目立ちたくない男の異世界生活【リメイク版】

血迷ったトモ

第6話 状況確認と宿屋のテンプレ?

女将のラナによって2階の自分の部屋に案内された後、智紀は状況整理とやるべき事を、インベントリーに入っていた紙とペンでメモしていた。

-まず、スキルの確認と一般人の強さの確認。それから早く身分証を手に入れねば。ということは、明日は冒険者ギルドに行って来ないと。まぁ、絡まれても並大抵の奴なら大丈夫かな?でも、目立ちたくないしな〜。そうか!ローブで顔を隠して偽名を使えたら使うか。そうすれば、俺TUEEEEできるし何よりノンビリ暮らすという夢を達成する資金も手に入る。一応俺は健全な青年だけどモテなすぎて、女性の扱い方が分からなくてハーレムとか胃が死ねるから却下っていうことで。でも、仲間は欲しいな〜。でも、それは後回しにしとくか。それと貴族に対しては、アホなことをしてこないときは丁寧に対応し、馬鹿げた要求や態度を取ってきたらぶち殺すか。なるべく目をつけられたくは無いしね。こんなものか。ん、眠い…。-

一段落ついてリラックスしたためか、急に眠気が襲ってきた智紀は、夕食も食べずに、ベッドに横になり、これからの生活に思いを馳せながら眠りについた。

翌日

「やばい!スキルの確認忘れてた!!今の時間は…日本時間で5時半か。いつもの癖で早く起きてしまった…」

智紀は持っていたスマホ(充電が切れそう)で時間を確認した。
どうでもいい事だが、現在大学生1年であった智紀は地方に住んでいるため、毎朝それなりに時間をかけて大学のある都心部まで電車に揺られて行くため、この時間に起きるのが習慣として根付きつつあった。

「まったく、驚かせてくれる。しかし、今までの努力(ほぼノー勉で過ごしてきた)を返して欲しいもんだな〜。せっかく大学まで行ったのに、その知識も法学部だから、他世界の法律に詳しくてもなんの意味も無いやんけ!!はぁ〜。よし、気を取り直して能力の確認しとこう…。」

ミヤガイ トモキ
種族:人間族
年齢:19
職業:学生
スキル:鑑定Lv.- 気配察知Lv.1 身体強化Lv.5
インベントリーLv.- 
祝福ギフト:魔を極めし者 武を極めし者
称号:非リア 異世界人 神々のオモチャ

「うん、取り敢えずツッコミどころ満載だな。つーか、年齢が変わってる!そういや〜今日誕生日か…。なんつータイミングだよ!!神からの誕生日プレゼントが異世界召喚で〜すって笑えるなー。って笑えるか!!まぁ、基本非リアなんで祝ってくれる彼女とかいないんだけど。アハハハハ!」 

ードンッー

『うるせーぞ!!静かにしろ!!』 

「すみませんでした!!」

-ちょっと静かに確認しないと…。
まぁ、見た感じそのまんまな能力だしこのままギルドに直行しても大丈夫かな?-

結局特にすることも無く1時間ほど暇を持て余しているとドアがノックされた。

「トモキさ〜ん!朝食の準備が整いました〜。」

可愛らしい少女の声が聞こえてきた。

「!? は、はい分かりました。今行きます。」

返事をすると、ドアの外から遠ざかる足音が聞こえた。

-おっかしいなー。何で女の子の声が聞こえたんだろう。もしかしてテンプレ展開の宿屋の娘さんの登場か!?そして主人は料理人でめちゃくちゃ料理が上手いとか?いやっほーい!!食道楽グルメに俺はなる!!ってな。-

智紀は少々調子に乗りながら1回の食堂へと降りていった。

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