ツンデレ妹とヤンデレ妹に愛されすぎて困ってます!
11話「妹たちと運動会」後編
「レ、レナちゃん?」
菜摘は信じられないものを見たかのような目を菜摘に向ける。
分かる。 分かるぞ菜摘。 俺も最初は見てはいけないものを見てしまったと思ったからな。
「お、おかえり菜摘ちゃん! ト、トイレ混んでた?」
めちゃくちゃ目が泳ぎまくってるぞレナ。
レナのこんなに慌てた姿初めて見たな。
それもそうか。 可愛い子に目がなさすぎて周りが全く見えなくなる、はっきりいって異常なほどだからな。
それがクラスの誰かにバレたらレナのイメージがガタ落ちだ。
「う、うん。 少し混んでたかな。 そ、それよりレナちゃん大声出してどうしたの?」
「え、あ、ああ。 あれはね……」
レナはそう言いながら困った顔で俺を見つめる。
ああ、これは助けを求めてる顔だ。
きっと無視したら後でひどい目に合うだろう……
仕方がない。
「ゴキブリだよな!」
2人の間を割って入るかのように俺はそう言い放った。
「ゴ、ゴキブリ!? いやああああ! どこ? どこにいるの?」
そう言って慌てる菜摘。
そういえばこいつ、ゴキブリが大の苦手だったな。
すまない菜摘……
「も、もう退治したから大丈夫だ」
「そ、そうよ急にゴキブリが出てきたものだからびっくりして……でも安心して菜摘ちゃん。 もう退治してもらったから」
「よ、良かったあ……」
涙目になりながら目をこする菜摘。
も、ものすごく罪悪感が……
レナは自分の絶叫をうまくごまかせたことに安心したのか笑みが戻っていた。
まさかゴキブリで誤魔化せるとは思わなかったが結果オーライということで。
まったく俺に感謝してほしいぜ……
安心したら俺もトイレに行きたくなってきた。
「俺、トイレに行ってくるからその間愛する我が妹たちの応援よろしくな」
「うん、任せて陽ちゃん」
「任せなさい」
菜摘とレナにトイレに行くことを伝え俺はその場を去った。
︎
陽ちゃんがトイレに行ってから口火を切ったのはレナちゃんだった。
「次、妹ちゃんたちの出番だよ」
そう言って目を輝かせるレナちゃん。
やっぱりレナちゃんは陽ちゃんの妹ちゃんたちが相当好きみたいだ。
さっきのレナちゃんの絶叫も全部聞こえていた。
ゴキブリになんて本当は動じていない。
陽ちゃんも嘘が下手くそだなあ。
バレバレだよ。
「ねえレナちゃん」
「うん、なあに菜摘ちゃん」
「陽ちゃんから手を引いてほしいな」
「え、どういうこと?」
レナちゃんはキョトンとした顔をする。
まったくもって白々しい。
「私、知ってるよ。 レナちゃんの秘密」
私がそう言うとレナちゃんの表情が曇り始めた。
「何のことかしら」
「レナちゃん、可愛い子見ると人が変わるんでしょ。 普段のお嬢様キャラのレナちゃんからは想像できないくらいに。 薄々そんな気はしてたけど実際にさっき見ちゃったからね」
「……あんたやっぱりちゃんと見てたのね」
「勿論。 だからクラスの皆に広めて欲しくなかったら陽ちゃんから手を引いて」
「手を引くもなにも何もないわよ」
レナちゃんはハアとため息をつく。
このごにおよんで何故か余裕そうだ。
「嘘。 だって最近いつも一緒にいるじゃない」
「ああ。 あいつはただレナの下について回ってるだけよ。 奴隷みたいなもんかしら」
「……絶対クラスの皆に言いふらしてやる」
「ふーん、いいんじゃないの。 あんた一人がワーワー言っても誰も信じないと思うわよ。 それに、卑怯じゃないかしら? あいつに振り向いてもらえないからって私に八つ当たりするなんて」
図星だ。 確かにこれは八つ当たりかもしれない。
陽ちゃんに振り向いてもらえない自分が憎い。
「勝負だよ」
気付けばそんな言葉を発していた。
「へ?」
「陽ちゃんのことどっちが振り向かせれるか」
それはいつか妹ちゃんたちともしたものだった。
「だからレナはあんなやつ興味ないんだけど」
「いいから勝負だよ」
「意味わかんないわよ」
興味なくても関係ない。 だって陽ちゃんに近寄る女の子は皆敵だから。
私は陽ちゃんの幼馴染なんだから。
それからしばらくして陽ちゃんがトイレから帰ってきた。
