ArkRoyalを吸う君が好き
1箱目-1本目-
自己紹介を終え、連絡先も交換した僕たちはすぐに静かになってしまった。目のやり場に困る海咲さんの格好に何とも言えない。このままだとまずいと感じ、思い切って何か話そうと口を開いたその瞬間、
「ぐうぅ〜〜。」
海咲さんの大きないびきが聞こえてきた。仕事終わりに呑んでいた所に入ってきて、潰れた僕を介抱してくれてたから無理も無い。彼女の背中にそっと布団をかけた瞬間、
「ん…ゆうじぃ…」
と寝言が聞こえた。
ドキドキしながら僕も目を瞑り、眠りについた。
ー翌日
微かに耳に何かが聞こえてくる。
「…じ…く…うじ…くん…ゆうじくん!」
ハッと目が覚めた。
目の前には海咲さんが僕に跨っていた。
「やーっと起きたか裕司くん。もうお昼だ。さ、飯を食おう!顔洗って来な!」
まるで実家のオカンのような口調で起こされた。それでも昨晩のドキドキは今も胸に残っている。顔を洗い終え、居間に戻るとカップラーメンが二つ用意されていた。気になることがあったので僕は思い切って海咲さんに質問した。
「海咲さん、いつもカップラーメンばかり食べてるんですか?」
「んー、まあそうだな。料理できないから大体はインスタントで済ませてるけど、それがどうしたんだい?」
「そんなんじゃお体壊しますよ。ラーメンはやめて、何か違うものを食べましょう。冷蔵庫開けてもいいですか?」
「構わないが、大したものは無いぞ?」
冷蔵庫を開いた。中身は予想通りと言った所だった。卵とご飯とウインナーがあるだけで、他はビールで埋め尽くされていた。
「丁度いい材料があります。チャーハンにしましょう。」
「チャーハン!?裕司くん!パラパラがいい!」
いつも以上に大きな声を出し、子どものようにはしゃぐ海咲さん。直視できないほど可愛かった。
「す、すぐ作りますんで待っててください。」
「りょーかいです、りょーりちょー!」
スキップしながら居間へと戻る海咲さんを横目に早速チャーハンを作り始める。
常温のご飯に塩コショウを軽く振り、大さじ一杯の油をそのご飯にかけて合わせる。ウインナーを一口サイズに切り、いよいよ炒めに入る。深めのフライパンにまずは火を強火でかけて白い煙が出るまで熱する。その間に、先ほどのご飯に卵1個分ほどを混ぜ合わせる。少し卵が少ない卵かけご飯位にふる。もう一つ卵を割って溶き、煙の出たフライパンに卵、ご飯の順に投入する。すぐに卵とご飯をひっくり返しご飯がバラバラになるようにヘラで切りながら炒める。五十秒ほど炒めたらそこにウインナーを投入。そこから中火で三十秒炒め火を止める。味付けは塩コショウと醤油で完成だ。
「海咲さん、で、できましたよ〜」
「待ってました〜♡うわぁ〜パラパラだぁ〜♡いっただっきまぁ〜す♡」
ひとくち食べた。そしてふた口、み口…。あっという間にチャーハンはなくなってしまった。
「ん〜♡ごちそうさまでしたぁ〜♡美味しかったー!ありがとう裕司くん!」
「いえいえ、お口にあったようで良かったです。」
「とっても美味しかったよ!普段から作ってるのー?」
「独り暮らししてるのでこれくらいなら毎日してます。」
「凄いねー!あのさあのさ!よかったらなんだけど、今度また作ってよ!」
「い、いいですよ。」
「やったー♡」
相手の調子に飲まれながらも、また会う約束が出来た。このペースでどんどん距離を縮めていきたい。
「ぐうぅ〜〜。」
海咲さんの大きないびきが聞こえてきた。仕事終わりに呑んでいた所に入ってきて、潰れた僕を介抱してくれてたから無理も無い。彼女の背中にそっと布団をかけた瞬間、
「ん…ゆうじぃ…」
と寝言が聞こえた。
ドキドキしながら僕も目を瞑り、眠りについた。
ー翌日
微かに耳に何かが聞こえてくる。
「…じ…く…うじ…くん…ゆうじくん!」
ハッと目が覚めた。
目の前には海咲さんが僕に跨っていた。
「やーっと起きたか裕司くん。もうお昼だ。さ、飯を食おう!顔洗って来な!」
まるで実家のオカンのような口調で起こされた。それでも昨晩のドキドキは今も胸に残っている。顔を洗い終え、居間に戻るとカップラーメンが二つ用意されていた。気になることがあったので僕は思い切って海咲さんに質問した。
「海咲さん、いつもカップラーメンばかり食べてるんですか?」
「んー、まあそうだな。料理できないから大体はインスタントで済ませてるけど、それがどうしたんだい?」
「そんなんじゃお体壊しますよ。ラーメンはやめて、何か違うものを食べましょう。冷蔵庫開けてもいいですか?」
「構わないが、大したものは無いぞ?」
冷蔵庫を開いた。中身は予想通りと言った所だった。卵とご飯とウインナーがあるだけで、他はビールで埋め尽くされていた。
「丁度いい材料があります。チャーハンにしましょう。」
「チャーハン!?裕司くん!パラパラがいい!」
いつも以上に大きな声を出し、子どものようにはしゃぐ海咲さん。直視できないほど可愛かった。
「す、すぐ作りますんで待っててください。」
「りょーかいです、りょーりちょー!」
スキップしながら居間へと戻る海咲さんを横目に早速チャーハンを作り始める。
常温のご飯に塩コショウを軽く振り、大さじ一杯の油をそのご飯にかけて合わせる。ウインナーを一口サイズに切り、いよいよ炒めに入る。深めのフライパンにまずは火を強火でかけて白い煙が出るまで熱する。その間に、先ほどのご飯に卵1個分ほどを混ぜ合わせる。少し卵が少ない卵かけご飯位にふる。もう一つ卵を割って溶き、煙の出たフライパンに卵、ご飯の順に投入する。すぐに卵とご飯をひっくり返しご飯がバラバラになるようにヘラで切りながら炒める。五十秒ほど炒めたらそこにウインナーを投入。そこから中火で三十秒炒め火を止める。味付けは塩コショウと醤油で完成だ。
「海咲さん、で、できましたよ〜」
「待ってました〜♡うわぁ〜パラパラだぁ〜♡いっただっきまぁ〜す♡」
ひとくち食べた。そしてふた口、み口…。あっという間にチャーハンはなくなってしまった。
「ん〜♡ごちそうさまでしたぁ〜♡美味しかったー!ありがとう裕司くん!」
「いえいえ、お口にあったようで良かったです。」
「とっても美味しかったよ!普段から作ってるのー?」
「独り暮らししてるのでこれくらいなら毎日してます。」
「凄いねー!あのさあのさ!よかったらなんだけど、今度また作ってよ!」
「い、いいですよ。」
「やったー♡」
相手の調子に飲まれながらも、また会う約束が出来た。このペースでどんどん距離を縮めていきたい。
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