魔王を倒そうとしていた勇者と勇者を倒そうとしていた魔王を入れ替えてみた。

りゅう

無理ゲー再び

「わかりました…今は殺さないであげます…2人の身体が元に戻った時は覚悟してくださいね」

「わかったが…我も簡単には殺されないぞ」

なんとか話はまとまったようじゃな
神様はそう呟き3人を呼び出す。

3人が神様の元に戻った時には魔王は勇者の身体の中にいて、ルーラは自分の身体に戻っていた。

「なんとかなったようじゃな」

「まあ、なんとか…」

神様の言葉に勇者が答える。

「さて、じゃあ願いの方に戻るかのう…」

魔王が失敗したせいでまた1からスタートだ…

「さて、それでは諸君らにこれを止めてもらいたい」

神様が壁に映像を映し出す。
そこには魔王軍と勇者の仲間の軍が映し出されていた。
どうやら近くに陣取っているようで戦いが始まる直前のようだ。

「今回ルーラはここで留守番じゃな…2人には今にも始まりそうな戦いを止めてもらう」

「なんだ楽勝じゃねえか」

魔王が呟く。
まあ身体が入れ替わっていても2人で和平を結んだところを見せればなんとかなるだろう。

「今回スタート地点は勇者は勇者側の軍の中、魔王は魔王軍の中じゃ頑張ってのう」

つまり勇者は魔王の姿で勇者側の軍の中に、魔王は勇者の姿で魔王軍の中に突っ込まれるってことか………

「「「無理ゲーだろ!」」」

勇者、魔王、ルーラが同時に叫ぶ。
そりゃ敵の軍のリーダーの姿の人物が現れたら即殺されるだろう。

「じゃあ、頑張ってのう」

神様は笑いながら勇者と魔王をスタート地点に飛ばす。







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