつも通りに過ごしていたらいつの間にか俺の自慢の筋肉も消え、体がどんどん小さくなっていった」
「いや、絶対あり得ないでしょ」
と、そこでメリッサが俺の後ろに現れた。もう忘れているかもしれないが、このメリッサは俺の監視員なのだ。俺の監視員というからには俺の周りを四六時中付きまとってくるのかと思ったら、全然そんなことは無く、ほとんど監視任務を放棄している。勿論授業の時はいつも俺の近くから監視任務を実行しているが毎回、放課後になるとどこかへ姿を消す。と俺の監視員はこんな感じだが、俺もこの方が楽なので、あまり気にはしていない。
「アウル、学院の外から怪しげな老人二人がこちらへ向かって歩いて来ている。私が聞くと、師匠に会いに来たと言っていたが、それはアウルの事か?」
「ああ、多分そうだ。では少し行ってくるよ」
「アウル殿、何処へ行くのだ?」
「少し知り合いが学院に来ているようなので会って来るよ」
「うむ、ではまた後でだ」
俺はパーティー会場を離れ、学院の入り口の門へ向かった。そこには珍しく何も食べ物を持っていないジークとアリスが立っていた。
「お久しぶりだね、アウル」
「こんばんは、アウル」
「おう、二人共久しぶりだな」
実際にはまだ2、3週間ほどしか経っていないのだが、かなり会っていないような気がする。
「今日はどうしたんだ? 先週はアキレア帝国に行ってきたが、子供を老人にするなどという噂はあまり聞かなかったぞ。それに子供も町で出歩いていた」
「ああ、その事なのだがどうやらその男はこの町へ来ているようなのだ。最近同じ様な事がこの町で起きている。今は被害者達を信じる者は少ないが、放っておくと被害者がより増えるかもしれない。それにこの町に来たということは俺達が元の姿に戻れる鍵を握れるチャンスかも知れない。アウル、その男を捕まえるのを手伝ってくれないか?」
「もちろんだ。そのために俺の弟子になったのだからな」
「ありがとう」
「感謝するわ。ところで今、パーティーの最中らしいわね。私たちも参加しても?」
アリスとジークは今にもよだれを垂らしそうな顔をしていた。
「別に良いが」
「ありがとう!! では早速、行きますわよ!」
と、言いアリスはダッシュでパーティー会場の方向へ走って行った。
「それとこの町の周辺にいるはずの魔物達が消えて、干からびて地面に倒れているの発見したという事件が多発している。これも、もしかしたらあの男との関係があるのではないかと僕は予想している。その件に関しても調べてくれないか?」
「いや、その事なら俺も体験している。アキレア帝国に行く途中でハンマーヘッドというBランクの魔物が集団で襲撃してきた。そいつらはとてもBランクとは思えないほどの強さで、多分Sランクの何倍もの強さを誇っていた」
「そんなことが、でもそれとあの男の何の関係が?」
「そして俺はその内の一匹を仕留めると、他のハンマーヘッドはすぐさまその場から消えたが、それからアキレア帝国への道のりには大量の魔物が干からびて死体になっていた。俺はその魔物達からその男が何かを吸い取り、ハンマーヘッドにそれを与え、そして魔物を強化したのだと予想している。もしかしたら人間からもその何かを吸い取っているのかも知れないな」
二人は紫色の液体が入ったワイングラスを持ち口に入れた。
「そんなわけないよ。僕らはもう成人だからと言ってもまだ体は子供だからね。これはブドウジュースだよ」
なるほど。15歳はこの世界で成人だからワインを飲むことが出来るのかと思っていたが、そうでも無いみたいだ。
「ところで、アウル、その恰好…」
「ん? どうした?」
何故かハクがクスクスと笑っている。
「いや、ごめん。アウルがそんなちゃんとしたスーツを着ているのが面白くて…。やっぱりあのアウルがスーツを着ていると何というか…真面目そうで気持ちが悪い」
「なんでだよ!?」
失礼な。
「セリーヌ姫、このような所でお会いできるとは光栄です」
セリーヌの隣から男が現れ、お辞儀をした。
「僕はバナーム家の長男のバークです。今宵はどうしてこのようなパーティーへ?」
「なに、かしこまることは無い。某もこの学院の生徒だ。某もこの三人を祝いに来たのだ」
「あの、セリーヌ姫がこの魔法学院の生徒とはどういうことでしょうか?」
「いや、そのままの意味だ。某は魔法大会の後、この学院で生徒になり、共に魔法を学ぶことにしたのだ」
するとバークは凄く驚き、そして同時に喜んだ。
「あの、ところであなた入学試験の第二次試験でハクと戦っていたバーク?」
「ああ、そうだが?」
「随分と可愛くなったのね。以前は筋肉だるまとしか言いようの無い体だったのに…」
「うん、そうだね…ってあのバーク!? 以前のキモさが全て消し飛んで今度は逆に可愛過ぎではないか? 一体何があったんだ?」
やはり、今俺達の目の前で立っている男の娘はバークだったか…。名前が同じでまさかとは思ったが、あの筋肉がこんなもやしみたいになっているとは。本当に何があったんだ?
