勇者でわなく魔王で呼ばれたから頑張って生きる

柚子華

7話

こうして俺は城を出て行った。
そして今は、酒場みたいなところでスゥとお金を稼ぐ方法について話し合っていた。
ちなみに今のスゥだが、俺と同じぐらいの身長になっていて、かなり美人の分類に入るだろうと思う。
成長しすぎだとは思うが気のせいだろう。きっと。

「鍛錬とお金稼ぎを一緒にするなら、冒険者になるのが一番効率いいのです。」

「やっぱりそうなんだな。」

「はい。冒険者だと始めはもらえるお金が少ないのですがランクの昇格に応じて徐々に増えていくです。」

「取り敢えずはそこでいいかな。」
(今は有名になっても仕方がないかな。)と思っていた。
そのために失念していた。
ギルドでのテンプレというものを・・・。

やっちゃった・・・。
「君可愛いねぇ、そんな男とじゃなくて俺たちと飲まない?」
「そんな無法者はほっといて、俺たちと飲んで気持ちよくなろうぜ?」
それはそうだ。スゥはかなり美人の部類に入るんだった。それに俺だってこんなことぐらいは予想できたはずなのに油断していたんだろうな。
さて、取り敢えずは早く依頼を受けてみたいから、こいつらをどうにかしないとな。

「スゥ、ほっといていいよ。それよりも行こうか。」
俺が、スゥに手を差し出すと、
「あっ・・・は、はい。」
と恥ずかしそうにしながらも、しっかりと掴んでくれた。

当然それだと面白くない男達は俺を引き剥がそうとするがスゥのひと睨みと、いつのまにかこちらの味方になっていた女性陣が止めに入ってくれたおかげで変な事をせずに済んだ。

このままだとさらに男たちから変な勧誘を受けかねないので早く登録しようと思い、受付らしい所へ向かった。

俺が向かった先はバストサイズがEぐらいのなかなかに美人がやっている受付だ。  スゥが睨んで来た気がするがきにしない。

「冒険者登録がしたいんですが。」
と言ったはずなのだが反応がない。それどころか、彼女の視線がどこか熱を持っている気もする。

「あの、冒険者登録を・・・」

「・・・・・・あっ、は、はい!」
良かった。ちゃんと戻ってきたみたいだ。
「と、登録ですね…では、こちらの用紙に記入しておいてください。」
「はい。」

そうして書いて待ちながら横目で広場を見てみると、複数人の女性グループが男性陣の顔を赤くさせていた。



すいませんでしたぁぁぁぁぁ!
ええ、やっと試験が終わりましたよ。
だからといって今まで通りこのペースで上げていきますので今後ともよろしく「なのです!」・・・えぇ。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品