平穏という言葉は僕には存在しない

信念のドラゴニュート

11話 唐突のHRでもいつも元気

 残飯が胃の中で猛威を振るい、午後の授業を全く集中できなかった。嬉しい。

 そんなこんなで放課後、帰ろうと腰を上げた時、担任が入ってきた。

「お前ら、少し残れ。HRがある。」

 なんか問題でもあったん? と思い周りを見てみると百木、八木、柳瀬がこちらを睨んでいた。いや、ぼく何にもしてないよ・・・。

「もうすぐ文化祭だからな、そのことをみんなに伝えようと思ってな。」

 そうか、文化祭があるのか。小学校の頃はなかったからやっぱり新鮮だなあ。

「まず、何をやるか、を話し合ってもらう。」

 そこから決めるのか。1から決めれるのか。すごい新鮮だなあ。

「何か意見はあるか? と言いたいところだが、その前にここで文化祭代表者を選びたいと思う。」

 まず先に学級委員を決めてからの方がいいと思いますがね、はい。やっぱり中学校、斬新なスタイルだなあ。

「センセー、具体的にどんな内容の仕事があるんですか?」

 なんだこいつ、最初の挨拶はゆるかったのに途中から漢字ばっか使ってたぞ! なんかかっこいい。

「主にクラスのみんなをまとめて案を出させたりする係だな。そこまで大変じゃないぞ。」

 ブラックな匂いがプンプンするぜぇ! まずこんな奴らまとめるだけで一苦労だっつーの。

「じゃあ、ぼくやります。」

 ・・・なあ知ってるか?世の中にはこんな格言があるんだ。
「1年1学期の学級委員は目立ちたがり」情報源は父。ほんとにあんのかなこんな名言。多分作者は陰キャ。

 まあ、それはさておき。誰も手を挙げようとしない役職に自ら進んでやるとは・・・。こいつどんだけ目立ちたいんだ。

「ちなみに、係は2人だからな。」

 先に言えカス。まあ関係ないんだけど。思えばこの人先生だ。カスだなんて言ってごめんなさい。

「じゃあ、他にやりたい人はいるかな?」

 早速指揮を取り始めたぞこいつ。どんだけ目立ちたいんだ。

「・・・。」

 暫しの沈黙。

「あ、じゃあやります。」

 あ?  誰だもう1人の目立ちたがりは? と思ったら百木様でした。
 いや、百木様は目立ちたがりではないと信じておりますぞ。この爺、一生百木様について行く所存でございまする。

「おお、意外と早く決まったな。じゃ、解散!」

まあ、そんなこんなで終わった臨時HRなのでした。そりゃ、HRに笑いを求めちゃ野暮ってもんですよ。全く。にしてもつまんなかったな。

・・・ん? やること決めんじゃなかったの? 前言撤回。あいつやっぱカスだ。


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