「別に、いつも通りに過ごしていたらいつの間にか俺の自慢の筋肉も消え、体がどんどん小さくなっていった」
「いや、絶対あり得ないでしょ」
と、そこでメリッサが俺の後ろに現れた。もう忘れているかもしれないが、このメリッサは俺の監視員なのだ。俺の監視員というからには俺の周りを四六時中付きまとってくるのかと思ったら、全然そんなことは無く、ほとんど監視任務を放棄している。勿論授業の時はいつも俺の近くから監視任務を実行しているが毎回、放課後になるとどこかへ姿を消す。と俺の監視員はこんな感じだが、俺もこの方が楽なので、あまり気にはしていない。
「アウル、学院の外から怪しげな老人二人がこちらへ向かって歩いて来ている。私が聞くと、師匠に会いに来たと言っていたが、それはアウルの事か?」
「ああ、多分そうだ。では少し行ってくるよ」
「アウル殿、何処へ行くのだ?」
「少し知り合いが学院に来ているようなので会って来るよ」
「うむ、ではまた後でだ」
俺はパーティー会場を離れ、学院の入り口の門へ向かった。そこには珍しく何も食べ物を持っていないジークとアリスが立っていた。
「お久しぶりだね、アウル」
「こんばんは、アウル」
「おう、二人共久しぶりだな」
実際にはまだ2、3週間ほどしか経っていないのだが、かなり会っていないような気がする。
「今日はどうしたんだ? 先週はアキレア帝国に行ってきたが、子供を老人にするなどという噂はあまり聞かなかったぞ。それに子供も町で出歩いていた」
「ああ、その事なのだがどうやらその男はこの町へ来ているようなのだ。最近同じ様な事がこの町で起きている。今は被害者達を信じる者は少ないが、放っておくと被害者がより増えるかもしれない。それにこの町に来たということは俺達が元の姿に戻れる鍵を握れるチャンスかも知れない。アウル、その男を捕まえるのを手伝ってくれないか?」
「もちろんだ。そのために俺の弟子になったのだからな」
「ありがとう」
「感謝するわ。ところで今、パーティーの最中らしいわね。私たちも参加しても?」
アリスとジークは今にもよだれを垂らしそうな顔をしていた。
「別に良いが」
「ありがとう!! では早速、行きますわよ!」
と、言いアリスはダッシュでパーティー会場の方向へ走って行った。
「それとこの町の周辺にいるはずの魔物達が消えて、干からびて地面に倒れているの発見したという事件が多発している。これも、もしかしたらあの男との関係があるのではないかと僕は予想している。その件に関しても調べてくれないか?」
「いや、その事なら俺も体験している。アキレア帝国に行く途中でハンマーヘッドというBランクの魔物が集団で襲撃してきた。そいつらはとてもBランクとは思えないほどの強さで、多分Sランクの何倍もの強さを誇っていた」
「そんなことが、でもそれとあの男の何の関係が?」
「そして俺はその内の一匹を仕留めると、他のハンマーヘッドはすぐさまその場から消えたが、それからアキレア帝国への道のりには大量の魔物が干からびて死体になっていた。俺はその魔物達からその男が何かを吸い取り、ハンマーヘッドにそれを与え、そして魔物を強化したのだと予想している。もしかしたら人間からもその何かを吸い取っているのかも知れないな」
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