〜豪勇無双なるスピリット〜

RA15

1-7 着地成功

「みーつけた」

「!?」

綾人、イズキ、ミズハ、マリは
一斉に目の前に立つ白い建物の屋上を見上げる。

「さっきのやつと違うぞ」
イズキがそう言う。
(くっそ、後30分どうしのげばいいんだ。)

「とぉっ」
そう言いながら屋上から飛び降りてくるのは、白い半ズボンの男

ぐにゃ!っ

「キャーー」「なんなの?こいつっ」
マリとミズハが驚く
それは綾人やイズキも同じである
目の前には、手足が、地面に落ちた衝撃でありえない角度にぐにゃぐにゃと曲がっている。

「着地成功。」

男は起き上がると一緒に、曲がっていた手足が元の姿へと修正してゆく。
片手には大剣。

「どいつからころそーかな?」

「気をつけろ!」

綾人はみんなに叫ぶ

(まずい、またあの化け物みたいなスピードでこられたら)

「きーめたっ」

4人は、男から目を離さず武器を構える。
その瞬間、

ガァッ、グチィッ‼︎


綾人は、目を広げ、横に振り向く

「マァァリィィィィィィイ!」

イズキの声が響き渡った。

マリは、白い建物の壁に、大剣ごと心臓部分に突き刺さっていた。
コンクリートの破片と共にマリの胸部から血がポタポタと垂れ流れている。
顔をさげたまま動かない。

「ふふふっはっはっは

死んじゃったー」

男は突き刺したまま顔を後ろに向け言う

「てっめぇっ

なにしてんかわかってんのかよっ」

綾人とミズハがその光景に驚いているだけしかできない中、イズキが言う。
目つきは誰よりも殺意を放っていた。

「!?」
綾人とミズハは、イズキの武器である、刀から赤い煙のような、気体が出ていることに気づいた

白い半ズボンの男の目つきが変わった。
大剣を抜き、イズキをにらみ話す

「てめぇもあいつらの仲間か、?」

黙ってにらみ続けるイズキには殺意しか感じられない。

「なんでマリがしななくちゃいけねーんだよ

あいつはてめぇになんかしたのかよ」

「ちっ、めんどくせー、ただ殺しただけだよ

悪いけどいまの君とは戦わないことにするよ

じゃ」

(さっきと様子が違う?)

男は歩いて離れていく。

「ッツ  死ねよ」

男は気配を感じたのか後ろを引きつった顔で振り向く

ザクィィッ‼︎

「!?」

綾人とミズハの横を風のようなスピードで通り過ぎるイズキは、そのまま男の首をぶちぎった。

サーーーッ

首から血が舞い散る。



そのまま、敵と遭遇することはなく、授業一時間目が終了した。


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