勇者育成学校でトップの自称パンピー【凍結】

決事

第十五話 俺の休息は…?

あっはっはっはっ!

こ、この声は!?
慌ててもう一度布団を被った。
二度寝をしよう、はい1、2

ドンドンドンッ!
おい、居るのだろう!
さあ出かけるぞ!

クソ、今夢の国へ飛び立てそうだったのに……。
今日から秋盛祭の休暇に入るため、マリセは昨日の放課後に発っている。
マリセがいれば今ドアの外にいる奴に何とか言って帰らせることも出来たろうに。

おーい、ドアを蹴破るぞー!
はい3、2

「やあ皇女さん!おはよう!」

このアマ、人んちのドアに何しようとしてた。
どう間違ったら家主が出てこない、うん、ドア壊すか、になるんだよ!

「やはりいるではないか。しかしその格好を見ると先まで寝ていたのか。休日だからといって遅寝遅起きは身体に良くないぞ。私のように毎日健康的な生活週間を築くことでだな……」

なんだ、今日の皇女さんは教師モードなのか。
ずっと保健の授業を繰り広げている。

「……聞いているのかミネル・ハンフリー!」

ぽけーと聞いていた俺は彼女の馬鹿でかい声で我に返った。
時間を無駄にしてしまった。
今お誘いを断る言い訳を考えておくべきだった。
さて、何がいいか……。

「父上にミネル・ハンフリーという者を加えて狩りをすると言ったら、城に招いたらどうだと提案されてな。今から城へいざしゅっぱーつ!」

遠足にでも行くかのようなハイテンションの皇女さん。
まあ待て、今いい言い訳が……ん?
待て、何と言った?
絶対国王にわしの娘はやらんぞとか言われる展開やん、じゃなくて。
え、何つった?

「城に、入れるのか?その、ーーを見せてもらえたりするか……?」

勿論だ。

その返答を聞き、一瞬で荷物を整えた。
いざしゅっぱーつ!

〜*〜*〜*〜*〜
さてさて、ミネルのヤロウは何に釣られたんでしょうか
次回、やっと彼の自前のチートについて話せそうですw

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