ゲーム持って異世界へ

ユリカ

◆◆スイーツだ〜

「着いたぞ、ここだ!」
と光一は店の前で仁王立ちしてドヤ顔で言う。
光一…店の前で仁王立ちとか邪魔にしかならないだろ…ちょっとは考えろよ…周りの人もチラチラとこっちを観てくるしよ…
「分かったから早く入ろうな…」
と俺は光一の襟元を掴み引っ張ってさっさと中に入る。
店の中は女性客が殆どを占めていた。
「いらっしゃいませぇ〜メニューをどうぞ」
と店員の女の子が入ってきた俺達にメニュー表を配ってくる。あれだ…選んでから席に着く方式の店だな。
「光一、どれが美味いんだ?」
「俺が前に食べたのは…これだな!フルーツパフェみたいだったぞ!」
と光一はメニュー表を見て俺の質問に答える。良し、今回はそれにしてみるか…
「光一決まったか?」
「決まったぜ!花美と翠は決まったか?」
「決まった…」
「はい決まりましたよ」
と光一言うと花美と翠だったかがそう答える。
「すみません〜注文いいですか?」
「はーい!ご注文をどうぞ!」
「俺はパルフェお願いします」
「俺はガレットってやつで!」
「私はモンブリン…」
「私はワッフェルで…お願いします」
「パルフェとガレットとモンブリンとワッフェルですね!番号をお呼びしますので暫くお待ちください!これがその番号札です!あっ!お席は自由となっております!」
と番号札を渡す際に思い出した様に席は自由である事を店員の女の子は慌てて付け加える。俺達は席をとる人と品を待つ人とに別れた。勿論品を待つのは俺と光一だ。
「珍しいな、お前が待つ方に来るなんて」
「お前だけだったら俺は座って待つ方に行くぞ?今日はあいつらが居るからな」
「なるほどな…」
と俺と光一は一言二言話していると番号が言われた。
それを受け取りに行き席に着いた。
「おぉ~まさにパフェだな」
「俺のはクレープだったぞ!」
「私のはモンブラン…?」
「私のはワッフルですね」
とそれぞれに俺達は地球のデザートに似たスイーツを見て地球での名前を言っていく。
パク(*゚~゚*)モグ モグ…
「美味いな…」
「だろ!だろ!それ美味いだろ!」
「光一もう少し静かにしろ…」
と俺が美味いとボソッと言うのを聞いていたのか光一が自慢する様にニカニカと笑って言ってくる。
下にはスポンジケーキが入っていて上は新鮮なフルーツを星型やハート型に切って飾ってあってホイップクリームらしき物ものっていた。まぁ…美味しく頂いた。
その後お金を払って店を出た。
「さて…ダンジョンにでも行きますか」
「?颯斗ダンジョンに行くのか?」
「そうだが?」
「俺も連れてってくれ!」
「嫌だ」
「何でだよ!?」
「レベルが足らない…じゃぁな」
と光一に言い別れた。後ろから“クソー!!”
だの“美味いスイーツの店を教えてやっただろ!”などなど聞こえるが無視だ…
なんたって俺が今から行こうとしている階は五十一階だからな…光一にはまだまだ無理な所だ。

………
……………
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…………………………………五十一階…
さてどんなモンスターが出てくるんだろうな…

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『元魔王が勇者を育てるそうです』を書き始めました。
読んで見てください

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