ツンデレ妹とヤンデレ妹に愛されすぎて困ってます!
13話「妹たちと期末テスト」 中編
「……まさかこんなことになるとはな」
今俺は女の子四人に囲まれている。
側から見ればハーレム状態だがそうとは言えない。
この四人の勉強の面倒を見なくてはいけないからだ。
言わば教師と生徒たちである。
「……まさかレナが菜摘を超えるバカだとはな……」
「う、うるさいわね……。 しょうがないじゃない」
何がしょうがないのかは知らないが突っ込むのは色々と面倒だからやめておこう。
妹たちに勉強を教えるにあたって、レナに中学レベルの問題を出したのだがまったく答えられなかったのだ。
よくうちの高校に入学できたなと思えるくらいだ。
レナの家の金持ちさを考えるとなんとなく予想はつくがあえて言及しないでおこう。
「むー、陽兄は茜たちの家庭教師なのに」
「うー、茜たんそんな風にお姉ちゃんを睨まないで」
「はあ、いつのまにか人数増えてるし。 兄さんに四人分の家庭教師できるの?」
俺の隣に座っている智咲が俺に耳打ちをする。
「……まあ、なんとかするさ」
「はあ、 兄さんは本当お人好しなんだから」
「ごめんね、陽ちゃん。 私がもうちょっと頭良ければ……」
「まあ、お前が頭良かったら完璧人間すぎて世の中のバランスが取れないからな。 そろそろ勉強会始めるぞみんな」
俺がそう言うと皆一斉に「はーい」と元気よく返事をした。
まったく、こんな時に限って息が合うとはな。
そんなこんなで俺たちの勉強会が始まった。
基本的には自習スタイル。
分からないところがあればその都度俺が懇切丁寧に教えていくというスタイルだ。
五人を相手にするためさすがにつきっきりで教えるなんてことはできないからな。
俺自身の勉強もあるし。
「あー、疲れたー。 茜もう無理ー」
勉強の手を止め茜が机に突っ伏す。
時計を見ると開始から二時間が経過していた。
そろそろ休憩しても良い頃合いだろう。
「そろそろ休憩するか」
「ふぁー、疲れたー。 一生分勉強した気がするよ〜」
「菜摘、お前の一生分の勉強時間は二時間なのかよ」
「ねえ、陽兄」
「ん、なんだ茜」
「やっぱりただ単に勉強するのも味気ないと思うんだよね茜」
「話が見えないんだが」
「ズバリ、成績が一番良かった人は陽兄からスペシャルなご褒美が贈られるっていうのはどうかな?」
「茜ちゃん。 そのご褒美、一日陽ちゃんと二人きりデート権っていうのはどうかな?」
「う、菜摘さんにしてはグッドアイデア……絶対に負けられない」
「はあ、何馬鹿なこと言ってんのよ二人共。 そんなこと考えてる暇があったら勉強しなさいよ」
「ふーん、ちーちゃんは参加しないんだこの勝負に。 陽兄とデートできなくてもいいの?」
「う、受けるわよ!」
「うんうん、正直でよろしい。 レナさんもやるよね?」
茜が呼びかけても返事がない。
さっきからレナは一心不乱に参考書と向き合っている。
再び茜が呼びかけるとやっと気づいたようで顔を上げた。
「あ、ごめんね茜たん。 何の話だっけ?」
「期末テストの合計点が一番良かった人は陽兄とデートするっていう話だよ。 レナさんも参加する?」
「……うん、参加しようかな」
「よし、じゃあけってーい!」
正直意外だった。
レナのことだからきっと「何それ罰ゲームじゃない」なんて言うのかと思った。
と、そんなことを考えていると自然とレナと目が合った。
するとレナの方からすぐ視線を逸らした。
そして、
「後でちょっと時間ある?」
なんて耳打ちをしてきた。
いつもに増して真剣な口調に俺は少し戸惑った。
今俺は女の子四人に囲まれている。
側から見ればハーレム状態だがそうとは言えない。
この四人の勉強の面倒を見なくてはいけないからだ。
言わば教師と生徒たちである。
「……まさかレナが菜摘を超えるバカだとはな……」
「う、うるさいわね……。 しょうがないじゃない」
何がしょうがないのかは知らないが突っ込むのは色々と面倒だからやめておこう。
妹たちに勉強を教えるにあたって、レナに中学レベルの問題を出したのだがまったく答えられなかったのだ。
よくうちの高校に入学できたなと思えるくらいだ。
レナの家の金持ちさを考えるとなんとなく予想はつくがあえて言及しないでおこう。
「むー、陽兄は茜たちの家庭教師なのに」
「うー、茜たんそんな風にお姉ちゃんを睨まないで」
「はあ、いつのまにか人数増えてるし。 兄さんに四人分の家庭教師できるの?」
俺の隣に座っている智咲が俺に耳打ちをする。
「……まあ、なんとかするさ」
「はあ、 兄さんは本当お人好しなんだから」
「ごめんね、陽ちゃん。 私がもうちょっと頭良ければ……」
「まあ、お前が頭良かったら完璧人間すぎて世の中のバランスが取れないからな。 そろそろ勉強会始めるぞみんな」
俺がそう言うと皆一斉に「はーい」と元気よく返事をした。
まったく、こんな時に限って息が合うとはな。
そんなこんなで俺たちの勉強会が始まった。
基本的には自習スタイル。
分からないところがあればその都度俺が懇切丁寧に教えていくというスタイルだ。
五人を相手にするためさすがにつきっきりで教えるなんてことはできないからな。
俺自身の勉強もあるし。
「あー、疲れたー。 茜もう無理ー」
勉強の手を止め茜が机に突っ伏す。
時計を見ると開始から二時間が経過していた。
そろそろ休憩しても良い頃合いだろう。
「そろそろ休憩するか」
「ふぁー、疲れたー。 一生分勉強した気がするよ〜」
「菜摘、お前の一生分の勉強時間は二時間なのかよ」
「ねえ、陽兄」
「ん、なんだ茜」
「やっぱりただ単に勉強するのも味気ないと思うんだよね茜」
「話が見えないんだが」
「ズバリ、成績が一番良かった人は陽兄からスペシャルなご褒美が贈られるっていうのはどうかな?」
「茜ちゃん。 そのご褒美、一日陽ちゃんと二人きりデート権っていうのはどうかな?」
「う、菜摘さんにしてはグッドアイデア……絶対に負けられない」
「はあ、何馬鹿なこと言ってんのよ二人共。 そんなこと考えてる暇があったら勉強しなさいよ」
「ふーん、ちーちゃんは参加しないんだこの勝負に。 陽兄とデートできなくてもいいの?」
「う、受けるわよ!」
「うんうん、正直でよろしい。 レナさんもやるよね?」
茜が呼びかけても返事がない。
さっきからレナは一心不乱に参考書と向き合っている。
再び茜が呼びかけるとやっと気づいたようで顔を上げた。
「あ、ごめんね茜たん。 何の話だっけ?」
「期末テストの合計点が一番良かった人は陽兄とデートするっていう話だよ。 レナさんも参加する?」
「……うん、参加しようかな」
「よし、じゃあけってーい!」
正直意外だった。
レナのことだからきっと「何それ罰ゲームじゃない」なんて言うのかと思った。
と、そんなことを考えていると自然とレナと目が合った。
するとレナの方からすぐ視線を逸らした。
そして、
「後でちょっと時間ある?」
なんて耳打ちをしてきた。
いつもに増して真剣な口調に俺は少し戸惑った。
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コメント
ノベルバユーザー510730
『五人を相手に』って書いてあるけど4人じゃね?