ゲーム持って異世界へ

ユリカ

◆◆八十階層に向けてその3~

俺が俺専用の部屋から出ると光一達が丁度ギルドに入ってくるのが見えた。
何故分かるかって?俺専用の部屋は受付所の奥の方にあるからだ。
「おはようさん光一に委員長に副委員長」
「おはようさん!」
「おはようございます(^ ^)」
「……おはよ…( σω-)」
と元気に挨拶を返してくる。若干一人が眠たそうだが。
「光一、今日はちゃんと持ってきたか?」
「準備万端だぜ!」
と見せる光一。
よしそんじゃま行くか!
と俺達はダンジョンに向かった。


ダンジョン三十三階層~
「寒っ!」
「寒いですね…」
「……:(´◦ω◦`):ガクガク」
「我慢だな、動けば寒くなくなるって」
これが俺達がダンジョンに入っての最初の一言。
安全エリアから暫くとホワイトウルフと出くわした。
「よし、アイツで肩慣らしだな」
「俺がアイツを引きつけるから、花美は支援魔法と遠距離魔法を翠はできるだけ足を攻撃してくれ」
「わかりました!」
「了解…」
と光一の指示に二人は返事を返す。
「こっちだっ!」
と光一はホワイトウルフに向けて剣を振りかざす。それをホワイトウルフは後ろに飛び避けて宙返りをし着地する。
「グルルルル……」
光一に向けて牙を剥き出し唸るホワイトウルフ。
光一の引きつけは成功したようだ。
「“防御力向上”“攻撃力向上”“ストーンバレット”」
と次に委員長が光一と副委員長に防御力と攻撃力の向上を付与し、石の礫でホワイトウルフの目を攻撃する。
副委員長は気配を絶ち、最小限の音だけでホワイトウルフの死角に回る。そして足元を攻撃する。
「グルァア゙ア゙ア゙ア゙!」
とホワイトウルフが足を斬りつけられた痛みで喚叫する。
ホワイトウルフは副委員長の方を向き鋭い爪で斬り掛かる。
副委員長はその攻撃を二つのクナイ?いや短剣?をクロスしそれを受け止める。
「はぁああっ!!」
と光一がホワイトウルフを後ろから攻撃する。
三人ともいいチームプレーだ。
さて…
「そろそろ終わるな」
と俺は呟く。
「身体温まったぜ」
「ぽかぽか…」
「少し寒くなくなりましたね」
とホワイトウルフを倒し終えた三人の最初の一言。
君たちどれだけ寒かっんだ…
「お疲れさん 次行くか」
「おう!」
「わかりました」
「ん…」
とまた俺達は歩き始めた。

ストッ…
「おっと…!」
と委員長に向けて落ちてくる氷柱を俺は剣で砕く。
危ねぇ…あいつか落としたのは…
「なんだ!?」
「なんですか!?」
「…びっくりした…」
といきなり俺が剣を振り氷柱を砕いたことに驚く三人。
「上をよーく見てみろ」
と天井を指さしてそういう。
「スライム!?」
と最初に気づいたのは委員長。
残りの二人も委員長と同じ所を見るとようやく見つけたらしい。
「あれはアイススライムと言ってだな、天井とほぼ一体化した状態で待ち伏せして俺達みたいな冒険者を襲うんだ。今みたいに氷柱を落としてな」
と俺は言いながら天井にいるスライムの核をジャンプし剣で貫く。
「後…あいつらは兎に角動きが遅い。それと冒険者の中でこいつらは頭の上から氷柱を落としてくるから«頭上殺し»って言われているぞ」
と俺は着地をしそう言う。
「物騒な名前だな…」
「ですね…」
「怖い…」
とスライムの名前に苦笑いを浮かべる三人。
「さて、次行くぞ。それとこのスライムは偶にしか出ないが警戒は怠るなよ」
と俺は忠告をし俺達は先に進んだ。
それから何度か休憩を取りながら各階層を進んで行った。

そして三十六階層までたどり着いた。
「あれ?…寒くない?」
「あぁ…そう言えば、言ってなかったな。ここからは沼地が続くぞ。足元気を付けてないと滑って転ぶぞ」
と俺はいい先を進んでいく。
「沼地…ジメジメ…ヌルヌル…」
「委員長大丈夫か?顔色悪いけど」
「だッ…大丈夫で…です…よ」
と沼地と聴いて顔を真っ青にしてブツブツ言いながら跡を着いてくる委員長にそう声をかけると大丈夫じゃない返事が返ってきた。
どうしたんだ?
と思っていると服をクイクイって引っ張られているのに気づき振り向く。
振り向くと副委員長が此方を見上げていた。
「どうした?」
「花美カエル嫌い…だから顔青い…」
と言ってきた。
なるほど…沼地=カエル
ここはカエル出るからなぁ~てかほぼカエル。
ピョコン…ピョコン…
「っ!?“ファイヤー・ボール!!!”“ファイヤー・ボール”」
と委員長が魔法を出てきたカエル目掛けて放つ。
「うおっ!?」
「…!?」
と驚く二人。
「カエルいやーーーー!!!!“ファイヤー…”」
「委員長ストップストップ!!もう居ないから!!」
と俺は委員長の杖を掴み魔法を止めに入る。
すると委員長は糸が切れたかのように気絶した。
「兎に角一旦安全エリアまで戻ろう…」
と俺はいい二人も首を縦に振って同意する。


安全エリア~
「……ん…ここは…」
と委員長が目を覚ました。
「大丈夫か?ここは安全エリアだ」
「確か私達は…歩いてて…それで……かっ…カエルがでっ…出てきて…!」
「落ち着け、花美ここにはあれは入って来れないからな」
と光一がまた蒼ざめ動揺し出す委員長を落ち着かせようとする。
何とか落ち着いたようだ。
「さて…これからどうするか決めるぞ」
「おう」
「はい」
「わかった…」
と俺達は円状に座る。
「じゃぁまずは、今日はここまでだな。もうすぐ昼だ。そしてもう一つこの沼地は三十九階層まであるから委員長がどうやって抜けるか考えるだな。」
「どうする?」
「三十九階層まで…この階入れて後三階層…カエルいっぱい…」
「花美は颯斗と私と光一の後ろで歩けばいい…颯斗が居るから花美がカエルに出会う前に私達が攻撃出来る。」
と副委員長がいつもより長く話をする。
副委員長は俺のことレーダーか何かだと思ってるよな…事実そうだけどさ…
「それで行くか」
「だな!」
「申し訳ないです…(๑´^`๑)」
と俺と光一の賛成の意に申し訳なさそうな顔をして委員長はそう言った。
「花美、誰にでも嫌いなものはある」
とフォローを入れる副委員長。副委員長っていつもぼんやりしているけど結構しっかりしているしこう見ると委員長が妹で副委員長が姉に見えてくるな。
「さて、地上に戻りますか」
と俺は言った。
そして俺達はダンジョンから転移石で地上に戻り光一達はギルドで素材の換金をしに行く為にここで別れた。

ここからが本番だ!
八十階層ボス待ってろよ!
と俺はまたダンジョンに潜るのだった。

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話が進まない…
誤字脱字、変な言い回しなどなどがありましたら感想の方にお願いしますm(*_ _)m

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