精霊たちと契約戦争

takuma

雪笹の頼み②

今俺はこの辺では大きいめの、ショッピングモールの1階に来ている。
なぜショッピングモールなのかと言うと女性陣の要望があったからである。
「それにしても藺草、ちょっと張りきりすぎじゃないか?」
「なに言ってんだよ!あんなに美しい美少女を待たせるわけにはいかないだろ!!」

「そうは言ってもなー、、、まだ、集合の1時間前だぞ・・・。」
正確に言えばすでに30分は待っている。
「まだ来ないかなー!!」
「だから、まだ1時間前何だって。」
思わず荒いため息を吐いてしまった。
「はぁー、ちょっと俺トイレ行ってくるな。」
「おうよ、ここは俺に任せろ!」
「お、おう。」

(こんなときでも藺草は元気だなー。)
そんなことを思いながら、俺はトイレに向かった。
「・・・・・・。」
「何をボーとしているんだ。もしかして、昨日の事が気になっているのか?」
「あぁ、ちょっとな。」


《「司令、話って言うのは?」
「君にはいくつか話しておこうと思ってね。」
「何ですか、そんな深刻そうな顔して。」
「まぁ、戦場に行くんだ。いつ死んでもおかしくはない。それでね、君に頼みがある、ここで聞いたことは誰にも話さないでくれ。」
「分かりましたけど、何ですか?今の俺に出来ることなんてたいしてありませんけど。」
「もし、もし私が死んだらこの机の一番上の引き出しを確認してくれ。勿論この事は他言無用でな。」》

「何でいきなりあんなことを言ったんだろうな。」
「さあね。私には人間の感情とかはよくわからない。」
「そうか。」
俺は会話をしながら洗面台で手を洗い目の前にある鏡を見た。
その鏡には自分の顔の隣にふわふわと浮いている、アルマの姿があった。
「はぁー!何でお前がここにいるんだよ!」
「なにか悩んでいるようだったからな、ついつい気になってついてきた!にひひっ。」
そういい無邪気に笑うアルマに俺は慌てて質問した。
「なぁ、まさかお前昨日の、俺と司令の話聞いてたのか?」
「うん、聞いてたよ!基本的に精霊は契約者の側にいるから、離れるとしたら、そうしなきゃいけない事態に陥るか、契約者の命令があったときくらいだろうね。」
「そっか、聞いてたのか。なぁ、あの事は」
「分かってるよ、みんなには言わない。安心して私、口は固い方だからさ。」
「うん、ありがと。」
俺はその言葉を聞いて一先ずは安心できた
はずがない
「なぁアルマ、いくつかいいか?」
「うん、いいよ。」
「何でお前ここにいる。」
俺の質問に対してアルマは首を横にかしげていった。
「ん?だからさっきも言ったじゃん、精霊は基本契約者の側にいるって。」
「そう言うことじゃない、ここ男子トイレだよ!!」
「それは知っているが、何だ楓、恥ずかしいのか。」
アルマはからかうように俺の頭の回りをくるくると回りながらいった。
「アァーー、いいから早く出るぞ。」
そういい、俺は颯爽とトイレからでた。

「アルマあのさ、町中とか人がいるところでは姿は現さないでくれよ。もし誰かに見つかったりしたら。」
「あらまー、それは大変だ。大騒ぎだねっ!!」
何故か楽しそうに返事をするアルマ。
「なにかに化けたりできないのか、犬とか猫とか。」
「出来るよ。でも、犬とか猫はやだなー。んー、よし決めた、ちょっと待っててね。」
そういわれたので俺は少し待ったが、なかなか姿を変えないアルマ。
しかし、瞬きをしたその次の瞬間目の前には椿より少しだけ背の高い黒髪の少女がいた。
黒い髪に黒いワンピースを着た少女だ。
「ま、まさかお前、アルマか!?」
「うん、そーだよ!おにーちゃん!!」
本当に姿があった人間のようになったのは驚いたが俺には1つ気になることがあった。
「あ、あのさ。何で、お兄ちゃんなの?」
「ただそういう設定にしただけだよ。紅葉たちみたいな『エスポワール』の隊員ならいいけど知らない人に聞かれたら面倒だからね。」
「面倒ってそんな理由でかよ。まぁいいけど、、、」

俺は人間と同じ姿になったアルマと一緒に藺草のところへ戻った。


正直、今の一見でも驚くところは沢山あった。
でも昨日、雪笹に言われた言葉はどうしても頭から離れなかった。
そして嫌な胸騒ぎと不安を抱えたまま、これからはそう無いであろう休日を過ごすことになった。

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