菜摘は信じられないものを見たかのような目を菜摘に向ける。
分かる。 分かるぞ菜摘。 俺も最初は見てはいけないものを見てしまったと思ったからな。
「お、おかえり菜摘ちゃん! ト、トイレ混んでた?」
めちゃくちゃ目が泳ぎまくってるぞレナ。
レナのこんなに慌てた姿初めて見たな。
それもそうか。 可愛い子に目がなさすぎて周りが全く見えなくなる、はっきりいって異常なほどだからな。
それがクラスの誰かにバレたらレナのイメージがガタ落ちだ。
「う、うん。 少し混んでたかな。 そ、それよりレナちゃん大声出してどうしたの?」
「え、あ、ああ。 あれはね……」
レナはそう言いながら困った顔で俺を見つめる。
ああ、これは助けを求めてる顔だ。
きっと無視したら後でひどい目に合うだろう……
仕方がない。
「ゴキブリだよな!」
2人の間を割って入るかのように俺はそう言い放った。
「ゴ、ゴキブリ!? いやああああ! どこ? どこにいるの?」
そう言って慌てる菜摘。
そういえばこいつ、ゴキブリが大の苦手だったな。
すまない菜摘……
「も、もう退治したから大丈夫だ」
「そ、そうよ急にゴキブリが出てきたものだからびっくりして……でも安心して菜摘ちゃん。 もう退治してもらったから」
「よ、良かったあ……」
涙目になりながら目をこする菜摘。
も、ものすごく罪悪感が……
レナは自分の絶叫をうまくごまかせたことに安心したのか笑みが戻っていた。
まさかゴキブリで誤魔化せるとは思わなかったが結果オーライということで。
まったく俺に感謝してほしいぜ……
安心したら俺もトイレに行きたくなってきた。
「俺、トイレに行ってくるからその間愛する我が妹たちの応援よろしくな」
「うん、任せて陽ちゃん」
「任せなさい」
菜摘とレナにトイレに行くことを伝え俺はその場を去った。
︎
陽ちゃんがトイレに行ってから口火を切ったのはレナちゃんだった。
「次、妹ちゃんたちの出番だよ」
そう言って目を輝かせるレナちゃん。
やっぱりレナちゃんは陽ちゃんの妹ちゃんたちが相当好きみたいだ。
さっきのレナちゃんの絶叫も全部聞こえていた。
ゴキブリになんて本当は動じていない。
陽ちゃんも嘘が下手くそだなあ。
バレバレだよ。
「ねえレナちゃん」
「うん、なあに菜摘ちゃん」
「陽ちゃんから手を引いてほしいな」
「え、どういうこと?」
レナちゃんはキョトンとした顔をする。
まったくもって白々しい。
「私、知ってるよ。 レナちゃんの秘密」
私がそう言うとレナちゃんの表情が曇り始めた。
「何のことかしら」
「レナちゃん、可愛い子見ると人が変わるんでしょ。 普段のお嬢様キャラのレナちゃんからは想像できないくらいに。 薄々そんな気はしてたけど実際にさっき見ちゃったからね」
「……あんたやっぱりちゃんと見てたのね」
「勿論。 だからクラスの皆に広めて欲しくなかったら陽ちゃんから手を引いて」
「手を引くもなにも何もないわよ」
レナちゃんはハアとため息をつく。
このごにおよんで何故か余裕そうだ。
「嘘。 だって最近いつも一緒にいるじゃない」
「ああ。 あいつはただレナの下について回ってるだけよ。 奴隷みたいなもんかしら」
「……絶対クラスの皆に言いふらしてやる」
「ふーん、いいんじゃないの。 あんた一人がワーワー言っても誰も信じないと思うわよ。 それに、卑怯じゃないかしら? あいつに振り向いてもらえないからって私に八つ当たりするなんて」
図星だ。 確かにこれは八つ当たりかもしれない。
陽ちゃんに振り向いてもらえない自分が憎い。
「勝負だよ」
気付けばそんな言葉を発していた。
「へ?」
「陽ちゃんのことどっちが振り向かせれるか」
それはいつか妹ちゃんたちともしたものだった。
「だからレナはあんなやつ興味ないんだけど」
「いいから勝負だよ」
「意味わかんないわよ」
興味なくても関係ない。 だって陽ちゃんに近寄る女の子は皆敵だから。
私は陽ちゃんの幼馴染なんだから。
それからしばらくして陽ちゃんがトイレから帰ってきた。
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